小中学校の頃?大体初期シリーズはほとんど再放送されていて、事情が許す限り見ていたので、仕置人と新仕置人が濃厚で面白かった記憶はあったし、特に新仕置人の最終回の壮絶さ、山崎努の名演はもはや、必殺シリーズのみならず時代劇界全体の語り草…なのは言うまでもないのだが、やはり大人の目でじっくり見直してみると、本当にその凄さ、いかに奇跡的な作品だったかがしみじみ再確認できるのだった。
当時は規制が緩かった、というだけでは説明がつかないダークな雰囲気、一本見たら映画を一つ見たかのような充実感。45分の中にいくつも仕掛けや見どころのある、濃くて緩急巧みな脚本、演出。奇跡と呼びたい製作陣と演技陣の出会い。とにかく後期以降の必殺シリーズとは色々な意味で比較にならないのだった。
仕置人の序盤では、監督に三隅研次の名前を見てびっくり。凄い人たちが関わっていたもんだ……
仕置人序盤は、実家で親と一緒に見ていたんだけども、やっぱり突き刺さるように見ていた。演者の若さが懐かしかったりもしたのだろうけども、内容の殺伐さの割に、一家で楽しめちゃうんだよね必殺シリーズ……
「仕置人」は中村主水の初登場作で、瑞々しくもしたたかで、そんでもってどこか可愛い主水が新鮮(藤田まことも若いし…)。後期になると「昼行灯」「ムコ殿」「仕事シーン」の3つにパターン化されていく主水なんだけど、初期は本当にもうちょっとしたたかだったりズルかったり愛嬌あったりで、本当に複雑な要素を併せ持った絶妙なキャラクターだったんだな〜、と思い知らされる。
最も彼自身、シリーズを渡り歩くうちに、仲間との壮絶な死別などがあって少しずつキャラクターが変わっていく、そこも魅力ではあるのだけど。再後期はもうトホホと言いたくなるほどパターン化されちゃってて、見比べるに堪えないものがあるのも確か。これはもう脚本の問題なんだろうなー。
あとは主水の奥さん・りつも、毎回イヤミを言うだけでなく、何だかんだ言って旦那のことが好きなんだなー…と端々の仕草で感じさせたり、時折せんさんから主水をかばおうとしたり、天然ボケでお茶目なところがあったり、決して「鬼嫁」なばかりじゃないので、後期しか見てない人はかなりイメージが変わるかもしれない。
どのシリーズでも、フォーマットが確立するまでに試行錯誤する超序盤のエピソードって結構好きでして。
特に仕置人の試行錯誤はなかなか面白い。
必殺シリーズと言えば基本「悪人を殺して終わり」なのだが、仕置人では必ずしもそうではなく、「死ぬよりきつい目」に合わせたり、晒しものにしたりするオチもけっこうあって、こういう言い方は順序が逆なのを十分承知の上で「あ、ハングマンみたいだなー…こういう形で仕置する時期もあったんだ…」と、妙に感心してしまった。
私が必殺を見始めたのは、あの当時のご多分にもれず、必殺仕事人の新か3あたりの、秀とか勇次のビジュアルがきっかけだった。新旧仕置人や暗闇仕留人などの再放送を見ていて段々と、「こっちのほうが濃くて面白い」と思い始めたのだが、まだまだ子供だったのだと思う。
錠や糸井先生かっこいい!鉄さんすげえ!と熱を上げつつ、巳代松の魅力にはほとんど気が付かなかった。
ええ、そんなあの頃の自分の頭をスリッパでひっぱたきたくなるくらいに松つぁんの魅力にメロメロです。
なぜ、なぜこの良さが当時は分からなかったんだ自分。おのれの目はダボ穴か何かか。
まさか、中村嘉葎雄がこんなに可愛い人だったなんて。ああもう何もかもが可愛くて仕方がないですよ。あのほっぺをプニプニしたくなりますよ。
チームメンバーの濃さやキャラの立ち具合でどうしても「新」が抜きんでている感は否めないが、旧は旧で和気あいあいとしていて、主水がすごく心を許している感じでこれまたいい。とくに高松英郎演じる奇妙な牢名主・「天神の小六」というキャラが、いかにもジョーカー的な立ち位置ですごく魅力的だ。
必殺の音楽と言えば、トランペットの「パラパ〜」…という印象が何より強いのだが、この2作はどちらも「パラパ〜」ではなく、主題歌のアレンジ曲を背景に流しての殺しになる。これがまたいいんだなあ。
仕置人の「やがて愛の日が」、新仕置人の「あかね雲」どちらも名曲で、仕置シーン用のアレンジもすごくいい。
気が付くと頭の中にしっかりとメロディーがこびりついていて、さすが平尾昌晃!という感じ。
この人の作る曲はキャッチーなんだけどありふれてなくて、耳に残る力というのが本当に凄いもんだとしみじみ思う。
そして全然関係ないけれど、この人が作曲して、すぎやまこういちがこれでもかと抒情的かつカッコよく編曲した「誰がために」は、なるべくして大名曲になったんだなーとか、そんなことまで思ったり。
まだまだ見ていない話があるので、毎日楽しみに少しずつ視聴中であります。
新必殺仕置人は最終回見るとヤバいっすよ!!
多分戻れなくなります・・・・
でも最終回だけ観てもダメ!積み重ねがあってこそなんで絶対観てください!伝説ですよ!!!
コメありがとうございます!
もう最近では松つぁんの青い腹がけ姿を見ると、乙女のようにキュンキュンしてしまう病気にかかってます。いくつあるんだ、私の病気。
最終回は、昔の再放送の時と、その後にも何度か見たんですが、初見の時はほんとに衝撃でしたね……
結末が分かっていると、5人の仲良さを楽しみつつも、心の中に確実に切ないものがあって…「こんなに仲イイのに…」ってなっちゃうんですよね。楽しいのにつらい。
今日はアラカンのゲスト出演する話を見ました。楽しかったです!