マンガ・古本・中野と言えば勿論「まんだらけ」。
まんだらけどころか、中野そのものが初めてな私。
小雨がちなこともあって、アーケード内の人は思いのほか多かった(一応平日とは思えない)。
建物やフロア全体がぶちぬきでまんだらけなのかと思っていたら、雑居ビルに売り場が点在し、セクションごとに分かれている。で、売り場が連続して並んでいるわけではなく、あいだあいだに普通の事務所とか全然ホビー系じゃない会社・お店が挟まっていて、雑然と言うか、なおさらカオス感を強めているような印象だった。
お買い物のメインは、古い単行本やムック・雑誌・別冊付録などに特化した「マニア館」。決して広くないスペースだが、欲しいものや一度見てみたかったものばかりで、どれほど時間があっても飽きない。
私はてっきり、プレミアがかなり厳しいものばかり揃っていて、欲しくてもとても手は出せないだろうと思っていた。
だから、カゼさんが高価なプレミア本をお買い上げになる様を傍観するのみにとどめて、財布のひもは基本的に開けないでおこう、だってそもそも財政的に厳しい中での旅なのだから…
と思い、買わぬつもりが買っていた。まんだらけ…恐ろしいところ…
まあ言い訳をすると、マニア館とはいえ、意外にそんなにきつくない価格のもの(定価半額〜2倍を越えない程度の範囲)も探せばあったわけで、しかも前日どっさりと未読賢本を読ませていただいて、「下見」出来た物件が多かったというのも理由の一つ(まあ「刺激された」とも言うが…)。
また、リスト作成企画で興味を持ったサンデーコミックスの古いほうや、アケボノコミックス・ダイヤモンドコミックス・虫コミックス等の地方ではなかなかお目にかかれないレーベルの単行本を手に取って観察できたのも嬉しかった。
石川賢以外の本にも色々と興味が惹かれてつい独り言を言いながら棚をめぐって行く。
カゼさん
「あ、"ジロがゆく"サンコミ版って3巻まであったんだ…2巻で終わりだと思ってた…」
私
「いやカゼさん、それ以前にカゼさんの年で真崎守知ってるだけでもかなりすげえのに…持ってたんですか…ジロがゆく…」
もうほんとに、この人はどれだけマンガ強者なんだ。知れば知るほど底が知れない…
そんなカゼさんは、ビシッ!とショーケースからのお買い上げ。「きょうりゅうサイボーグマシンザウラー」…やるなぁカゼさん…というか、石川賢名義の本はこの人ほとんど揃っちゃってるんだしなあ。私はオムニバスに入ってた歌でしか知らないや、マシンザウラー。
その後一般古本エリアにも回ってやっぱり賢作品購入。
次に電車で神保町に移動。
神保町も学生の時に来て以来なのでやっぱり久々だ。
あの時はもっぱら中国書専門店とか岩波ブックセンター辺りを中心に回って帰った。
当時は研究室や自宅に色々送ってもらっていた目録とかがあったので、大体の代表的な店を把握した上で、古本屋MAPを見ながらまずまず効率的に回ることができた。
古本屋の店構えは想像以上にさりげないことが多い(特に1F以外の店)ので、十分なリサーチをするか、詳しい先達の案内がないと途方に暮れるだけで何をやったらいいか分からないままカレーとか食って終わってしまいがちなのが神保町。今はネットのおかげでずいぶん楽だとは思うけども。
そんなわけで、青さんから誘導していただいて本当に助かったのだった。
いずれもなかなかディープなお店で、本だけでなく、グッズやセル・原稿やサイン色紙等も扱っているお店もあって、見るだけで楽しめた。
貸本現物とかまで揃ってるもんなー。ほんとにすごかった。
というわけで戦利品。
あの時ずいぶん重かったように思うのだけど、こうして撮影してみると大したことないなあ…もっと買っても良かったかも…
[石川賢作品]

・闇狩り師九十九乱蔵 \420
言われないと、学年誌「小学四年生」連載作品とはとても思えないマッチョぶり。言われてみれば確かに、「本当は原作者・作画者双方ともに、もっとエログロ入れたかっただろうな〜」と思う。
・烈風!獣機隊二〇三 \630
お二方から「ラストが絶品ですよ!」と勧められて購入。
最後まで読んで、「そういえばこのラストページ、八王子市民さんのサイトで見てズコーってなった記憶がある!」と思いだした。その記憶がありながらも存分にズコーってなった。衝撃のあまり脳幹を風が駆け抜けました。ピュウウウと。
草波さんをさらに鬼畜にしたような田村少佐のキャラが素敵過ぎる。
・伊賀淫花忍法帳 \420
カゼさんからお借りして超気に入ったので自分でも買おうと思っていたところ、まずまずの値段だったので購入。
オハヨー版だから、「そぉぉぷ風呂」じゃなくて「とぉるこ風呂」のほうですよ。
・バトルホーク(1・2) セット\1575
価格的にはこれが一番高かった(パワコミ初版だしなあ)のだが、面白かったから無問題。
特撮番組に登場した「真っ赤なタイツ形態」が一度しか出ず、ほとんど生身バトルに終始するあたりに石川イズムを感じる。ユリカ可愛いですな。
