「週末のお天気ですが、寒気が流れ込んでくるため一時的に冬に逆戻りしそうです(ちょっとガッカリっぽい顔)」
「(急に明るい顔になって)とはいえ、北日本だけのようです!」
ああまたか、と思った。こんなことは別に珍しくはない。
全国放送の番組なのに、気象予報や災害情報はいつだって首都圏・関東地方にだけ目が行っていて、台風だろうが地震だろうが大雪・低温だろうが、「東京に関係なければメデタシメデタシ」。明らかにそういう構成やニュアンスを漂わせてくれることがしょっちゅうなのだが、この人はまたずいぶんと露骨で顔に表すんだなあ…と思い、正直カチンと来た。
「北日本だけ寒くなる」。だから何だというのか。明らかに「エゾのド田舎以外は暖かいです、よかったですねー」という感じ。
「とはいえ」という接続詞は、この場合適切なのか。
「北日本では〜」と言えばそれで済む話に思えるのだが。
報道ステーションは、古館が嫌い(になった)なので普段ほとんど見ていない。一昨日はたまたま付けていて、スポーツの話題などもあったのでそのままにしていたのだが、あーやっぱりこの番組はダメだなあ…と自分の中で再確認した。
別に報道ステーションに限った話ではない。
台風が接近、しかも関東に触りそうなルートでやってくると、時に通常番組を潰したり、脇に天気情報を常時表示状態にしたりするほどに騒ぎ立て、ニュースやワイドショーなどでもひたすら台風台風なのに、これが関東地域を抜けてしまうと、たとえその後東北地方が直撃されそうになっても、そそくさと情報提供を打ち切ってしまう。
後は、「関東圏は暴風域から抜けました」と、「一段落したよ〜」という表情で、さも"終わった"かのような物言いに変わる。
地震などの災害にしても、関東圏以外で起こったことに関してはニュースの割合も少なくなる傾向がある。
確かに地方にいても、首都圏の情報は大事(身内が行っていたり、取引企業や物流の関係もあったり)なのだが、
「東京の気象被害は些細なことでも大騒ぎ、地方に抜けたり、東京を反れたならば大したことではない」
という態度があまりにあからさま。それは別に最近に始まったことではない。
ローカルニュースでは、「台風の進路が自県や地域に来るか」「あ雨や雪はどうなるか」が最大の関心事で、自地域に被害が及ばないようであれば扱いはごく小さい。せいぜい鉄道・飛行機などの交通ダイヤの乱れについて報じられる程度だ。
その点では上記の「東京偏重主義」と別に変らないのだが、これはあくまで「ローカルニュース」だからそれで構わないのであって、全国向けに放映されているニュースや、日本全国の気象情報を提供する番組は「東京ローカル」ではない。そこが大きな違いだと思う。
テレビ東京あたりはまた毛色が違うのでさて置くにして、NHKや民放キー局は「東京ローカル」(特にニュースや天気予報では)ではないはずなのだが、現実にはそうなってしまっていることがとても多い。
単なる天気の話題にしても、(天気予報番組に於いて)
「今日は初夏の陽気でした」
「一日おだやかな天気でしたが」
「台風一過で晴れましたね」
などと言う場合に、「東京では」とか「全国的に」を付けないデコスケ野郎のなんと多いことか。
「東京の天気」だけをもって「今日の天気」「ここのところの天気」と安易にツカミに使う連中があまりにも多すぎる。
「雨でジメジメして、洗濯物が乾きませんね」と言いたくなる天気の一方では、雨不足で難儀している地域もあったりするという状況をまるで考えていなかったりとか。
同じような気象情報でも、言い方や言葉一つで印象は大きく変わる。
気の効いた予報士やキャスターであれば、冒頭のような「(関東以外の)一部地域だけ天気が悪い」という情報に
「北日本の方はお出かけの際にご注意ください」
「低温・水道の凍結等にご注意ください」
「暖かくしておやすみください」
「お出かけの際は傘を忘れずに」
「乾燥しますのでくれぐれも火の元にご用心を」
などといった気配り的な一言を付け加えるか、あるいは逆に、余計な感情や情報・接続詞を入れずに、的確な情報のみを提供してくれる。
