2008年06月20日

ヒチコックミステリー4「銀グモの秘密」漫画

本来は「一般書籍」カテゴリに入れるべきレビューなのだが、こちらの主眼が石川賢の挿絵にあるので「漫画」カテゴリでご紹介することにする。

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(画像はクリックで拡大します)

以前、古本調査中に知り、その時は「こんな石川賢の仕事もあったんだな〜」と漠然と思うだけ(何しろ古書の値段がヘビーな部類なので)だったのだが、その後なんと、同書を入手した青さんからご厚意でお貸しいただき、予想だにしなかった機会を得ることに。
青さん、貴重な本を本当にありがとうございました。

最初に、このシリーズについて軽くまとめておくことにする。
「ヒチコック・ミステリー」シリーズは、1976年に偕成社から出版された。偕成社と言えば説明するまでもない大手児童文学出版社であり、手広いジャンルの中でも、ジュブナイルミステリー・推理ものが長年に渡り子供たちの支持を得続けている。
かつて小学校の図書館では、ポプラ社の少年探偵団シリーズや、偕成社のルパン全集・ホームズシリーズはヘビーローテーションの人気を誇る定番のコーナーだった。
そうした翻訳ジュブナイルミステリーシリーズの一つとしてリリースされたのではないかと思われる。

カバー折り返しには「10冊のシリーズにして」とあり、巻末の刊行予定ページにも「全10巻」と表示されている。
シリーズタイトルも、9巻まで記載されているのだが、実際は6巻までしか刊行されていない。予想したほど人気が振るわなかったのかどうかは不明である。
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この手の推理色の入った児童書はたいてい中学年以上を対象にしていることが多いのだが、このシリーズにもやはり「小学中級以上向き」とキャプションが付いている。

表紙や中表紙には記名が見られないが、実際の執筆にあたったのはヒチコックではなくロバート・アーサーである。このことはわずかに巻末の「解説」にのみ記述がある。
ヒチコックの名前だけが前面に押し出された刊行プラン(実際に作中にも「顧問役」としてちょっとだけ登場する)だが、実際にはプロデュース・監修といった立ち位置にあるようだ。

ヒチコックの夢は、少年少女のみなさんに読んでいただける健康的でスリルに富み、しかもなぞ解きのおもしろさを、ふんだんにもりこんだシリーズの発刊でした。
ヒチコックの仕事の特色は、ホームズのように、ひとりで大仕事をやってのけるといった、はなばなしさではなく、みんなのすぐれた力をひとつにあつめ、それをひとつの目的に向かってまとめあげるところにあります。
そこで、アメリカ探偵作家クラブ賞をとったこともあり、子ども向けのミステリーを、たくさん書いているロバート・アーサーに、協力を求めて完成したのが、この「ヒチコックと少年探偵団」です。
(P215 解説より)


この「3人の少年探偵団」シリーズは、残念ながら日本ではさほど話題を博することもなかった(刊行が中断したこと、刊行直後に小学生になり、本の虫として各図書館に入り浸った私の記憶にもほとんどないので多分そう言ってしまっていいのだろうと思うが…)ようだが、海外ではかなり絶大な人気を誇り、正編が43作、その後新シリーズやリニューアルシリーズが刊行されるなど、現在に至るまで強い支持を得ているという。
(詳細は「ヒッチコックミステリー」「豪本探究」より)に分かりやすくまとめてあるので興味のある方はご一読あれ)
1976年の偕成社版の後書きでは全てヒッチコックとロバートアーサーで書いたような言い回しだが、
ヒッチコックが実際どの程度関わっていたのかは不明。
実際にはロバート・アーサーが書いていたのは初期の1964年〜1969年までの10作品。
ロバート・アーサーが1969年に死去したため、ウィリアム・アーデン(マイケル・コリンズの別ネーム)
とM..Vキャレーが中心となってシリーズは続いた。
三人の少年探偵シリーズとしての人気が定着したこと、
ヒッチコック自身も1980年に死去したこともあり、
「ヒッチコックと」はタイトルから外れて、「3人の少年探偵」シリーズとして続くことになる。

