2008年09月10日

ラジオも地デジ化地デジに疑問符

asahi.com:ラジオも「地デジ」化 見えぬ具体像、業界に不協和音も

この記事の末尾にあるように、あくまで地デジ化で空いた帯域を利用するものであって

AM、FMなど現在放送中のアナログラジオも引き続き残る。


ので、テレビと違って「ある期日になったら今あるラジオが聴けなくなる」わけではないので"実害"はまずない?と思われる。

 総務省の懇談会は7月、テレビのデジタル化で使われなくなるVHF波の周波数帯の一部を、デジタルラジオに割り当てる方針をまとめた。県単位ではなく、関東、近畿といったブロックごとに放送される。

 これに合わせ、ニッポン放送や文化放送、TBSラジオなど首都圏民放ラジオ局6社は先月、デジタルラジオの帯域確保や事業化の枠組みなどを検討する企画会社を共同で立ち上げた。

 デジタルラジオは、アナログテレビの1〜3チャンネルが使っていた周波数を13前後の帯域(セグメント)に分けて利用する。高音質や多チャンネルを実現するには1セグメントは必要で、音楽動画なども加えた新サービスを想定すると数セグメントがいる。高機能な内容になるほど参加できる局が限られるため、分け方を巡って業界内で不協和音が広がったのだ。

 「もともとラジオは他のことをしながら聴ける『アイズ・フリー』が原則。デジタルでも各社1セグメントを基本にし、あくまでも現在のラジオの延長線にある音声を中心に高機能化をはかりたい」。DRP運営委員長の近衛正通・ニッポン放送常務取締役は基本的な考えを示す。

 これに対してFM東京は、数セグメントを使い、音楽や映像などを有料課金で配信する新サービスに注目する。藤勝之デジタルラジオ事業本部長は「1セグメントではCD以下の音質でしかなく、そもそも音声だけではラジオの未来は暗い。新しい放送なのだから、帯域を柔軟に使って多彩なサービスを実現したい」とDRPの方針に不満を隠さない。試験放送を3月に休止し、DRP正会員からも抜ける意向だ。


昔は私もFM誌を買って目を皿のようにして目当ての曲をエアチェック(この言葉自体えらく懐かしい)していたものだが、今FMを録音ソースにしている人っているのだろうか。
CDやデジタル音源が手軽に入手できる現在、「ラジオの高音質化」に小躍りするユーザーが果たしてどのくらいいるのか?と疑問になってくる。そりゃ音質は悪いよりいいに越したことはないのだが…
また、いくら高音質になって再びエアチェック人口が増えたとして、(ダウンロードサービスでなく純粋に録音編集を考えた時に)肝心の番組内でフルコーラス流す・曲の頭や最後にDJの曲紹介やコメントを挟まない形(今やこれで聴けるのはFMのNHKや一部の番組のみ)でなければ録音の意味がないわけだし、そもそもテレビの例を見るに「録音・編集できないプロテクト」がかけられていそうだし。
高音質になればなったで早速カスラックが出てきて、ラジオ本体や携帯電話に課金課金言い出すだろうし、どうせ…

また、デジタルの特性として、テレビ放送同様

タイムラグが生じるため時報が遅れる(ラジオの時報を車の時計合わせに使っている人はけっこういる)、とりわけ災害速報(特に地震警報の場合、5秒違うだけで明暗が分かれる場合もある)が遅れる

のは、災害時に重宝されるメディアだけに、アナログに大きく劣るのは痛いところ。
また、記事内にあるように、音声のみで完結するコンテンツなので、運転中や作業中など「ながら」で聞いても内容がちゃんと伝わる、目をそちらにやらなくてもいいのがラジオの長所なのに、映像化にこだわりを見せられてもなあ…と思う。
ラジオでまで
「こちらの宛先までお送り下さい」
「材料はご覧の通りです」
とか言われたらイヤだし、第一運転中には危なくてしかたがない。

私がラジオを聴くのは運転中のみなのだけど、車ユースを排除したらかなりラジオの需要機会は減るんじゃなかろうか…
どっちにしてもわざわざチューナーを買い替える気のない自分にはかかわりのない話なのだが。

第一、しきりに「帯域が足りないから地デジにするのです」というお題目を唱えながら、その「空いた分・跡地」をこんな「誰が喜ぶのかよくわからんコンテンツ」にするというのも、多大な手間やコストを国民に負担させてまでやることがこの程度かい?という気がしてならないんだけども…