これは局側で用意した原稿などの関係もあるのだろうけど、やはりこういうところには「地の人柄」のようなものが滲み出てくる。少なくとも視聴者からはそう見える。
一昨日の気象予報士のように、満面の笑みで
「寒いのは北だけで、東京は関係なさそうなのでよかったですねー!!」
という感情を露呈しまくるのは、下の下だと思う。東京の人間だけが見ているわけではないんだよね。
基本的に気象情報を見る時の気持ちは、誰しも
「ウチ(あるいは自分に関係にある人や場所)がよければそれでよし」
なのは間違いない。見る側はそれで当然、しかし「送り手」「読み手」がその気持ちを露出させるのはイカンのではないかと思う。
天気にせよ、スポーツにせよ、報道に数の論理を持ち込むのはちょっとねえ・・・。
「東京以外はどうでもよい」
とか、あるいは地方を徹底的にバカにするみたいな感じがあります。
ちょっと前にわたしは自サイトで
「どうして関東圏では、東京と周縁地域で田舎をバカにする言動を取っているのだろう」
と書いたのですが、後で友人から
「あれは関東圏ではあくまでも冗談として言われていて、別に本気ではない」
と言われました。まあ本気でオトナがあんなことを言っていたらそりゃ寒いにもほどがありますが、それが冗談として成立するのが東京偏重主義だなあと改めて思いました。
別の友達からは、メールで
「江戸期、急に政治や経済の中心にされたけれど、それ以前からの文化的背景が希薄なので、周辺をバカにすることで自分たちの立場を上位にしようとしてきたように思う。田舎をバカにする人は、田舎にコンプレックスのある人間だから。」
と言われました。
それが延々と続いているんでしょうか。
うむむむむ。。。。。ふれ〜〜!w
東京偏重主義は、今今始まった事ではありません。
政治にしても経済にしても、東京が儲かっているから、地方はどうなっても構わない。高速も新幹線もいらない。どうせ、人口は減っていくばかりなんだろ。ま、そんなものです。特に山形なんて、田舎の見本なものですから、露骨に「田舎者」の目で見られました。卑屈にしていれば蔑みの目で見られ、矜持をを持てば、田舎もんのくせにと言われました。もっと悪いのは、地元出身者が酒田に帰ってきて講演した時、「東京へ出て行ったのは勝ち組で、地元に残っているのは負け組だ。」と断言したことです。こんちくしょんです。
おおっと、悪口はこの位にして、私は気象や災害に関しては、東京に住む人達は可哀相だと思います。5cmの積雪で大停滞や怪我人が出て、少しの洪水で地下街が水浸しになり、電車さえ数分間隔で人間を運ばないと、機能していかない町なのですから。30cmの積雪で、首都機能が無くなる町なのですから、大きな震災が起きないことを祈ります。東京に出張してみて、朝の天気予報と交通情報がないと、不安で移動も出来ない、そんな町ですから。
東京在住人ですw
特に最近はその傾向が多々見受けられますね
仕事で見られないという理由もありますが自宅にいてもココ最近はテレビのスイッチを押していない気が。。。w
もっぱらラジオ人間と化しています。
前にも書いたと思うのですがラジオのニュースや天気予報は余計な情報を足さないので深読みせずに情報として捉えられます。
あと同様の感覚で海外での公共機関事故での報道で『日本人が居たか云々』てのはどうかと思っています。
まぁ確かに居ない方がいいのでしょうが日本人が乗ってなければ無問題とも取れていい気分じゃないっす。
どこの方も「遠いところよくいらっしゃいました」と言って下さるのですが、「乗り物何でも東京から出発するから大して苦労してないんですよ」と言いたいのをぐっと飲み込むこともしばしば。
2cm雪が降れば100人単位で転倒する東京人の無防備さを思い切り笑ってほしいとおもいますよ。
夢と現実の区別が付かなくなった物書き上がりの老人のお陰で、役所や公共施設やおろか神社仏閣・床屋さんまでオリンピック招致の幟が立ってて恥ずかしいたらありゃしない。70%が招致に賛成なんてどこを叩けば出てくる数字なのか?
思いっきりコケないかと切に願いまs…あれ?こんな時間に誰か来たようだ?