(上記リンクサイトより)


なお、挿絵と表紙についてのクレジットは、
1〜3巻:ダイナミックプロ
4〜6巻:石川賢とダイナミックプロ

という表記になっており、石川賢の色が濃く出てはいるもののすべてのキャラクターを担当したわけではないことに留意しておきたい。



物語は、カリフォルニアに住む3人の少年探偵が、さまざまな事件に巻き込まれつつ、チームワークを生かして謎を解明するというもの。
彼らの住まいは、ハリウッドから数キロ離れたロッキービーチにある。
リーダーのジュピターのおじ夫婦は古物再生商会を営んでおり、その廃品置き場にある大型トレーラーに本部を置き、電話回線も引いている。
その番号を知るのは顧問のヒチコックと地元警察署の署長だけ…という設定になっている。

さて、表紙を見てどうしたって気になるのは主役の3人のビジュアルと設定である。

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[第一探偵:ジュピター・ジョーンズ]

3人のリーダー格。聡明で判断力・推理力にたけていてとにかく頭の回転が早い少年。謎解きの核となる。
しかし外見はモッサリとした冴えない小太りの少年で、一見ウスノロにしか見えず、その頭脳の働きとのギャップに誰もが驚かされる。

…という設定で、本文中にもそうした描写が何度も登場するにもかかわらず、石川先生の筆にかかれば上記イラストや表紙写真の通りの「(竜馬に代表される)石川主人公顔なイケメン・脱げば腹筋割れてそう」に強制変換。体型の描き方などに少し意識の後はある?のだが…

この本を貸してくださった青さんが同梱してくださった手紙にこう書き添えてあった。

「どう見ても(「バトルホーク」の主人公)楯彰吾です」

[参考画像]
battlehawk.jpg

「本当にありがとうございました」と言わざるを得ない。

ジュピターが、代表してこたえた。
「ボブとピートは、まったくふつうのアメリカ少年です。でも、ぼくがふつうだといえば、うぬぼれていると思う人たちがいるでしょう。ぼくも、ときどき、自分のスタイルがいやになります。」
ボブとピートが顔を見合せて、にやりとした。ジュピターがいったことは、ほんとうだった。ジュピターは、とても頭のよい少年だったが、ずんぐりしたからだつきをしていた。そこで、ジュピターを「なまいきなでぶ」とよぶ人びとがいた。

(P15より)


すごく…別人です…

また、作中では「カリフォルニアスタイルのスポーツシャツを着ているからすぐアメリカ人だと分かった」と言われているのだが、彼が羽織っているのは、「魔獣戦線」のマリアが着ていたようなチャンチャンコだったりする。同時期に描かれた「ゲッターロボ」でも竜馬が着ていたので、当時の流行だったのかもしれないが、今見ると西海岸というよりは限りなくマタギテイストを強く感じる。

[第2探偵:ピート・クレンショウ]

以前のエントリで「どう見てもブリーチした隼人です」と書いたが、やっぱりかなりブリーチした隼人です。学年誌版(「ひねりつぶしちゃえ」とか言っちゃうアレ)をさらにマイルドかつ表情豊かにした感じ。
すっとんきょうを通り越して、とてつもなく間抜けな表情を晒すことしばしばで、隼人ファンにはねじれた感情が沸き上がってきてたまらぬものがある。

基本設定は、

頭のはたらきはジュピターほどではありませんが、気の強さは人いちばいで、勇敢な少年です。


ということらしいが、少なくともこのエピソードの中ではあまりキャラの立った活躍シーンが見られず印象が薄い。
クライマックスの脱出劇の時に、すでに安全圏に離脱してしまっているため、「勝気」「勇敢さ」の見せ場がなかったのかもしれない。

[記録・調査担当:ボブ・アンドリュース]

