2008年08月19日

8/11 繋温泉 旅染屋山いち日記

高速を盛岡で降りて繋温泉へ。宿へはほぼ予定通りの到着。

どうでしょう聖地巡礼的には、同温泉郷の「ホテル紫苑」(生き地獄ツアー)もしくは「四季亭」(対決列島)にこだわるべきなのだろうが、どちらも既に予約がいっぱいだったりプランがイメージや予算に合わなかったりして断念。
こじんまりとしてうるさくなく、お湯もよさそう、何よりご飯がおいしそうで宿泊費もリーズナブルなのに惹かれて「山いち」さんを選んだのだが、我ながらかなり正解だったと思う。

→公式サイト:◇◆旅染屋山いち◇◆
このお宿は全館畳敷きで、スリッパはなく、玄関で靴を脱いだ瞬間からずっと裸足でいられて気持ちがいい。(裸足に抵抗のある人には足袋ソックスも準備されている)

チェックインを済ませると、ロビーにある民芸たんすから女性向けに好きな色浴衣と帯を選ばせてくれる。
実はこの年で実に恥ずかしいのだが、浴衣すらきちんと着付けできない私は、「半巾帯で着る本格的な浴衣だったらどーしよう」と事前にビビっており、「せめておはしょりだけでも作れるように…」と腰ひもを持参していたのだが杞憂で、色や柄はきれいだが基本的に温泉浴衣と同じ気軽に着れる(おはしょりの必要がない丈)ものだったので安心した。
そして感動したのは、浴衣+帯と一緒に腰ひもを一本貸してくれたこと。この有難さは、旅館浴衣でも微妙におはしょりっぽくしないと丈をもてあます私のようなドチビでないと分からないかもしれないが、腰ひもを出してくれるお宿は本当に滅多にない。そしてこの腰ひも一本あると本当に助かるのだ。(普段着崩れて困る人も、最初に腰ひもを使ってから帯を締めるとかなり楽になる。)

予約制の貸切風呂(1500円/50分)にも興味はあるのだけど、大浴場が好きな相方さんの意向もあって今回は借りず、普通に浴場へ。
源泉を入れているのでかなり熱めだが、お湯自体はピリピリせずまろやかな感じ。熱いのが苦手な人は露天だと楽だろう。お風呂はあまり広くはないのだが清潔で、全17室の小さなお宿としてはこんな感じだと思う。露天の眺めはほとんどない(覗き防止の簾が立ててあるので)ので、外気を味わう程度か。それだけでも御馳走だが。

浴室の前に冷たくて美味しい地元の水が用意されており、これがとても気持ち良かった。足裏マッサージ機も歩き疲れた足にはいい。

で、期待の夕食。じゃらん経由の「記念日プラン」で焼きカニと1ドリンク付きの部屋食。これがもうどれも美味しくてボリュームも「まだあるの?」と言いたくなるほど。
料理の一つ一つも地のものを取り入れつつ、「どこにでもある旅館のお膳」にならないように工夫されていて楽しかった。

まず最初に↓写真左上の膳にあしらわれた前菜やお造りなどがドドン!と来る。
yamaichi01.jpg

この時点で普段の夕食よりボリュームあるんじゃけど…

内容は
・そばずし
・サザエとウニのお造り(サザエの殻の中には冷製のナスとゆば刺しが入っていた)
・ホッキとトロと甘エビの三点盛り
・ブドウのコンポート?
・プチ枝豆豆腐
・セロリとサツマイモの甘煮
・いわし(?)ロールの串焼き
・おしんこ

右上
・エビすり身の揚げ春巻き+ゴボウから揚げ

右下
・焼きガニ
・前沢牛鉄板焼き(2切れ+野菜)

