2006年09月20日

一ヶ月検診流産とその後

死産・人工流産とはいえ一応「お産」したことになるもんで、一ヶ月検診がある。これ意外でしょう。
というか、私もこんなトリビア一生知らんでよかったorz。
というわけで朝、ふたばを帝王切開して入院のお世話になったS総合病院へ車で向かう。
本当は、退院検診のとき、主治医から「できればお家の人に乗せて来てもらって」と言われたのだが、相方も出張で都合がつかず、私の体調もまずまずなので一人で運転していった。

運転はまあまあ普通にできていたと思うのだが、朝出かける準備をしながら、母子手帳(書いてある内容がすこぶる少ないのが悲しい)を眺めたり、誕生祝の包みにに入っていた母からの手紙(妊娠を心から祝ってくれた内容)を読んじゃったり、「これが母親として医者に行く最後の仕事なんだな」とか思っちゃったりしたら、行きも帰りも社内で泣けてきてしまって、もしかしたら主治医の指示には、「そういう意味で危ないから」というのもあったのかもしれない。
何しろS病院には救急車で搬送されたもので、外来の手続きをするのは初めてだった。
二人の先生が外来をしていて、今日は担当してくれたT先生は「婦人科」診察に当たっていた。
orz そーだよねそーだよね、もう私の行くのは「産科」じゃないんだよね…
1m先のベンチは産科エリアで、幸せ妊婦さんがそれぞれの大きさのお腹で座っている。こちらの婦人科エリアはおばちゃん〜おばあちゃんばかり。まあ、妊婦のまっただ中に座らされるよりはマシだったかもしれないが、あらためて「産科と婦人科の間にある高い高い壁」の手前側に押し戻されてしまったことを痛感する。

診察は問診・内診と、体重・血圧・尿糖たんぱくのチェック+今後の生活の指示など。また、子宮頚癌の検査も行った。これまで何度か頚癌検査をして(妊娠初期にもした)異常なしだったので大丈夫だとは思うけど…
内診の結果、子宮の戻りと悪露の状態は異常なしということで、「普通の生活に戻ってよし」と言ってもらえた。とりあえず子宮脱とかになってなかったのはホッとしたのだが、体重が退院時からいきなり+2kg(実家で色々食いすぎたか)だったので看護士さんから注意を受ける。
「母乳をクスリで止めているので、体重が増えやすくなっているからね」とのこと。処方された時に薬剤師さんに「太りませんか?」と聞いたら「大丈夫です」と言ってたのに。ウソツキ;

病院の売店で傷口復古補助のテープを買い足し、帰途につく。
途中、ジャスコで食事。仏壇にお供えするゼリー(2つくっついて1パッケージになってるやつ)と、私たちの居室に設けた小さな「お供えコーナー」に飾るための花を買って帰った。今日は二人の月命日でもあるのだ。

家に帰ると郵便物。
「プレママさんとプレパパさんのための両親学級のご案内」のハガキだった。
……
………
…………
暴れてもいいですか………

酒田市よ……こっちは悲しみの絶頂の中、役所に行って死産届を出したんですけど………
それともこっちから、「もう妊婦じゃなくなったのでこういうお知らせはいりません」って知らせてやんないといかんのか?ちゃんと部署間で連絡とりなさいよ、頼むからさ〜…
もう一度同じようなことがあったらクレームしてもよかですか。

毎日仏壇に手を合わせてお線香を上げているのだが、夕食前、いつもより少し特別な気持ちで、ご飯とお菓子をお供えした。
思えば妊娠中は、カロリーとか栄養素とか、食べないほうがいい食材とかのことばかり考えて、「双子と一緒ということをかみしめながら、美味しく味わって食べる」という肝心なことをないがしろにしていた気がして、ひたすら二人にすまない気がする。どうしてもっと「お腹の中に二人がいる幸せ」を大事にしなかったのか。
頑張って離乳食も作ろうと思っていたし、望まれれば面倒だけどかわいい幼稚園弁当も作ってあげようと覚悟していた。でも結局、何も「おいしい」ということを教えてあげられないまま、私たちはお別れしてしまったのだ。
素人仕事だけど、お父ちゃんもお母ちゃんもそこそこ美味い料理を作れるんだけどなあ。本当に悔しい。


posted by 大道寺零(管理人) at 22:39 | Comment(2) | TrackBack(0) | 流産とその後
この記事へのコメント
私ね、美味しいお菓子を見つけたりすると、まず仏壇に供えるんだ。食べさせてあげたかった気持ち、良くわかるよ。悲しいよね、うんうん。
Posted by 力音 at 2006年09月21日 18:42
力音さん、ありがとうございます。分かっていただけるだけで本当に嬉しいです。
綺麗なものを見ても、美味しいものを食べても、何をしても子供たちの事に思いが飛んでしまいます。
毎日仏壇に手を合わせていたら、以前はヘタだった蝋燭の火消し(手で仰いで)が上手になってしまいました。悲しいものですね…
Posted by 大道寺零 at 2006年09月22日 23:38
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