>オリックスファンの知人が、「スポーツニュースは阪神の話題ばっかりだ!」と憤慨していた
長らく地元と言える球団がなかったせいもあるんですが、「そこに行くとスポーツニュースも地元球団一色」みたいなのは羨ましいなあ〜という気持ちが大きかった(ローカル番組やCMでドアラ見放題とか)んですが、2つあるというとそういう状況もあるわけですねえ。
確かに、「関西人=阪神ファンってわけじゃないのに…」とぼやく阪急→オリファンの嘆きはしばしば耳にするところではあります。あとは関西在住巨人ファンの肩身の狭さとか。
>>Feliceさん
東京偏重主義はもうこんなもんだろうと分かってはいるのですが、ここまで露骨にするのならばもう、全国ニュースで天気予報やめるか、「東京周辺の天気だけに絞る」のでいいんじゃないかと思うんですよ。
どうせ全国ニュースの天気予報の区割りは大ざっぱなので(山形なんか県自体すっ飛ばされることが多いですし、出ても日本海寄りの地域だと結局、新潟か秋田の天気の方が実際に近かったりしますし…広い北海道でも地域でずいぶん違いますよね)、日本全体の天気図や前線の動きさえ見れればそれでいいし、細かい天気予報はローカルニュースやネットで見れますしね。
「台風は"最悪の場合"関東を通過」
なんて文言を連発されても、「関東ローカル」なら別に気になりませんw
>「あれは関東圏ではあくまでも冗談として言われていて、別に本気ではない」
これってまるっきり、「いじめっ子側のコメント」ですよね。「かまってやってる」「むしろ親愛の情のつもり」とか、いじめている側は本気でそう考えてたりするのとまるっきり一緒なんじゃないかと思います。
自分の所より僻地とか、農村部・過疎地域を見下す言葉って、どんな田舎にも必ずありますよね。そうやって他者を見下して、「あそこの連中よりはマシ」と優越感を持つ(それでプライドを保つ)という心の営みはきっと万人にあるのだと思います。
私が今住んでいるところですら、市街地・商業地域の人が農村部や山間部を見下す言葉があります。細かい地域の間でもいちいち他地域を貶めたりする手合いは多いです(農村でなくても、新興住宅地の住人を何代も住んでる人たちがバカにしたりとか)都会の人から見たら、五十歩百歩どころか、「五十歩五十二歩」ぐらいのくだらんプライドでしかないのでしょうけど、当人たちには大事なアイデンティティなんでしょうね。
そういう意味で、「東京は巨大な田舎」という言葉そのままなのかもしれません。
>「江戸期、急に政治や経済の中心にされたけれど、それ以前からの文化的背景が希薄なので、周辺をバカにすることで自分たちの立場を上位にしようとしてきたように思う。田舎をバカにする人は、田舎にコンプレックスのある人間だから。」
それは大いにあると思います。江戸・明治時代では、東京もずいぶん京都方面からバカにされたでしょうし(まあ地名からしてそのニュアンスが)、なんだかんだ言って地方出身者でない「3代以上江戸っ子」な人間の方が断然少ないであろう土地ですしね。
>特に山形なんて、田舎の見本なものですから、露骨に「田舎者」の目で見られました。卑屈にしていれば蔑みの目で見られ、矜持をを持てば、田舎もんのくせにと言われました。
確かにもう、「じゃーどうしてりゃいいんだよ!」と言いたくなってきますね。山形って、漢字の字面といい、口に出した時の響きといい、もう絶望的に田舎臭いのが辛いところです。なんかこう、もうちょっとひねった県名にしてほしかったとか思ってしまいます。
東京の学校(や会社)が、台風が来たり、3cm積雪があっただけで簡単に休みになるのは、子供の頃は本当に羨ましく感じました。「なんであっちは当たり前に休校になって、こっちは早起きして雪かきしたり、吹雪で窒息しそうになりながら出かけなきゃならんのだ!」というのが理不尽に思いましたねえ。
教員になってからは、「そんなんで休みにしてたらとても授業時数が確保できん」と納得できるようになりましたが、それでもどうにもならない大雪で唯一の交通機関である某ローカル線が止まると昼前から緊急で休校になったり、模擬試験を中止にしたりと、色々ありました…
朝自家用車で出勤してるので、そこから休みになっても別にありがたくないんですよなあ。