一見「モブか?」と思ってしまうほど地味なメガネくん。
「ゲッターロボ」なら、登場したページのうちに「ぐわぁ」とか言って死んでしまう研究所員というレベルの顔つきながら、このエピソードでは結構彼の行動がカギになったりして、たぶんピートよりは出番に恵まれているだろう。

博識で勉強家。記憶力・調査力に卓越し、事件にかかわりのある物事を些細なことまでいつのまにか詳しく把握し、記録や資料をまとめてすべてを頭の中に入れている人間データベース。彼の調査が解決の糸口になることも多い。


[ストーリー]

あまり(少なくともこの装丁では)復刻の機会は今後もないだろうと考えられるので、最後までネタバレします。
先を読みたくない方はご注意ください。

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主人公3人を乗せた車は、路上で飛び出してきたリムジンと接触寸前になり、あわや交通事故を起こすところだった。運転手同士が口論になって揉めるのだが、相手の車から降りてきた貴公子然とした少年が自らの運転手を厳しく叱責してその場を収めた。

彼はヨーロッパの美しい小国・バラニア国のジャロ王子だった。戴冠式を目前に控えてアメリカを訪れていた王子は、フランクに接してくれるジュピターたちに好感と興味を抱き、束の間の少年らしい自由時間をともに満喫する。

「挿絵」とはいうものの、体裁はコミック風にコマを割ったものとなっており、独特の味わいがある。
左下の少年がジャロ王子。ジャロ王子は石川賢の筆ではないように思えるのだが、ダイナミックプロの執筆者にあまり詳しくないので誰の絵かちょっと特定しかねます;


で、何しろ場所がカリフォルニアなので、あの世界的に有名な遊園地に行くのです。行かないわけがありましょうか。
そして冒頭早々に、この本で一番のツッコミどころが炸裂します。

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あばばばばばばば(色々な意味で)。

まさか!まさか石川賢(あるいはダイナミックプロ)の筆で、「あのネズミ」を見られるとは!
そしてなんというか総合的にあまり似ていないのもポイント高いですね。
後ろの風船もけっこう危ういものがありますね。
王子様は「おお」とか言っちゃってご満悦ですね。
この頃はまだ、あのプロダクションは比較的鷹揚だったのでしょうか…
あまりの不意打ちにコーヒー吹きそうになって実にヤバかったですね。

また、「ゲッターロボG」のウザーラ編などで多用された、「マジックの太い線で縁取りする」という主線の入れ方が使われているのも興味深いところですな。


ともあれ、短いネズミ園探訪の時間もあっという間に終わり、別れを惜しみつつアメリカを後にするジャロ王子。
運転手の乱暴すぎる飛び出しや、短い言葉を交わした中から不穏な気配を感じる3人組に、数日後ヒチコック顧問からの連絡が入る。
彼の取り成しで会うように指示されたのは、CIAの情報部員、バートだった。

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(隼人かわいいよ隼人)

バートは3人に、「ジャロ王子からの招待があるので、それを受けるように」と指示を出す。その真の目的は、中立国であるバラニアの平穏を乱し、王子の即位を妨げようとする勢力の情報を得てバートに報告することだった。
現摂政のステファン公爵にも陰謀のにおいがするということで、王字を守り、不穏な計画を暴くために、3人は一路バラニアに飛ぶのだった。

美しい首都の風景をしばし楽しんだ3人は、ジャロ王子とともに食事をとりながら、彼の悩みの真相を聞くことになる。
数百年前の英雄・ポール王子の危機を救ったことから、バラニアではクモは神聖不可侵の生物としてあがめられるとともに、王家のシンボルともなっていた。
ポール王子が作らせた精巧な銀細工・「銀グモの記章」は王家に代々伝わる大切な装飾品であり、戴冠式ではこれを首にかけていなければならないという王家の決まりがあった。
しかし、何者かが銀グモを盗み出し、精巧なイミテーションと取り換えてしまった。
銀グモは王家の大事な宝だけに、作りなおすことは許されず、本物の銀グモを奪回しない限りジャロは戴冠式を行えず、それどころか紛失の責任を問われることになってしまう。ステファン公爵の一味が限りなく怪しいのだが、いかんせん証拠もない。
そこでどうにかして本物の銀グモのありかを探し、取り返せないか…あるいは、公爵側の仕業という証拠だけでもつかめないものかと悩んでいたのだ。