左下
・藁束に刺さった鮎の塩焼き

この前沢牛、たった2切れではあるのだけどとろける霜降りでとてもとても美味しかった!正直、昼間の「おがた」のセットより感動させられたかも。すごい和牛はこの2切れだけで人を陶酔させる力があるのだと実感した。

yamaichi02.jpg
このお料理ならやっぱ日本酒でしょ!と冷酒を頼んだところ、酒器セットも持ってきてくれて、これがとても可愛らしくて感動。
ちろりの腹の部分と、杯の中に可愛いウサギがいる。
気の効いたところでもせいぜいガラスのおちょこが出てくる程度だと思っていたのでちょっとびっくりした。
お店オリジナルの純米酒もとても美味しかった。
こういう器、可愛くて欲しいと思っても、滅多に客も来ない+洗うのが難儀そう+収納場所も乏しいなどの理由で自分では絶対に買わない(日常は結局普段用の何の変哲もないグラスばかり使うし、部屋でウイスキーとか飲むときはそもラッパだったりもするし)ので、こういう非日常の場所でスッと出してもらえるのは嬉しいものだ。

yamaichi03.jpg

・ブロッコリーと豚の煮込み(豚肉が超とろとろ、味付けもあっさりしていてお腹が落ち着く。塩味のゆるめのあんがかかっている)
・小女子とひじきの混ぜご飯+お汁
・すいかとヤマモモのゼリー
 (ヤマモモの味が濃く、食感も面白い)

さすがの私も混ぜご飯を少し残さざるを得なかった。超満足。


ここのお宿は基本的に、部屋の種類で料金が決まる。

個室温泉付き>別館>本館

で、今回は本館の8畳部屋に泊まった。
納得も予想もしていたのだが、本館の部屋の作りやハードウェア的にはいささか古いタイプの旅館部屋だ。

・トイレ・洗面所は部屋の中になく共同(十分清潔ではある)
・冷蔵庫なし
・ドライヤーは洗面所のみ(部屋で整髪する場合は持参おすすめ)
・TVは少し古いタイプで小さい
・部屋の鍵はドアノブのポッチを押すタイプ(オートロックタイプに慣れると寝るときやや不安に感じる)

で、
・換気扇なし、エアコンに空気清浄機能なし

なので、けっこういつまでも焼きもの(特に焼きガニ)の匂いが取れず、途中少し窓を開けたのだけども結局カニの匂いに包まれて寝ることになった(これについてはクチコミの中でも何度か残念な点として言及があったので、覚悟はして行った)。
ゆっくり部屋食ができるのが温泉旅館の魅力なのだけど、匂いに敏感、荷物や服などにも付きそうで嫌だという向きは、食事処で夕食をとるプランを選ぶのがいいだろう。ちょっとだけ安くなったりするはずだし。

部屋には旅館定番の(お土産コーナーで扱っている)地元の菓子の他に、小さな器の中に金平糖が入っていた。ちょっとだけなんだけども懐かしくてなごむ。
また、アメニティ類として、小さな陶器中に裁縫セットが用意されている。今回は使わなかったが、旅先でボタンが取れたり、裾がほつれたりというのはよくあることなので心配りが感じられて良かった。

本館の部屋は古めだが、畳は新しくて清潔感がある(安い部屋だと平気で焼け焼けの畳のままにしている旅館もあるからなー)。また、部屋冷蔵庫がないけれども館内の自販機はボッタクリでなく一般と同じ値段なので安心して使えるのも良心的。

夕食後は1Fの小さな焼酎バーでロックを1杯ずつ飲んで、ロビーで新聞なんかも読んで部屋でゴロゴロと。

朝食は食事処で和定食。基本アイテムをお膳に並べて、サラダや煮物などは好きなものを選べるバイキング的部分もあり。美味しくてつい食べ過ぎそうになってしまったがなんとか自重。

特に料理重視派にはおすすめの、コストパフォーマンスの高いお宿だった。
湖畔すぐのロケーションではなく、また3階建てと決して高くないということもあって景観的にはほとんど望めない。御所湖観光は宿への行き帰り等に組み込むのがいいと思う。


