2008年08月19日

8/13 角館武家屋敷日記

kakunodate00.jpg角館に行ったことがなかった(というか秋田県で行ったことないところ多すぎというか)ので、田沢湖を出た後武家屋敷見物へ。
桜の季節は凄い人出らしいが、夏はまあ多からず少なからずといった感じで、のんびりと散策できた。とはいえ昼食の都合でけっこう飛ばし飛ばしになってしまったのだが…

桜並木の有料駐車場に車を止めて散策開始。共同トイレが綺麗だった。

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岩橋家のたたずまい。懸魚や屋根など。
ここは中には入れず、外から中の造り等を見るだけなのだが、けっこう興味深く見れる。
この家の屋根は、杉の小さな板を沢山組み合わせた「木羽葺き」という独特の方式で作られており、その細かい杉のパーツを「ザク(岩橋家の表示では"ザグ")」というらしい。小さいのにいっぱしのモビルスーツのような名前だ。雪害や火災に強いという。
参考

映画「たそがれ清兵衛」のロケ地となった。


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武家屋敷を代表する青柳家の外観など。
(こちらは「隠し剣 鬼の爪」のロケ地に使われたらしい)

この屋敷と敷地内の「角館歴史村」は有料公開で500円の見学料がかかるのだが、意外に見るものがあって楽しめた。

順路は「武器蔵」から。

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蔵の入口にさりげなくぶら下がっている小さなガイコツ(猿かなにか?)。
刀剣や鎧・火縄銃に混じって、火薬入れも展示されている。桜皮細工のものや、亀の甲羅をそのまま利用したものが面白い。

古いひな人形。犬箱やガンダム犬張り子の姿も見える。

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狭くて急な階段を上がって蔵の二階へ。
そこにあった謎の人物が並ぶ額。
上の方は中国の聖人や賢人か?と思わせるものもあるが、下の方が怪しい。特に右下のやつ(拡大してみた。目から手が生えているようなやつ)は何なんだ。

この辺は郷土館だったかなー。

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台所道具・生活道具が並ぶ展示室(台所?)にあったもの。たぶん火の神・竈神・カマ神の類だと思うのだけど、この辺でも「カマ神」と呼ぶのかどうかは不明。
(参考:「カマ神様ホームページ」)

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クマーの皮、左は昔のかき氷機?
説明がないので分からんのよね…

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戦争関係の資料やミリタリーグッズを展示するコーナーにて。ロシア艦隊を破った記念に描かれた絵らしい。沈む敵艦から逃げ出そうとする敵兵の様子がちょっと生々しいと思った。
その下は兵士用の(恩賜?)のタバコ。左端には「戦力餅」という表記あり。これのことかな。

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古いレコードや、ポスターなどのコレクション。

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さまざまな押し絵の展示。(多分武家道具館)
中には狛犬一対もあった。角がある古式タイプのもの。意外なところで狛犬物件に出会えてちょっと嬉しい。

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古い雛人形。享保雛だろうか?

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梁のところに掛けられていたもの。建設に携わった大工さんのサインが入っている。

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屋外にあった昔のポンプ車。
下は「ハイカラ館」入口に展示されていた時代もののバイク(輸入品)。

青柳家敷地内は色々な展示品が多く、江戸時代だけでなく明治〜昭和初期の文化が好きな人も楽しめる感じだった。
施設内や順路途中に工芸品や土産物・お菓子などの店・飲食店がけっこうあって、ショッピングを楽しみたい人にはうってつけで、雰囲気もそれぞれにマッチしたものにはなっているのだが、特に施設内にあるものは、展示品と販売品の区別が付きにくい場合もあってちょっとモヤモヤするものを感じることもあった。
商売っ気もごもっともではあるのだが、せっかく面白い展示品が多数あるのだからもうちょっと説明表示を加えれば、歴史や民具の知識がない観光客にも訴えるものがあるかもしれないのに勿体ないように思う。
例えば竈神と思しきものにしても、知らなければ「何かのお守りや飾り」程度にしか思わないだろうし、逆に知っていれば「角館では何と呼んでいたのだろう?」という興味も湧くのだが結局それもスルーされてしまうのが残念。


とはいえ、予想外に興味をひくものが多くて青柳家でじっくり時間を使ってしまったので、石黒家は外観のみ、行きたいと思っていた西宮家はスルーになってしまった。

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河原田家の屋根と苔庭。
穴のあいた石は、かつて馬を繋ぐのに使った「馬つなぎ石」。


駐車場への帰り道、流石にのどが渇いてしまい、ちょうど「もっちりまんじゅう」の直売所のところにある自販機が安かったので腰かけて休む。
椅子を借りるだけでは何なのでお店を覗いてみたら試食させてくれて、とりわけ「冷たいチョコまんじゅう」がめちゃくちゃ美味しかった。
純度の高いチョコを中に入れてあるため、半冷凍くらいの状態でキープしているのだとか。甘すぎない、ガチガチには凍っていないチョコレートが口の中で溶けるのが爽やかで気持ちいい。すこぶる気に入ったので、バラで2つ買ってその場で食べる。冷たい麦茶をサービスしてくれてありがたかった。
どこにも寄らずに帰れるなら家へのお土産にしたかったくらい。ここのまんじゅうはかなりお勧め。

駐車場の方に戻り、「唐土庵いさみや」で、家と実家へのお土産に「生もろこし」を買う。
小豆の粉を使って作る秋田銘菓「もろこし」を、焼きを入れずに仕上げたもので、どんな味かちょっと興味があった。
いくつかの生もろこしを試食させてもらう。お茶も出してくれたのだが、生とはいえ流石もろこし。口の中の水分奪取能力は実にハンパないものがある。

角館は思いのほかいい雰囲気で楽しめた。見学できなかった施設もあるので、是非またリピートしたい。桜の季節に行きたいけれど、すっごい混むんだろうなあ;


posted by 大道寺零(管理人) at 23:59 | Comment(2) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
母の実家(男鹿)へは子供の頃に行ったきりなので普通の「もろこし」しか食べたことがありません。
昨日から旦那が出張で今日は角館付近の会社を訪問しているはずなのですが敢えてリクエストはしませんでしたよ。
たった1個でも恐ろしいですからねぇ。

秋田の夏といえばババヘラなのですが見かけませんでしたか?
今思えば嫌いなバナナ味なのにサッパリとした甘さで見かけるたびに買ってもらって食べた記憶があります。
暑い時期に秋田へ行く機会がありましたら是非。
Posted by クマ at 2008年08月20日 17:48
>>クマさん

旦那さま、角館出張ですか。遠くて大変ですなあ。
もろこしは小さい頃よくお土産で頂いて食べた記憶があります。生もろこしは、ネーミングほど生という感じでもないんですが、冷やして食べるといい感じです。小豆入りのものが美味しかったなー。

>秋田の夏といえばババヘラなのですが見かけませんでしたか?

秋田と言えばババヘラですよねーw
7号線を象潟方面に走って行くとババヘラパラソルが見えてきて、「秋田だなー」と思います。
桜並木駐車場を出てすぐの交差点のところに、一人だけババヘラさんいましたよ。中身が伝統的ババヘラだったかどうかは確認しませんでしたが(近づくと買わされちゃいますしね;)、スタイルはババヘラのそれでした。
小さい頃食べたババヘラアイスはカラフルなタイプのもので、色々な味があるのだろうと思ったら全部同じバナナ系の味でちょっと肩透かしだった思い出があります。
アイスというよりシャーベット的というか、アイスクリン系ですよね、あれ。
Posted by 大道寺零 at 2008年08月20日 20:33
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