2007年02月14日

その発想が、中華だね。日記

緑化、緑化って何だ?
緑にすることさ。

だからってなあ…

雲南:ペンキ塗って「山を緑化」に非難・失笑・落胆 [中国情報局]

 雲南省昆明市内の富民県で、同県林業局がペンキを使って山の岩肌数千平方メートルを「緑化」していたことが明らかになった。新華社は13日付で「周辺住民も当惑を隠せない」などと報じた。

  現場は石の採掘場跡で、約10人の作業員が20日以上かけてペンキの塗布を行ったという。周辺は冬期であるために、低木などがくすんだ色を見せているが、「緑化作業」の対象地帯だけは鮮やかな緑色だ。

  低木地帯と岩肌の境目では、岩石の灰色を少しでも出さないよう、低木の枝や葉にも丁寧にペンキが塗られており、放置された空き缶が転がっている。ペンキの成分の環境への影響は明らかになっていないが、除去するのは不可能だという。

  
新華社は「漫才のネタにもあった『ペンキで緑化作業』。失笑してしまうような話が、現実に行われていた」と批判。「それだけの費用があれば、山全体に植樹することも可能だったはずだ」という周辺住民の憤りの声を紹介している。"


衝撃的なその写真は新華社ネットニュースでどうぞ(本文は中国語です)。


内容としては新華社の記事が詳しく、消費したペンキの試算も行っている。

按标准计算,喷涂1000平方米就需油漆200公斤,既需要10公斤装的油漆20桶,折合价格1620元。

標準的な計算では、1000平米に吹き付け塗装するためには、ペンキ200kgを必要とする。10kg缶で20個分、価格にして1620元(=約25000円)


単純に考えればこれを数倍…となるが、同記事内では技術者のコメントを引き、実際には(記事の本文は省略・当ブログ筆者による要訳です)

今回吹き付け塗装する対象は山の土壌であり、(一般の吹き付け塗装の対象となる)金属や木とはまったく異なる。土は吸収性に優れ、また夜露や雨などで希釈されたペンキがさらに土壌に吸われていくことも十分にありえる。
そのため、山肌を「緑」にするためには、何度も繰り返して吹き付ける工程が必要になる。20日間の工期中の状況によっては、必要なペンキの量も必然的に、少なからず増加する。
そのほかに、地質の変化や雨水の侵食により、再度「地表」が表面に出てくることも考えられ、それを再び「緑」にするためのペンキ購入等の追加投資が必要になってくるだろう。
現場には既に、追加塗装が必要と思われる泥土が露出してきており、その量は少なくなかった。


その他、ペンキ(に含まれる有害物質)が及ぼすであろう環境被害や健康被害についても言及している。

10人もの人間が20日間塗装していて何も疑問に思わなかったのだろうかと感じるが…思わなかったのだろうなあ。

ところでこの記事だけを見ると、「前代未聞のこと」のように感じるが、実際には昨年の夏ごろには中国のネットで話題になっていたようだ

「網易論伝」の記事(本文は中国語)

この記事は昨年夏のもの。
上のニュースに上がっていたものも、作業期間は昨年夏ということだったので最初は同じものかと思いきや。
こちらは

「広東省深圳市宝安区沙井鎮新橋村、芙蓉工業区にある芙蓉尾山」。

上で紹介したニュースの舞台は

「雲南省昆明市富民村」。

……別件かよ!!!
しかも同じ省でやらかしたならともかくも、省まで違うんじゃ、「国家的に認証した方法」と言えるんじゃないだろうかこれは?

ぱっと見にはその「ありえなさ」に笑えたが、こういうことを真顔でやっちゃう国が無視できない国際影響力を持ち、またこういう「ペンキ山」から流出した物質で汚染された麓の農村で作られた野菜がガンガン日本に輸出されている現状を思うと、笑えなくなってくるのだった…

家にある「世界の日本人ジョーク集」にあるこんな一編、実はジョークでもなんでもなかったんだな。



ある酔狂な大富豪が言った。

「もしも青いキリンを私に見せてくれたら、莫大な賞金を出そう。」

それを聞いたそれぞれの国の人たちはこんな行動をとった。

イギリス人は、そんな生物が本当にいるのかどうか、徹底的に議論を重ねた。

ドイツ人は、そんな生物が本当にいるのかどうか、図書館へ行って文献を調べた。

アメリカ人は、軍を出動させ、世界中に派遣して探し回った。

日本人は、品種改良の研究を昼夜を問わず重ねて、青いキリンを作った。

中国人は青いペンキを買いに行った。

posted by 大道寺零(管理人) at 15:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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