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これは、すり替えられた精巧な偽物の銀グモを見ているシーン。なのだが…

本文では
「アメリカの25セント銀貨ぐらいの大きさだよ。」
「それじゃ、とても小さい。どこにでもかくせます。」
(P54)

というやりとりがある。

しかし遠近法を差し引いても、絵の中の銀グモはけっこうでかいような…
食い応えのないカニ程度の大きさはありそうなのだが。

首都見物を装いながら、銀グモ捜索の手段を考える3人だが、なかなか妙案は浮かばない。
先祖代々王家に忠誠を誓うルディ(普段は王子の運転手)とその妹・エレナの助力を得て、カメラ型録音通信機で怪しいアメリカ人の会話を録音することに成功した。
そこに吹き込まれていたのは、バラニアにギャンブル産業を持ち込み、かつ犯罪者引き渡し条項を破棄させて、犯罪者の楽園に仕立て上げるという目論見だった。そしてその中には、ステファン公爵が計画にからみ、そこから利益を吸い上げるという予定までも語られていた。
ついでに、「あのデブほどうすのろな少年を見たことがない」とか、ジュピターの悪口も言われ放題だった。

その内容を急いでバートに送信する3人だが、滞在する宮殿の部屋にステファン公爵方からの追手が迫る。
そして部屋のクローゼットの中のボブのハンカチの中にはなんと本物の銀グモが忍ばされていた。ジュピターはこの状況が、3人に銀グモ窃盗の罪を着せるための罠だと瞬時に見抜き、ルディとエレナの助けもあって、外の張り出しをつたって外側から脱出を試みる。
辛くもとりあえずの逃亡には成功したものの、部屋から飛び出す際に銀グモを落としてなくしてしまう。
しかも、普段抜群の記憶力を誇るボブは、滑落しかかった時に頭を打った衝撃で部分的な記憶喪失症に陥り、どの時点でどこに銀グモを落としてしまったのかがどうしても思い出すことができなかった。

ルディはじめ王子の協力者のおかげで一晩身を隠したものの、亡くした銀グモの行方が気になり、もう一度こっそり部屋に戻って捜索するジュピター達。
しかし部屋には二匹のクモ以外何も見つからず、その上、ピートとエレナは逃げおおせたものの、ジュピター・ボブ・ルディの3人が衛兵に捕まり、牢に入れられてしまう。

銀グモのありかを知りたいステファン侯爵は、謎めいた古老のジプシー、「老アントン」の催眠術と予知を頼りに情報を引き出そうとするものの、本当に記憶を失っているボブや場所を知らないジュピターからはなにも引き出すことができなかった。

ジュピターたちは見張りの不意を突き、地下水路を伝って脱出し、エレナやピートと合流して事なきを得る。
しかし、朝の8時にステファン公爵が銀グモ喪失の一件をすべて王子の仕業と捏造して国民に報道する手はずになっており、それを阻止しない限り侯爵の陰謀は成就してしまう。
追っ手が迫る中、教会の鐘楼に逃げ込む3人。
そこでジュピターは、老アントンの「勝利の鐘が鳴る」という予言を思い出し、「ポール王子の鐘」を高らかに鳴らす。
この鐘は、かつてポール王子が王家の危機を知らせるために鳴らしたという故事のあるもので、バラニア国民には特別な意味を持つものだった。
伝統を尊び、前王とジャロ王子を慕う国民たちは、ラジオやテレビのステファン公爵のねつ造報道には耳を貸さず、王家の一大事を感じ取って王宮に殺到。バートの巧みなアジテーションも功を奏して事態はなんとか収拾し、3人と王子への脅威は去った。

