世の中にこんなに謙虚なマック看板があるなんて!!
この画像を知ったのはもともと、 "「真っ暗な京都でいいのか」 屋外広告規制、見直し要望 (asahi.com)"というニュース記事に関する2chのスレだった。
京都らしい景観を守るために屋上広告物や点滅照明を使った広告物を禁止する方針を打ち出した京都市に対し、全日本屋外広告業団体連合会など5団体は19日、規制の見直しなどを求める要望書を提出した。「あまりにも性急な規制に強い疑問を感じる」と訴えている。
団体はほかに全日本ネオン協会、近畿屋外広告美術組合連合会、関西ネオン工業協同組合、京都府広告美術協同組合。要望書では、既存の広告物について撤去・改修期限を延長することや費用の一部助成を求めた。全日本屋外広告業団体連合会の細川公明(きみあき)会長は「真っ暗な京都でいいのか。京都全体のことを判断して協調してやっていけるようお願いしたい」と話している。
スレの中では、
「京都の市民が『下世話なネオンで京都の良さが失われるくらいなら暗いほうがいい』って言ってんだろ」
「内外の人が京都に対して求めているものは、パチ屋やサラ金のネオンじゃない」
「看板屋なら、景観や持ち味をリスペクトし、それを損なわない、街の雰囲気にマッチした照明看板をデザインする努力をすべきだろ」
という意見が多数で、私もそう思った。
で、その中で、
ザルツブルクのマクドナルドの謙虚さを見習え
というレスと共に貼られたのがこの画像だった。
実際、京都のいくつかのマクドナルドでは、例の赤ではなくてえび茶色のものも存在し、他の店舗も条例などの兼ね合いや自主規制的に特別な色味を採用しているというが、このザルツブルグの看板にある「M」の字の大きさの控えめさはもはや驚異的だ。
ザルツブルグの場合は景観保護条例が世界有数と言われるほど厳格で、現代風な看板は一律禁止、写真のような金属製の掛け看板(小さいもの)に限られているからなのだろう。何しろ旧市街がまるっと世界遺産だからなあ。
ザルツブルグの件は別格としても、世界各国で食い物を売ってるマクドナルド、こうした要望に意外と柔軟に対応するのもイメージ戦略なのだろうか。
↑わたしの撮った拙い写真ですが、ローテンブルクのマクドナルドです。クリスマス市の時期だったので、電飾は市庁舎やその他のお店にもあり、マクドナルドだけが光っていたわけではありません。Mのマークの看板は常に店内にあるらしく、街並みの中に示すことさえされていませんでした。
一般にヨーロッパの街は
「古い街並みを大切にしていることに重点を置いている」
ので、街が規制している場合もあるでしょうが、人々が目立つネオンサインを好まない傾向がありますね。
イメージ戦略の面もあるでしょうが、ローテンブルクやザルツブルクのような街に一般的なマクドナルドの店舗が出たらそれだけで観光客がしらけるでしょう。これらの街は
「中世の街のテーマパーク」
みたいなところが売りなので。
京都がこういう方式を選択するのも当然だと思います。
これまたシックな!
貴重なお写真を拝見させていただきまして有難うございます。
ちょうどゲートの電飾の置き方が「M」に見えなくもないあたりが技ありだと思いました。
>ローテンブルクやザルツブルクのような街に一般的なマクドナルドの店舗が出たらそれだけで観光客がしらけるでしょう。
そうですねー。「徹底する」というのは何に付けても大変なものですが、それだけで大きな価値を守ることが出来るのでしょうね。