実はこの日の昼食にはあまり期待しておらず、最悪「観光地のどこにでもあるそこそこの定食」や麺類になってもしょうがないかと思っていた。
車を停めた観光会館内のレストランも眺めたがなんとなくピンと来なかったので、候補の一つだった「道の駅いわいずみ」へ行って、短角牛系のメニューでも食べようかということに。

レストランとお土産売り場の間にあるスペースに腰かけて待っていた。
その周辺、最近静かにはやっている「懐かし昭和」系のディスプレイがあり、いい感じのレトロ琺瑯看板もたくさんあるのだが…とよく見れば琺瑯看板の現物ではなく、その画像をプリントアウトして切り取った紙だった。(オークションやコレクションサイトに写真が色々出ているのでこういうことも十分に可能)
でも考えてみれば、雰囲気があればいいのだからこれで十分かもしれない。状態のいい、人気の琺瑯看板は「限りある資源」だ。ちょっと前までは個人コレクターが買っていたけれど、最近では昭和風のディスプレイにするために飲食店などに買い占められてしまっているし、「これはこれでアリかも」と思えた。
で、お腹が空いていたのと、美味しそうだったので即箸をつけてしまい、料理の写真はすっかり撮り忘れてしまっていたのだった…
参考にこちらのページでも…
「岩泉定食」と、「短角牛の牛丼」を頼んでみた。
「岩泉定食」は、短角牛の角煮(野菜添え)をメインに、小鉢、ご飯(白飯と雑穀ご飯が選べる)味噌汁、おしんこがセットになったもので、1000円ちょいのお手ごろ価格。角煮の味付けが甘しょっぱい感じなので、下品ながら半分くらい食べたところでツユごとご飯にかけて角煮丼風にしたらしこたま美味しかった。(角煮丼なんてあったらよさげだなー)
短角牛は、噛んで味わう赤身の美味しさが売りの牛肉で、牛丼もぎゅっとした味でなかなか良かった。
セルフで飲み放題の水は、店で販売されている「龍泉洞の水」のペットボトルをそのままガンガンサーバーに注ぐという太っ腹ぶりで、とても美味しい。
最近、道の駅やPAの食堂のメニューがレベルアップし、地方色を取り込んだ美味しいものが増えているのは大変いい傾向だと思う。
昨日前沢牛に陶酔したばかりなのでちょっと不安だったのだが、なかなかどうして、赤身好きなので十分に堪能できた。ついでにここで家への土産物+おやつ用の南部せんべいも購入。
ちなみに、龍泉洞からこの道の駅に至る10分程度の道の景観はなかなかのものだった。バイクでのツーリングなども楽しそう。
盛岡への帰り道、往路ちょっと気になっていた「道の駅 三田貝分校」にはしご。

ここは名前通り、廃校になった分校の建物の雰囲気を生かし、リニューアルして道の駅に仕立てたというちょっと面白い施設。
(公式サイト)

食堂が「給食室」となっていて学校用の机とイスを使っており、また給食風の定食もある。なお、ここでも短角牛の牛丼がメニューにある。
他にも、学級文庫の雑多な児童書に交じって、実際に使われていたであろう古〜〜〜い教科書が無造作に置かれていたり、つまみで音色を変えられる古いオルガンが展示されていたり(いつごろのものか分からないのだが、当時としてはハイテクの部類だったんじゃないだろうか?)
また、入口に「営業中」のかわりに、黒板風の看板に「参観日」と書いてあったりと雰囲気が面白い。
土産物ショップのほうはまあ普通というか、道の駅いわいずみにあったものよりやや少ない感じの品揃え。どんぐりパンが美味しそうだったのだがお腹いっぱい&流石にいま食べたら夕食に差し支えそうなので見送り。
小学校に残ったものを使ったディスプレイで、全体的に「なんだか可愛い」感じの道の駅。廃校利用例の一つとして面白い存在だと思う。