こうしてステファンの野望はついえたものの、本物の銀グモは見つかっていない。しかしジュピターの推理の筋道はすでに完成していた。

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隼人ピートの顔が味わい深すぎる)

ジュピターが思い出したクモの生態。それは「一つの巣の上にいるクモは常に1匹だけ」ということだった。
つまり、一度戻って部屋を調べた時に、クモが2匹いたクモの巣。そのどちらかが本物の銀グモということになる。
こうして本物の銀グモを見つけ、ジャロ王子も無事戴冠できることになってめでたしめでたし。

…というお話だったのさ。


ページ数は220ページと、よくある児童書の厚さだが、中は字が大きく、ルビもあるので文字数も少ないうえ、なんといってもジュブナイルなのでスイスイと読めてしまう。大人なら2時間もあれば読み終えてしまうのでは。
内容は可もなく不可もなく、ストーリーの先や謎が簡単に読めてしまうきらいはあるが、少年向きとしては適切かもしれない。30分・45分くらいのさらっとしたドラマを見た感じで、ボリューム感も適当かと。


ダイナミックプロが関わったこの装丁での刊行は6巻まででストップしてしまったが、その後何度か日本語版の同シリーズは刊行されたらしい。

偕成社「スーパーブックス」シリーズで1987-1988年に刊行された「カリフォルニア少年探偵団」シリーズは、かつて予定されていた10作のラインナップで同じ訳者(ただしヒチコックは登場しない形でリライト)が携わっていた。
こちらも既に品切れ(絶版?)で、書店での購入はできないようだが、比較的入手しやすいと思われるので、ストーリーだけでも知りたいという向きはこちらを探してみるのも一興かもしれない。
posted by 大道寺零(管理人) at 15:13 | Comment(4) | TrackBack(0) | 漫画
この記事へのコメント
こんなに詳しくレビューして下さって、お貸ししただけの身でこんな言い方も
おこがましいですが、お送りした甲斐があります!

本文と挿し絵のあまりの齟齬に「賢先生絶対読んでない…」というのが丸解りで、
当時の少年少女はかなりギャップ補正を強いられただろうなと。
「あのネズミ」も多分資料見ないで描いてる…

大道寺さんのツッコミにいちいち吹きながら納得。
普通に読むより数倍楽しませていただきました。お見せできて本当に良かった!

そして遅ればせながら9周年おめでとうございます。
サイトとMAD作品、日々楽しませていただいております。
コンタクト2回目にして褌を投げつけた失礼な人間ですが、今後ともどうぞよしなに!
Posted by 青 at 2008年06月21日 03:31
ボブは後ろ髪が無いシュバイツア博士に見えます。
号虎の4巻で衛星から高みの見物してる博士ね。
Posted by eng at 2008年06月21日 16:45
はじめまして。かなり前にFeliceさんのところからのリンクでたどり着き、以後、ちょくちょく拝見していました(いつも楽しませていただきながら、ご挨拶が遅くてすみません)。 実は、アメリカで小学生をやっていた頃(1980年前後)、このAlfred Hitchcock and The Three Investigatorsシリーズが大好きでした。買い集めたペーパーバックの裏表紙には「世界各国で大人気!」みたいな感じのキャッチコピーが書かれており、翻訳の出ている国として「日本」も挙がっていました。そういうわけで、日本ではどんなかたちで紹介されていたのだろうかと当時ものすごく気になっておりました。でも、帰国してからちょろっと探してみてもまったく見つからず、早々に諦めてしまっていて(稀少本として値がつり上がっているのが、挿絵目当てで求める方がいらっしゃるからだというのも、大道寺さんが書いてくださった先日の記事で初めて知ったことでした)。まさか、20年以上が経った今になって、こんなふうに中身を画像つきで見せていただけるとは!正直、いろんな意味で驚きましたが……。ピートやボブはともかく、ジュピターが、ジュピターが、凛々しすぎる! 小学生時代に読んだペーパーバック版では、本当に本文に忠実に「もっさり小太り」な雰囲気のイラストだったんです(笑)。しかし日本語版を出すときには、仮にも「探偵団のリーダー」なんだから、表紙を見た子どもたちが敬遠しちゃわないよう、ある程度はカッコよく颯爽としてないと……という判断もあったのかもしれませんね。 とにかく、どんなふうだったのか分かって、ようやくすっきりしました! ありがとうございます!