コンテンツ力は製作スタッフやパーソナリティ次第だが、システムとして勝負するには、やはりラジオは幾分古いメディアなのだと思う。
各種ストリーミング再生や「ダウンロードしてから聴く」行為に慣れると、ラジオから流れる曲やトークがつまらない場合、あるいはCMが入った場合、つい「早送り」したくなり、「あ、これはリアルタイムで聴いているラジオなんだから無理だよな」と思うことがある。実際はほんのコンマ数秒の思考なのだが、慣れとは強力なものだなとつくづく感じる。
ラジオにはラジオの良さや利点があるのだから、無理に視覚化に走ったり、いまさらPCや携帯に対抗しようとしないほうがいいのではないだろうか。
posted by 大道寺零(管理人) at 14:36 | Comment(6) | TrackBack(0) | 地デジに疑問符
この記事へのコメント
ちょっと疑問なんだが、今の中高生って自分から進んでラヂオ聴くんでしょうか?
アニヲタなんかは声優の番組を聴いたりしてると思うんだけど、所謂リア充の学生とかってどうなんだろ?

オレらが中高生の頃は吉田照美や三宅裕司の黄金時代だったから、21時頃からラヂオのスイッチ入れてニッポン放送や文化放送聴いてたもんだけどね。
当事は同級生ほとんど聴いてたよな〜と、ふと思い出しました。

坂本龍一のサウンドストリートは毎週録音してたなぁ・・・
Posted by eng at 2008年09月10日 16:56
あまりラジオを聴かないから実害ゼロかな。

TVの方が重大です。
Posted by ナックル at 2008年09月10日 17:24
帯域が空くならそこで地デジやればいいのに。
波長が長いから回折も期待できて難視聴地域の問題が少しは解決できるのに。

ラジオは毎日聞いてますよ。ラジオ深夜便の3時台は安心して聴けていいです。
Posted by 末期ぃ at 2008年09月10日 18:35
>>engさん

>今の中高生って自分から進んでラヂオ聴くんでしょうか?

今の中高生はほとんど自由時間を携帯通話・メール・コンテンツ利用に使っていますから、よっぽどパーソナリティのファンとかじゃなければほとんど聴かないんじゃないですかね。カウントダウンランキング系のものも聴くまでもなくあちこちで見れるし、欲しい曲はダウンロードすればいいし。相方から聞くと、やっぱりモバゲーあたりの人気が凄いらしいです。
私が中高生と会話していた頃はそれでも福山雅治の番組なんか人気だったようですが、あの頃は携帯でできることがまだ少ない時代でしたからもう参考にはできないでしょうね。

サウンドストリートも好きでしたが、私はとりあえず、クロスオーバーイレブンを聴かないことには平日が終わらなかったです。とか言いながらその後オールナイト聴いてましたけど…

>>ナックルさん

TVの方が切実なのは同感です。
ただ、跡地利用の後釜用途が定まってしまうと、それだけアナログ停波延期の可能性が薄れてしまうので、あながち無関係でもないんですよねこれが…;困ったものです。

>>末期ぃさん

そうなんですよ、空き帯域の用途としてもっと有益な方法があると思うのですが…
ラジオ深夜便は根強い支持がありますよね。テキスト(と言うのだろうか)も出版され続けてますし…
Posted by 大道寺零 at 2008年09月10日 20:54
ボクは仕事している最中はFM、運転中はAMを垂れ流しで聴いています。

ニュースソースも第三者状態なので某TV局の報道局の様に捏造というか歪曲されないのが良いのかもしれません。

チベット問題もTVで流すひと月前くらいから言ってましたし。

最近TV観ないので(特にニュース関連)情報はラジオ中心になっています。

AMはどうか判りませんがFMは結構10代からのお便り(まぁメールですが)ありますよ。

JFN系列22:00からのスクール・オブ・ロックとか
Posted by りょうMC08 at 2008年09月14日 01:40
>>りょうさん

ラジオニュースは「耳からの情報だけでリスナーに把握させる」ことを考慮した原稿作りがされているためか、余計な演出もなくすっきりしていていいですよね。

スクール・オブ・ロックか〜。その辺だと10代リスナーもいそうですね。伊集院光の番組なんかも若い人にも人気ですし、昔ほどではないにせよまだ若いリスナーも健在といったところなんでしょうかね。音楽ジャンルやパーソナリティのコアなファン層で、コモンな視聴ではないかもしれないですが。
Posted by 大道寺零 at 2008年09月15日 17:11
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