・餓狼伝説(1・2) セット\420
ちょっと気を抜くと、読みながらあのSNKの有名格闘ゲームのコミカライズであることをすぐ忘れてしまうほどに石川ワールド炸裂。格ゲー界を代表するお色気過剰女性キャラの舞ももちろん登場するが、石川賢の手にかかっては、太腿もポロリも全然嬉しくないあたりは流石だ。
これをリアルタイムで読んでいたお子さんたちは一体どう思っていたんだろうか。
・桃太郎地獄変 \500
以前から関ステレ夫さんが激しくプッシュしていた一冊。ヤマト版。オフで読んで全編楽しかったので購入。「山姥」の迫力が凄い。
[その他]

・太陽伝(上・下) 石森章太郎/希望コミックスセット\315
これと「黒い風」「新・黒い風」と「闇の風」とか私の中で混ざりがちになるんだよなー。
持ってなかったのと安かったので。
そこそこ面白かったのだが、終わり方が暗くて少し後味が悪い。
変身忍者嵐といい、「希望の友」連載作品は終わりが暗かったり読者置いてきぼりになるのは何故だろう。
・おろち(2・4) 楳図かずお/秋田漫画文庫各\100
単に100円だったので買っちゃった。こういう買い方をすると結局揃わない黄金パターンなんだけども、続きものでもないしまあいいだろう。「おろち」は読んでみたかったし、面白かったのでヨシ。
神保町でお茶したりディープな本屋さんに入ったりしているうちに5時前になったので、青さんカゼさんとは神保町駅でお別れ。お名残り惜しい…
両日ともに本当にお世話になりました。
その上青さんからはお土産までいただいて何と申し上げたらいいやら。一生奴隷で行く方向で。今度新米でもお送りしまする…
カゼさんも、赤プリで一人にしてしまって申し訳ない。
いつになるかわからないが、ぜひ次の機会があればよろしくお願いします。
きっとこれからはカゼさんがはかた号とかで、コミケにもじゃんじゃん参加してオフ会が増えたりするんじゃないかと勝手に予想しております。大丈夫、装備次第でキングも怖くないよ!多分…
全盛期の頃は買ってもらえなかったんで。
学生の頃バイトの給料日は神保町で鉄道書籍を5冊くらい買ってから夜学へ…というのが贅沢でした。
引越しのときそれがなかなか捨てられなくて…数年に一度も紐解きませんが、それでも買っておいてよかったと思うことがしばしば。
私が一日にこんなに買い込んだら舞い上がっちゃいます。きっと。
両日とも楽しんでいただけて本当に良かった。こちらもすごく楽しかったです。
まんだらけも神保町も普段は一人で行くことが多いので連れがいての散策は新鮮でした。
また話してる内容がディープで…
女性ばかりが集まってこんな会話が出来る日が来るとは思わなかった(笑
是非またお逢いできることを願っています。
あ・つのだじろうのアレ、近々お送りしますね!
80年代黄金期のジャンプの目次を今見ると、あまりの豪華さに驚いてしまいますね。当時兄が買っていたので一時期家にありましたが全部廃棄しちゃいました…あの頃はまさか、単行本はともかく、雑誌がそれなりの値段で売れるなんて思ってもみない時代でしたからねえ…
まんだらけやヴィンテージ古本屋にある雑誌類はもっぱら70年代〜それ以前のものが多かったんですが、それ以降だとどんなもんでしょうね。買えればそんなに値段はしなさそうな気がしますけども…
>>末期ぃさん
身近に神保町のある暮らしって羨ましいなあ〜…と、来るたびに思います。最初把握するまでやや敷居が高いですが、専門性の高さが魅力ですよね。私もいまだに、買うなら服より本(あるいは映像・音楽ソフト)というタイプですw
よく「片づけマニュアル」には、「1年以上読んでない本はこれからも読まないからさっさと捨てる」というような項目がありますが、私の場合そうでもないのでとにかく本は捨てられないです。
今回は、「どうせどれも何千円とか付いてるんだろう…」と思っていたらそうでもなかったので買っちゃいました。近所のブックオフの石川賢ものはほとんど私が買い占めちゃったし…
>>青さん
青さんのおかげで本当にスムーズかつ楽しい東京2dayでした。事前準備ふくめ、感謝してもしきれないです!
石川賢のみならず、普通同年代だとまず「知らねえよ」と斬って捨てられる作家や作品の話、出版社や版に関するディープな話ができて本当に楽しかったです。というかお二人の凄まじいコレクターぶりと知識に気圧されてばかりでした。特にカゼさんは、どの本を見ても「これ…読んだしなあ…」というコメントが多くてマジで戦慄しました。
>つのだじろうのアレ
しかしなぜリアル子供時代にアレに出くわしてしまうのか…やはり青さんは漫画の神に選ばれしオナゴ…
というわけで、ビクビクしながらお待ちしております。
私もぜひ、再びお会いできる機会があることを祈るばかりでございます。あ、何か食べたいものがありましたらいつでも送りますのでお申し付けくださいね♪