・マンナンライフ社の告知ページより(抜粋)
発売以来、お客様に安心して食べて頂けるよう、出来る限りの工夫と改善をしてまいりました。また、今回ののど詰まり事故を受け、更に可能な限りの努力を試みましたが、行政の要望に対し、時間的に早急な対応が困難であると同時に、流通各社様への大きな混乱とご迷惑をおかけする恐れがあると判断し、製造を一時中止することと致しました。
「蒟蒻畑ポーションタイプ」は、一時製造を中止いたしますが、私どもはこれからも日本の伝統食品である群馬県特産の蒟蒻を、手軽に美味しく、そして何よりも安全にお召し上がりいただける様、今後とも研究開発を重ねてまいる所存でございます。
「製造終了のお知らせ」とならなかったことはまず良かったのだが、再開の目処はあくまで不明。少なくとも数か月の長中期的なものになる可能性が極めて高いらしい。
決して規模の大きくない会社がそれだけラインを止めるということは残存体力に関わる大事であり、また従業員の雇用不安も無視できない。
(なお同社webサイトにも若干の変更があり、今後形状変更するためか、先日まであったハートの形状についてのページが消えている。また、CMギャラリーからも、「ハートの形にした理由、正しい食べ方」について流したCMが削除されている。)
それに触れているWebニュース記事は、検索で見る限りわずかに1つだけだった。
・東京新聞:期間、数カ月にも こんにゃくゼリー生産停止 従業員の不安募る:群馬(TOKYO Web)
男児が窒息死した事故を受け、こんにゃくゼリーの生産の一時停止を決めたマンナンライフ(富岡市)は八日、停止期間が少なくとも数カ月となる見通しを明らかにした。従業員約八十人の雇用に影響する恐れがあり、従業員から不安の声も。原料のコンニャクイモは下仁田町などから大量に仕入れており、農家へダメージが波及する可能性も高い。
さらに10/10には、議員立法によりこんにゃく入りゼリーに関する法規制の検討が報じられた。
・asahi.com(朝日新聞社):こんにゃくゼリー、法規制検討 自民、形状や硬さ
こんにゃく入りゼリーによる窒息死亡事故を受け、自民党消費者問題調査会は10日、ゼリーの形状や硬さについて法規制する方針を固めた。超党派による議員立法を目指し、早ければ今国会に提出したい考えだ。
文面通りであれば、決して「こんにゃく入りゼリーを以後製造させない」方向ではなく、「こんにゃく入りゼリーの製造・流通に一定の表示や形状等のハードルを設ける」ものであり、「それを満たせば流通させてOK」という内容になるようだ。これは一つのお墨付きを設定するという意味、また他社製品についても全体的に安全対策を引き上げさせるものとなると考えていいのだろうか。
そうであれば、これまで安全対策にどこよりも意欲的だったマンナンライフ社ならば、きっとそのハードルをクリアして、リニューアル版の蒟蒻畑と再開させてくれるであろうことを信じて待つよりほかはないということか。
もっともその「基準」を適切に設定できるかどうかがはなはだ不安な上に、そもそも今の日本の切羽詰まった状況(食の問題だけに目を向けても、汚染米やメラミンなどもっと喫緊の問題が山積している)において、一部の人間だけがヒステリックに叫んでいる「こんにゃく入りゼリー是非論」のプライオリティがそんなに高いのか?という疑問の方が強いのだが…
先ほど出た日経の記事では
・こんにゃくゼリー 注意喚起強化で消費者委が一致
内閣府の消費者安全検討委員会は10日、こんにゃくゼリーをのどに詰まらせる死亡事故が続いていることについて、警告表示の拡大など消費者への注意喚起の強化を求めることで一致した。
とあり、法整備案が現実化するかどうかについては一言も触れられていないのだが、どうとでも読めるので今後の動きを見ていかなければならないだろう。
いずれにせよ、もし本当に議員立法で成立させるというのであれば、ぜひ免責の範囲やケースについてもしっかり定めて、禁止する与え方・食べ方をした阿呆な人たちがモンスター化する余地がないようなものにしてもらいたいと思う。
先ほど引用したasahi.comの記事の中に
岸田文雄・調査会長は「現行法では限界がある。新たな立法措置が必要だ」と指摘。欧米や韓国など海外の規制を参考にしながら、具体的な検討に入ることを決めた。
とある。
規制派が錦の御旗のごとくメーカーを攻撃する材料になっているのが、
「EUやアメリカでは蒟蒻入りゼリーが販売禁止・こんにゃく使用禁止など厳しく規制されている」
