「誰も死んだ人を 悪くは言わないさ」
と歌われていたのに、この弔辞メーカーときたらなんなの一体。
*弔辞
(多分これ、以前、「元カレ(カノ)からの手紙」作ってたとこと同じだと思います。基本ロクな事言われないのでそのつもりでどうぞ。)
ここで、故零様のご友人より、弔辞を頂戴いたします。
(零さんの彼氏が前へ)
零…。お前、歩きながらメイクするの得意だったもんな…。まさか駅でマスカラつけながら、線路に落ちるとはな…。いつものように笑いをとりたかったんだろうが、笑えねぇよ…馬鹿…。
出会ったころの零は、やけに人見知りしていたし、緊張していたように見えたよ。今は図々しいもんだが、あのころは言いたいことも言えない雰囲気が出ていたよな…。もっと自信を持って男に接すれば今よりモテると思うんだけど、改善されないまま死んでしまったな…。
付き合った当初も、そして死ぬ間際まで、ずっと一貫して「甘えたがり」だったよな…。悪く言えば「依存症」「重い女」ってことになるんだろうけど…。自分が恋愛を引っ張ることもないし、完全に「お客様」状態だし、相手が幸せになるために何ができるかっていう発想はなかったよな…。
おれと付き合っていても、おれ次第、おれのせい、っていうひっつき方をされていたと思うし責任を負わされていたように思うよ…。確かに面倒くさかったし、皮肉や小言ばかり言われた印象はある…。だから…死んでしまっても…すぐそこにいる気がするんだ。毎日のように夢にも出る…なんでもっと会ってくれなかったのって言われて…怖えぇよ…。
生まれ変わったら、もう牛丼屋から大量の箸を盗むのはやめような…。
零…。零のことは、あと5年ぐらいは忘れないからな…。今までありがとう。さようなら…。
続きまして、もうお一方、零様のご友人より、弔辞を頂戴いたします。
(零さんの親友が前へ)
零とこんな風に会いたくなかったよ…ひっぐ…。駅のホームを歩きながらマスカラつけるなんて、そんな゛に゛急ぐ意味がどこにあっだの゛…。マスカラつけてもつけなくても、そんなに顔、変わらないし…ひっぐ…零のバカ…。
零が遠くにいっちゃったって、友達たちに連絡したんだ…ひっぐ…。そしたらみんな゛「心配なコではあった」「どこかに飛んでいってしまいそうなコだった」って口々に言ってた…。零は女友達には見守られていたんだね゛…ひっぐ…。女には、ね…。
零の元彼にも電話しだよ、「零が死んじゃった」って…ひっぐ…。そしたら「優しいコだけに長生きしてほしかった」って言ってたよ゛…。「嫌いで別れたわけではない」ってキレイごとも言ってた…卑怯な男ってよくこういうこと言うよね゛…ひっぐ…。
私はね、零が恋愛下手なのも、たいしてモテないのも、重苦しくて面倒くさいのもよく知ってるがら、一生懸命応援していだんだよ゛…ひっぐ…。もっと生ぎで、もっど幸ぜになっでほじがっだよ…ひっぐ…。がわいそう…。
…。零の得意料理「ワキの下でこねたハンバーグ」、もう食べられないんだね゛…ひっぐ…。
零と出会えて、損はしながっだよ゛…ひっぐ…。どうもありがとう…さようなら…。
ありがとうございました。謹んで零様のご冥福をお祈りいたします。
お前ら冥福祈る気ねえだろうと。
そして、死因もさることながら、得意料理がさらにありえねえだろう、と。私は「ドクター秩父山だっ!」に出て来るあのキテレツ看護婦か。
まあ、
「恋愛下手で非モテで、重苦しくて面倒くさい」とか「依存気味」なんてあたりは当たってるだけに余計ムカつくねって話でして。
もうちょっと弔辞ならそれっぽく作った方が面白いんじゃない?という感じですなー。全体的に。