駐車場はお宿向い、商店の左手にあるのだがちょっと分かりづらい。また、段差のある部分が大きく、実は自分らで車を入れた際に腹が段差にぶつかったのが原因で、翌朝ちょっと難儀してしまった(元々痛みかけていた場所だし自己責任なのだけど)。決して広くもないので、素直に宿の方に入れてもらった方がいいかと。


posted by 大道寺零(管理人) at 09:47 | Comment(2) | TrackBack(1) | 日記
この記事へのコメント
お邪魔します。
お連れ様との旅行楽しかったようですね。宿泊された旅館の情景や観光されたところの詳しい説明で旅をしているような気分になれました。ただ、写真の食事ができないのが寂しいです。
貴女は狛犬の研究をしているのですか?狛犬には色々なタイプがあり面白いですね。中には角があるものや、笑ったように見える顔、怒ったように見える顔、座っているもの、四足でたっているものなど、何かいわれがあるのでしょうか?

Posted by 龍山 at 2008年08月19日 11:14
>>龍山叔父様

こんにちは。家の人たちが快く留守を引き受けてくれたおかげで楽しい旅行ができました。写真が少なく文字ばかりの紀行報告ですが読んでいただけてうれしいです。
私たちが宿を選ぶ基準は何よりも「美味しいごはん」なので想像以上にいいお宿でした。

>狛犬

研究というほどではないのですが、近隣地域や移動・旅先で神社をできるだけ回って狛犬とわかる限りのデータをまとめております。最近はサボりがち&撮った写真をまとめていない状態が続いているのですが…
狛犬用のページはこちらです。お暇がありましたら眺めてみて下さいませ。
http://www.nihonkai.com/zerodama/komainu/

戦後はめっきり量産型のものが全国で幅を利かせておりますが、それ以前は地域や時代ごとに特色があったり、どれにもあてはまらない個性派が驚くほど一見寂れたような神社にひっそりたたずんでいることがあります。
特に江戸期の独創的な石工の手によるものはとても素晴らしいです。
経年劣化や地震などで壊れてしまったり、また、基本的に神社のものは定期的に新しくしてたまったケガレをリセットするのが基本なので節目の年に新しいものに変えられることがよくあるので、ネットで見て写真を撮りに行ったら既に代替わりしていた…などということもあります。

頭の上に角や玉があるのは平安時代あたりの、主に神殿や屋敷内に置かれたごく古い形式にのっとったデザインです。
ポーズも様々でお座りポーズのものから、尻を高く上げて威嚇するようなものもあります(研究家の間では「かまえ」と呼ばれることが多いです。酒田でも時々目にするもので、感覚として海の近くの神社に多い気がします)。

酒田の狛犬は、戦前は出雲地方のものと共通したスタイルが目につきます。これは、北前船で米や紅等を西方に運び、帰り荷物が軽いと船の安定が悪いことから、鑑賞用・工芸用の石や狛犬などが積み荷にされたことに関係があるようです。北前船でやってきた出雲の狛犬が地元の石工のお手本になったというのもあるかもしれません。

先人のサイトを参考にして、狙いをつけて決め打ちしながら神社をめぐるのも楽しいのですが、地図を片手に普段は行かないような地域の細道に車を乗り入れ、意外ないい味の狛犬に出会えた時の喜びはやはり格別なものがあります。

東大寺の南大門、金剛力士像にはみんな注目しますがその裏の狛犬はほとんどスルーされてしまいますよね。これは参道にある石造狛犬としては日本最古と言われています。
両方口をあけているので、正確には中華街にいるような「中国獅子」の系列なのですが。

私が自信を持ってお勧めする山形の個性派は↓です。
http://www.nihonkai.com/zerodama/komainu/20.html
Posted by 大道寺零 at 2008年08月20日 19:59
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Tracked: 2008-12-06 10:23
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