ということだ。
しかし実際重要なのは、
「海外で規制されているこんにゃく入りゼリーが日本製のものなのか、それとも別の国で作られた製品なのか」
「規制の対象や事故を起こした製品の形状や硬さは、たとえば蒟蒻畑のように安全対策を施されたものだったのか」
という点であって、形状・製法・品質の異なる、日本以外の国で作られたものに対して外国がかけた規制と、これから既に安全努力の施されてきた日本製の製品に対して日本がかける規制を同一視することは妥当性に欠ける、ということではないだろうか。
これを示唆してくださったのは、先日の記事に対して「American」さんという方がつけて下さったコメントの内容だった。
ちょうど私も、「これまでの17件の事故のうち、全部が国産の製品なのか、それとも輸入品なのか」について、知りたいと思って調べてもなかなか出てこなかったこともあって、外国産の同種製品については非常に興味を覚えていたところだったので、実にありがたく拝見した。
各種資料へのリンクを貼った上でとてもよくまとめてくださっているので、できるだけ原文を損ねないように多少記述を調整して以下に貼らせていただくことにする(Americanさん、無断で申し訳ありません)。
アメリカで「販売中止になった」こんにゃくゼリーの事例のことですが・・・。
どうもひっかかるところがあるんですよ。
アメリカでの事故は、「蒟蒻畑」のゼリーや日本のこんにゃくゼリーが原因だったのか、どうかは書かれていなかったからです。
そこで、国民生活センターにあるFDAのページでもっと調べてみました。
シュガーランド社の「ジェリービーンブコ」をリコール
http://www.fda.gov/bbs/topics/NEWS/2002/NEW00800.html
どうやら、さらに調べてみたらそれは
フィリピン産のこんにゃくゼリーだったのです。
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2003/foodinfo200308.pdf
4.禁止されている菓子で窒息のおそれ
販売が認められていないコンニャクを含むミニカップゼリー2製品が英国で売られてい
るのが見つかり、FSA(食品基準庁)は子供がこれらの製品を食べないように再度警告し
た。世界中で推定18人の子供がこうした菓子を食べて窒息により死亡していることから、
欧州では昨年これらの製品を禁止していた。
この2製品はJellyace Lychee Flavor Konjac 及びJellyace Buko Pandan である。(略)これらの製品
のメーカーはフィリピンのSan Miguel Corporation。
Choking hazard from banned sweets (08 July 2003)
http://www.food.gov.uk/news/newsarchive/bannedsweets
それ以外にも、FDAの報告では
http://www.fda.gov/oc/po/firmrecalls/topics/konjac.jpg
「注意を示すラベルが一切貼られていない」メーカーもあったそうなのです。それって本当に日本のメーカーなのですか?
http://www.fda.gov/bbs/topics/NEWS/2002/NEW00789.html
「これらのリコールされたこんにゃくゼリーはKimbo, Asian Taste, Jin JinとShen Hsiang Jen Foodsブランドで
世界中で売られていた」
FDA(米国食品・医薬品局)は警告と回収を実施したのは、全部が全部日本のこんにゃくゼリーではないことが
おわかりただけたでしょうか。
(米国での窒息事故・死亡事故などで
どれだけ日本のこんにゃくゼリーが
関わっているのか調べようとしたのだが、見つからなかった)
なので、欧米の事例をそのまま日本に
あてはめるのは無理があります。
というか、無茶苦茶ですよ。
「欧米が中止した、だから同じように日本も中止しろ」
という理屈はこれじゃあ通用しないじゃないですか。
ところで、疑問がまだ残っています。
例の声明では
「諸外国では、同様な事故を契機に輸入・販売の禁止、回収などに取り組んでいます」とあったのですが、確かに欧米では発売中止・禁止の処置が取られたが、それらの中で日本のこんにゃくゼリーはどれだけを占めていたのか?他のアジア各国のゼリーなどが
起こした窒息事故・事故死を混同しているのではないのか?
