各方面(のマンガ読み)から絶賛されている「もやしもん」(石川雅之/講談社・イブニングコミックス)、そのうちそろえよう揃えようと思いつつもなかなかその気にならず、ようやく先日既刊3巻をすべてゲット。
うーん、やっぱ面白い。もっと早く買っておくんだった。
万人が楽しめる作品だと思うが、小泉武夫の話とか著書が好きな人はかなりストライクだと思う。あたしゃまさか、マンガでキビヤックが見れるとは思わなかったよ…
<ストーリー>
東京の「某農大」に入学した主人公・沢木の実家は種麹屋。家業を好きではない彼だが、「菌が見える」という特殊な能力を持っていた。祖父の知人である発酵学の権威・樹教授と衝撃的な出会いを果たし、研究室の院生・長谷川や幼馴染の蛍(造り酒屋の息子)、その他風変わりな先輩や友人たちと、「農大」というかなり特殊な環境の中、学んだり育ったり戦ったり臭かったり色々する物語。
沢木の目に見える「菌」のビジョンは、リアルな顕微鏡画像のようなものではなく、ほどよく擬人化されて可愛らしく、菌ごとに性格や口調も異なっており、そこが大きな楽しみ(どんなのか見てみたい方は、「もやしもん」で画像検索すると色々出てきます)。また、何気にその行動や脚注が勉強になる。
「糖うめー」「アルコール出ちゃった」
これ以上簡潔で分かりやすいアルコール発酵の説明があるだろうか(反語)。
mixiで「もやしもん」コミュニティを覗き見していたら、「キャラ名の共通した元ネタについて」というトピックがあった。
つまり、登場人物の「名字」を並べてみると、「どういう業界の人からネタをとったか、特に男性はピンとくる」というものだった。
あーなるほど。言われてみればそうだわな。かけ離れた世界なので想像しなかったけど。
でも、「及川」よりも「樹」でピンときてしまう辺り、私も年寄りだな…
もう一つ。某落書き道場にあったもやしネタ。
ソロモンの激戦までもかもされました…→こちら
2006年07月30日
「もやしもん」のこと (漫画)
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わたしは立場的に微妙でした。
いや、漫画としては面白いんですけど・・・、結局、発酵に関する物等は善玉、腐敗系特に食中毒などの原因菌は悪玉、という簡単なまとめになっていて、その構図は微生物学的にはどうかと。みんなただ生きているだけで、生きているだけの人間にとって役に立つのが発酵系、著しく害になるのが悪玉。人間にとっての便利性で分類されているにすぎない(それ自体は仕方がない)。
そして「かもして殺すよ」という書き文字にも違和感、彼らは単に消化吸収排泄しているだけで他者を殺すという意図すらない。
・・・・・・って、さっさと自分のところに書くべきですね(汗
ですが、作者が相当発酵関係の微生物学に詳しいのは確かです。個人的にはちょっとかなり嫌ですが、この漫画から普通の人が興味を持ってくれたらいいなと思います。
さすが研究者ならではの辛口ご意見、ためになります。確かに「発酵」と「腐敗」は、人間側から見た尺度でしかないんですよね。
>彼らは単に消化吸収排泄しているだけで他者を殺すという意図すらない。
作者としては、1巻おまけの「菌たちの性というか本音といえるもの」は「他の菌を滅ぼしてもいいから自分達だけは栄えたいの」というあたりでその辺りをフォローしたのかな、と思いました。結局その営みはどの菌も同じで、それが人間に有益か害悪かというのは結果論でしかない、という意味もこめられているのだろう、と。
まあ現実的に、ヒオチ菌や新種鳥インフルやボツリヌスが持ち込まれたら駆除するほかないわけですが…
また、特定の菌が凶悪な形相だったり、「ころすぞ」と口走ったりするのも、「沢木ビジョン」に人間として・または経験上(たとえば醸造業にヒオチは天敵)のバイアスがかかっているからと解釈できるかもしれません。
その人の立場によって、菌の影響も大きく違うんですよね。私の兄は製麺業の会社で製品開発や衛生管理をしており、毎日クリーンルームに入るのですが、朝は絶対に好物の納豆を食べることが出来ません。歯を磨いたくらいでは納豆菌が製品・検査サンプルに及ぼす影響を消すことができないのだそうです。ゆえによく夕食に納豆を所望しますw
さまざまな有用性が注目されている納豆菌も、そのタフさゆえに以外と扱いが難しいこともあるようで…
ボトックスってボツリヌスを入れてるということは、このマンガで初めて知って驚きました。
ともあれ、Feliceさんのレビューを楽しみにしてますよ〜(煽ってる奴)。