(管理人注:http://zerodama.seesaa.net/article/85065508.html#commentより転記させていただきました)
Posted by ならの at 2008年06月21日 21:46
>>青さん

まさかこの本を実際に読めるとは思っておりませんでしたので、本当にうれしく思っております!
カゼさんも書いておられましたが、本当に青さんのコレクションの凄さには脱帽するばかりです(それなのに全然偉ぶらないところが素敵過ぎます。)。

>あのネズミ

ポイントポイントは特に大きく外しているわけではないのですが、トータルで見た時に切ないパチモノ臭が漂うのがたまりません(そしてそれでもあえて挿絵に使っちゃうあたりもまたたまりません)。

そしてご祝辞も頂きましてありがとうございます!褌は…師範のですからそりゃもうむしろご褒美っていう方向で!

>>engさん

>ボブは後ろ髪が無いシュバイツア博士に見えます。

いましたねー!あのロットリングで描いた博士。
ラストで「松の種子は山火事の際…」って言った人ですね。確かに目のまわりの独特のねむさが共通してますね。

>>ならのさん

はじめまして!コメントありがとうございます。
早速サイトも拝見させていただきました。読書量に感服するとともに、同年生まれなのがかなり嬉しい私です。どうかよろしくお願いいたします。

まさか、原著の読者の方のコメントをいただけるとは思いもよらず、こちらこそ嬉しい限りです。
原著タイトルで画像検索してみましたらば、なるほどジュピターのビジュアルは、「よく言ってトッチャン坊や」という感じですよね。
本文を読む限りでは、おでんくんレベルでも不思議じゃないとまで書いては言いすぎでしょうか;

本来石川賢先生は、等身の低い冴えない感じのキャラクターも非常に得意とする方なのですが、やはりおっしゃる通り「主人公補正」の結果「いつものデザイン」に着地したのかなと思います。
それでも一応、全身を引いた絵の時には、いつもの主人公キャラより手足を短めに、腰回りをモッチリ風味に描こうとしている努力の跡は見られるのですが、やはりバストショットやアップになると格好良すぎますね〜;

アメリカでは今でも研究ファンサイトが多く存在するなど人気シリーズと知りましたが、日本でいま一つブレイクしなかったのはなぜか?と色々勝手に考えてみました。
私は小学生の頃、ずっと図書委員でして、カウンターの中で本を貸したり返却処理を行ったりという当番作業を続けていたのですが、このシリーズを取り扱ったり、棚に戻した記憶がまるっきりないのです。はっきり断言できないのですが、私の通っていた小学校ではこのシリーズを購入していなかった可能性が高いかと思います。
というのは当時の学校図書館ではまだまだ「マンガはご法度(のらくろシリーズや学研の学習漫画類を除いて)」という空気が支配的でして、漫画風の挿絵スタイルがかえって購入の際に仇になったのかもしれません。

また、私たちの世代にとってヒッチコックはあまりなじみがなく(むしろ親の世代が若い時に映画やドラマをよく見ていた感じですね)、名前を出されてもイマイチ引力を感じなかったこともあるのかと…

まあ邪推はこのくらいにして置きまして、私の方こそ興味深い話をお聞かせいただきとても楽しかったです!ありがとうございました。
Posted by 大道寺零 at 2008年06月21日 22:35
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