そういうところが曖昧なのです。
ですが、結局は
「事業者ではなく消費者の視点で行政を行うための新しい組織、消費者庁の一日も早い設置を強く望みます」とは
うらはらに
『消費者抜きの消費者庁、消費者が反映されない消費者庁』ということに
なってしまいました。
(当ブログ「蒟蒻畑は「こんにゃくゼリー」じゃない」コメント欄より)
まったくおっしゃる通りだと思う。
また、これまでの国内の17件の事故についても、すべて国産品によるものか、外国産が入っているならばそれはどこの国の製品だったのかについてリストアップした資料を発表してほしいものだ。
割合によっては、国内だけを規制しても意味がないし、将来法規制が現実化したとしても、それを満たさないものは輸入しないという項目が当然必要になってくるわけだし。
それ以前に、海外ではグルコマンナンは単なる「食品添加物」であるのに対し、日本では各種こんにゃく製品の「原材料」なので、簡単に「規制せよ」と要求されてもそうシンプルな話ではないという根本的な違いもあわせて理解しておきたい。
・私の子供を守るのは、武器を持たないあなたの手 | では喉にものが詰まったらどうしたらよいのですか?
タイトル通り、「喉に詰まらせてしまった時の適切な処置」について分かりやすくまとめてある記事。
子供や高齢者に限らず、思いもよらぬタイミングで意外な食べ物がジャムってしまうことは十分起こりうることなので知っておきたい。
特に、よく話題にのぼる「掃除機で吸い出す」のは、専用のノズル(あるんですねぇ)を用いて、ノウハウがある人が行うのでなければ、むしろ逆効果になって苦しめてしまう可能性が大きく危険だという点は押さえておきたいところだ。
ちなみに蒟蒻畑のパッケージ裏には、喉に詰まらせた場合の応急処置や対処についても簡潔に説明されていた。いやほんと、至れり尽くせりでよくやっていたと思うんだけどもなあ。
前の記事を書いた後で知ったのだが、蒟蒻畑はキャップシールの接着力もわざと強めにしてあるそうで、これは、「幼児の力では容易に開けられないようにするため(=大人に開けてもらわなければならず、その時に保護者にパッケージや個別包装の注意書きを読んで正しく与えてもらう)」なのだとか。そこまで計算されていたとは知らなかった。
一方、今回の事故については、本来即座に業界団体に対して行うべき報告がなされていなかったのは大きな減点であり、その「弱み」ゆえに、製造中止を唯々諾々と受け入れざるを得なかったのだろうか?という邪推も可能といえば可能…という話になってしまったのは少なからず残念だ。
いずれにせよ、できるだけ早く、ダメージの蓄積しないうちに、モンペアがぐうの音も出ないような仕様を備えた新製品を擁して販売が再開されることを願ってやまない。
とにかくこれまでさんざん「切った上でよく噛んで食え」と言ってるにもかかわらず無視する手合いは無視するのだから、いっそ小さなスプーン(贈答用の水羊羹なんかによく入ってる、柄の方にギザギザが入って切れるようになってるちっちゃいやつ)を1袋に1個入れるようにするというのはちょっとくらい効果がないかと妄想してみる。その分価格は10円くらい上がってしまうだろうし、いらんゴミも出てしまうが…
とにかくマンナンさんにはこの騒動にくじけずに頑張ってほしいです。
(個人名は一応伏せ字にしました)
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http://mainichi.jp/select/opinion/hasshinbako/news/20081008k0000m070181000c.html
「餅はどうするのか」「交通事故の方が多い。車も製造中止か」。
そんな批判も○○さんの耳に届く。
「私も×××を失うまで消費者被害を身近な事とは感じていなかった。
どうか皆さん机の上だけで考えず、もしわが子や孫が口に入れてしまったら、
と想像してください」
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この方はいろいろ出ている批判や疑問を
『机上の空論』としか考えていないのでしょうか・・・
夜中の小腹対策に、少なくともスナックとかカップラよりはずっとカロリーが低くて満足感があって腹持ちがいい神のお菓子であったのに…私も先日2袋ほど買ってきたのですが、パッケージが大きくなってからはすぐ無くなっちゃう感じなんですよねー。
食べながら「ああ…やっぱり昔と比べるとかなり柔らかくなって悲しいよ…でも食べられるのも今のうちだけなんだ…」と考えるとついセンチメンタルになってしまいます。
もうバポナみたいに印鑑必要になってもいいから、「R15のおとなの蒟蒻畑」としてクラシック仕様で再販してくれないものか!
>>じゅまさん
その記事は私も流石に呆れてしまって前の記事で引いたのでした(そして別に伏せ字にはしなかったのでじゅまさんのご配慮と優しさをヒシヒシと感じました)。
「机上の空論」どころか、こっちは長年の利用者、かつ自分も危機に直面したことがなければ、他の人に食べさせて何事か事故を起こしたこともない人間であり証人なんだっつーの!と言いたいですな本当に。