「ちょっと雪が降っただけで面白いようにツルツルコケまくる東京の人」のお約束映像は、雪国の人間からするとギャグというか、むしろ「なんでこんなに転べるんだ?」と不思議に思っていました。まあ子供のころから慣れておらず、しかも東京のオサレ靴屋では、裏が滑り止めになった靴などそうそう売っていない、スーツにはそれなりの靴でないとカッコ悪い(特に女性)…等の事情を考えると、「コケるべくしてコケている」のでしょうかね。「通勤時にぺったんこ靴やスノートレー、長靴でもアリ」という許容範囲がないのですから…
>>りょうさん
確かにラジオは、天気予報でも余計な情報や感情的要素を入れずに、分かりやすいですよね(それ以前に自動的に天気予報はローカルに切り変わったりもしますが)。
「顔が出ない」「いらん表情を伝えない」ことが逆にメリットになっているように思います。ラジオニュースに慣れると、民放ニュースやワイドショーで、「明るいニュースは楽しい顔で、悲惨なニュースは眉をひそめて」といちいち表情を付けられるのが、なんとも過剰でしつこく感じられてきますね。
圧倒的不利のはずのスポーツ中継でも、音声だけで伝える技術が確立・洗練されているなあと感じることが多いです。特にNHKの駅伝中継は本当に素晴らしいですね。
>あと同様の感覚で海外での公共機関事故での報道で『日本人が居たか云々』てのはどうかと思っています。
邦人がいたかどうかというのは、特に家族が旅行や出張・駐在している方々には重要なニュースなので必要な要素だと思うのですが、問題はその時に「よかったですね感」を出してしまったり、「大事故なのに邦人の被害者がいなければさっさとスルーして次のニュースに行くなど、軽いもののように扱う」と比重を無きもの同然にしてしまうことなのかなあと。
イエモンの曲でも似たような歌詞がありましたが、あれは
「ニュースキャスターは嬉しそうな顔で」(この後「日本人はいませんでした いませんでした」と続くわけですが)
という部分がミソなんだと思います。
で、エントリで書いた「天気予報のお姉ちゃん」は、「寒いのは北日本だけです」と言う時に、ほんっっとーーーに嬉しそう〜〜な顔をしていたのでして、そこが何よりひっかかったのでした。
>>末期ぃさん
>どこの方も「遠いところよくいらっしゃいました」と言って下さるのですが、「乗り物何でも東京から出発するから大して苦労してないんですよ」と言いたいのをぐっと飲み込むこともしばしば。
なんとなく現地の方の気持ちは分からなくもないです。特にそこが大した観光資源もない本当の田舎だったりすると、「何もないのに、どうしてわざわざこんなところまで来てくれたんだろう?」というのが、純粋に不思議なのですよ、きっと。
そしてそんな時間の来訪者に不用意に対応しちゃだめぇぇぇ!
例の老害さんが必死こいているオリンピックの件は、築地が危機に追いやられているという一点だけでも十分に私には反対理由であります、ハイ…
天気予報はみんな見てるんですから、朝のくだらない特集なんてやめちゃって天気予報と各地方の交通情報を重点的にやればいいですのにねえ。
番組によってはローカルに切り変わる場合もありますけど、プライムタイムの全国ニュースなんかは多分そのままだと思います。関東の方もそうお感じになることもあるのですね〜。
ほんと、「全国のお天気です」ではなく、「東京周辺のお天気です」と言ってくれた方がこっちも助かるってもんです。
朝の各局の「長ったらしいだけ」の情報(自称)番組の中身のなさは本当に嘆息してしまいます。どの局に合わせてもどうでもいい芸能情報ばっかりの時間帯とかもありますよね〜。誰が離婚したとか交際発覚とか、激しくどうでもいい…
あと、どこにまわしても占いの時間とか。
確かに東京周辺の住民にとっては大きな問題なのかもしれないけど、全国ニュースで流したり、国会で取り上げるようなことなのだろうかと当時は疑問でした。
>中央線の高架化工事で開かずの踏み切りの待ち時間が(一時的に)悪化したときもものすごい大々的な取り上げようでしたね。
そういえばそうでしたね〜。
「*時の電車に間に合うように」と、「(公共交通機関を使う場合)電車やバスの時間に合わせて行動しなければならない」田舎者の習性(それだけ本数が少ない)からすると、最初は「なぜそんな怪奇現象が?」という感じでした。
地元の方には深刻な問題なのだと思いますが、確かにそんなに長々とひっぱらなくても…という気がしてきた記憶があります。