2007年02月21日

OVAマジンカイザー雑感 その1アニメ・動画

私の中ですっかり「リボンちゃん」という呼び名が定着したマジンカイザーなのだが、最近になってようやくOVAを全巻見た。

OVA「マジンカイザー(全7話)」は、これまで聞こえてきた評価ではおおむね、

・スパロボでマジンガーを知った若い世代にはまずまずの評価
・東映動画のTVアニメを見て育ったオールドファンにはあまり芳しくない評価

というところだったが、結果として頷けるものがあった。

言うまでもなく私は後者だったので、「ちと微妙」「発売当時迷ったけれど買わなくて正解だった」というのが総合的な感想となった。



この作品は、TVや原作・劇場版の「マジンガーZ」「グレートマジンガー」とはパラレルワールドの世界を描いたもの(要するに「マジンサーガ」あたりと同じ)で、登場人物はあらかた共通するものの、設定はかなり異なっている。

オールドファンを大きく意識したと思われるのは「絵柄」だろう。
前編を通じて、キャラクターデザインが、永井豪とダイナミックプロが「少年ジャンプ」に連載した原作漫画(正確にはアニメ企画ありきのメディアミックスものなので、以下「漫画版」と呼ぶことにする)の絵柄にかなり忠実に沿っている。
この時期の永井豪のマンガを読んだことのある方ならお分かりかと思うが、人体デッサンが独特の狂い方(特に女性の胴〜下腹部がやたらと長〜〜く描かれる)をしている。同様の絵柄の作品に「キューティーハニー」の漫画版がある。
で、そのニュアンスも微妙に乗せたプロポーションである。これは明らかにオールドファンへのサービスだろう。(特に兜十蔵博士が原作寄りの、孫には優しいがマッドサイエンティストという性格を継承しているのは嬉しい)
デザイン的なことも含めて、絵の崩れやクオリティ低下は全体を通して少ない。これは(総じてクオリティを保つOVAとはいえ)、「原作の絵を動かした」功績と共に評価すべきことだろう。

また、漫画版のシーンやキャラクター、アニメ版にはなかったエピソードを採用したりもしている。
(例:
 ローリィ&ロールさんの早期登場
 ガミアQのエピソード
 あしゅら男爵のシャワーシーン
 ビューナスAデザインに当たって三博士がさやかさんを盗撮(単行本未収録)
 マジンガー軍団(VS暗黒大将軍)登場
 などなど。)

その一方で、ブロッケン伯爵は登場しない。

また、作品の雰囲気として、激しいバトルは登場するが、「人死に」はほとんどなく、全体的にカラっとした印象である(「VS暗黒大将軍」は除く)。これには前述した絵柄の要素も大きく関わっているかと思われる(TV版のデザインや作画は、今見ると驚くほどに劇画調で、回によっては相当に「くどい」絵面である)。

また同様のサービスとしては、登場する一部の敵メカのデザインがラフデザインを採用している(特に「VS暗黒大将軍」)ところなども細かい。
「ゲッターロボ」なども同様だが、当時のダイナミックプロ関係のロボアニメの敵メカは、石川賢や風忍らをはじめとするスタッフが各自でアイデアやデザインを担当し、採用されたものがアニメスタッフによりリファインされていた。
現在は、ムック類などでそれを見ることができるので、ディープファン向けの大奉仕とも言えるだろう。
また、「スーパーロボット大戦アンソロジーコミック」で石川賢が書き下ろした漫画に出てくる合成機械獣(ガラダブラ)を下敷きにした敵も出てくる。

あとは声優だろうか。
声優陣が一新された「真ゲッターロボ(しかしこれはこれで非常に良いキャスティングであった。少なくともあの竜馬に神谷明はないと思う)」に対し、さすがに全員とは行かないものの、TV版オリジナルキャストを何人か持ってきている。

具体的には、

兜甲児:石丸博也
弓教授:八奈見乗児
Dr.ヘル:富田耕生
あしゅら男爵:柴田秀勝&北浜晴子


となっている。

個人的には、石丸博也の兜甲児が、昔と特に何が変わっているというわけでもないし、さほど「老けたなー」とも思わないのだが、どうもどことなく「いたたまれない感じ」がぬぐえなかった。
さりとて「やっぱり兜甲児は石丸声」とも思うし、「じゃあ他の誰が兜甲児を演るのか」と言われても想像付かないし、そういうことも全部含めて「なんか微妙」な感じは最後まで付きまとった。

また、弓教授(中身はあしゅらだが…)がボヤッキー(声優が同じ)を意識したセルフパロディをやっちゃったのは、やり過ぎというか、明らかに「外しちゃった」感アリアリだった(ガミアのレイクCMネタも同じだが)。

キャストの話になったのでついでに最大の不満点を述べる。
それはもちろん…

どうして剣鉄也が野田圭一さんじゃないんだ!!

