最初は独特のテクスチャ処理になじめなかったり、3話くらいまではちょっと話のテンポが緩い気もしたのだが、見ているうちにだんだん人物関係が少しずつ解き明かされてきて、10話あたりからいよいよ伯爵の復讐が幕を開け、面白くなってきたと思う。
見始めてしばらくしてから調べてみると、このアニメはもともと、名作SF「虎よ!虎よ!」(「モンテ・クリスト伯」をベースとして構想された小説)のアニメ化作品として企画されたのだが版権関係が難しく断念し、「モンテ・クリスト伯」を原作に掲げながらも、「虎よ!虎よ!」からいくつかのファクターを持ってきて仕上げているということだった。言われてみればなるほどという点がいくつもある。
伯爵の復讐がいよいよ始まるという段になって「よしもうやったれ!それこそテッテ的に!」と気分が盛り上がるたびに、つくづく「自分は復讐ものが好きなんだなあ」と実感し、おそらくはそのベースになっているであろう自分の中の執念深さとか嗜虐性とか攻撃性も相当強いんだろうなと思ったりもする。
「復讐」がテーマになっているいくつかの石川賢作品が好きなのもそういうことなのだろうと思う。
特に「魔獣戦線」はその典型で、(多くの場合そもそも善良だった)主人公がとにかく想像を絶するような酷い目に遭い、それが惨ければ惨いほど、「そこまでされたなら八つ裂きでも生ぬるい、何倍返しでも構わない」「そうされるだけのことをした相手だし」という「復讐の説得力・許可力」が強くなり、見る方もある意味安心して興奮できるというものだ。
石川作品の場合、その根拠となる「主人公の悲劇・というか惨劇っぷり」ももちろんだが、やはりその怒りの爆発力あふれる描写がもうダイナミックでたまらないという、作品そのもののボルテージが高いことにも言及しておかなければならない。
(今川監督も「復讐」という要素を絡めるのが好きな人なのだが、「ジャイアント・ロボ」あたりでは、敵役の復讐の要因が実は逆恨み&ああ勘違いというオチが付いてしまって、やはりカタルシスとしては大いに肩透かしを食らってしまった記憶が強烈に残っている)
で、モンテ・クリスト伯もまた、復讐の対象者たちによって本当に何もかも奪われて地獄に落とされた人間なわけで、これから本格化する復讐劇が実に楽しみだったりする。
まあ復讐譚というのは古今東西、それこそ神話や伝説の中でも数多く存在するわけで、ツボや感じ方は人それぞれながらに「みんな復讐話って好きなのね」と思う。
アニメ「巌窟王」のエンディングは、ビートのきいた音楽に合わせた目まぐるしいカット割り、さらにフィルタのかかったような描写の奥にいくつかの登場人物やキーとなる場面のカットが登場する。最初は目が付いていかなかったし、本編に出てこないキャラもいたので何が何だか分からなかったが、最近はけっこう把握できるようになってきた(もしかして最初に比べて徐々に目隠し的フィルタが薄くなってるんだろうか?)。
あのトリップするような音楽とカット割りはけっこう好きだ(予告への流れも含めて)
YouTube「巌窟王」ED(動きが速いためブロックノイズが多くてほとんど概要が分からないかもしれない;)
久々に続きが気になるアニメでした!
後半にロボットが出てきてドギモ抜かれました。
なんといっても伯爵萌え〜〜〜っすよね!
巌窟王はヒキが上手いなと思います。
え、後半ロボが出るんですか…?実は極力先を見ないようにしてたのでちょっと驚きです。(EDに出てくる羽のついたアレかしら…)
伯爵は何もそんなに一人だけ耳とんがってなくてもよかろうと思うのですが、表情や声がたまらなくセクスィーですね。能天気なアルベールのアホの子ぶりもたまらないです。