ということに尽きる。

このOVAでは、家中宏氏が剣鉄也役を担当している。
決して悪くない。野田圭一ファンの私から見ても、十分にアリだし、カッコいい。
でもやっぱり物寂しいのだった。
スパロボのゲームではずっと鉄也の声をあててくれているので、「もう鉄也をやらない」というわけではないのだろう。なぜOVAに出演しなかったかという理由は、色々検索したけれども分からない。

オールドファンの頑迷なこだわりと言われればそれまでなのだが、そもそもそういう随所のこだわりとか思い入れがない人は、あまりこのOVAを手に取らないんじゃないかな〜…
(後述する数々の不満点にもそれは通じることなのだが…)

ただし、不満点として後述するけれども、このシリーズでの剣鉄也は完全に脇役、というか「カイザーのかませ犬」的な、相当不憫な存在となってしまっているので、野田声でなかったのは、野田&鉄也orグレートファンにとっては幸いだったのかもしれない…

その他キャストについて雑感。

●ボス:立木文彦(旧キャスト:大竹宏)


できればこの神キャストも再現してほしかったのだが、立木氏も熱演だったと思う。
何より碇指令が『グ〜なおヒップ〜♪』なんてセリフを同一人物の声で演じていると思うと、それはそれでたまらん楽しみ方ができなくもない。

●弓さやか:内川藍維(旧:松島みのり・江川菜子)


この人の名前はマジンカイザーで初めて知ったのだが、なかなかさやかに合っていると思った。好印象。
スパロボでは松島みのりが演じてるのだが、さすがにちと辛いので…
さやかさんに関しては、この変更でよかったと思う。

●炎ジュン:斎賀みつき(旧:中谷ゆみ)

落ち着いたジュンのイメージにしても、ちょっとハスキーすぎるかな、という印象。
中谷さんの独特な声は、独特ゆえにあまり経年劣化を感じないのでオリジナルでも良かったかなと。
でもジュンは鉄也同様に出番が少ないからあまり気にならないといえば気にならない。

●ガミアQ1〜3:柚木涼香


何しろアンドロイドだからほとんど喋らない。
スタッフロールを見て初めて柚木涼香だと知った。
私の中ではなんと言ってもこの人は「スーパーミルクチャン」のテツコ役。
そして、あしゅらがガミアを「私の娘たち」と呼ぶシーン(まあ作っただけなんだけど)があったので、ついこんな小ネタを思いついてしまった。

gamia.jpg

…すいませんそれだけです。

#関係ない話だが、以前柚木涼香がグラビアアイドルだった頃(角松かのり時代)の乳出し動画を見たことがあるのだが、顔が知人にかなり似ているので非常に微妙な気分になりました。
同時にこの可愛い人がテツコを演じているのかと思うと実に驚きました。

posted by 大道寺零(管理人) at 01:31 | Comment(1) | TrackBack(0) | アニメ・動画
この記事へのコメント
OVAビデオアニメは令和の今日ではほぼ没落傾向
平成後期の一時期の円盤ビジネスである程度売り上げを伸ばしていたovaオリジナルビデオアニメーション(らき☆すたovaなど)は、令和の今日ではNetflixオリジナルアニメなどのweb配信アニメ(インターネットアニメ)が爆発的に製作数を増やし続けたのとは対照的に20分物の単発作品ばかりに偏ったため(やくざ映画などの特定ジャンルが主体の実写のオリジナルビデオ映画(Vシネマ)は60分か90分で製作しているため良好)製作数が激減しておりほぼ没落傾向へと突き進んでいます(OADオリジナルアニメDVD・Blu-ray Discに至ってはかなり深刻)。よって、OVAがなくならないという保証はもうないと思う。
Posted by 紅野ヒロミ at 2022年09月21日 08:46
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