昨年冬に創刊された「Z」。
「Z」と書いて「ジー」と読むこの雑誌。
キャッチフレーズは
青二才禁止!
55歳以上限定!!
人生最後のメンズファッション誌が創刊
じ…人生最後…って……
この雑誌的には、54歳までは「青二才」なのか…
青二才人生も思ったより長丁場で大変だ…
以前、「サルまん」で、「次に出すべき漫画雑誌は、シルバー世代をターゲットにしたものにすべし!」という話があったが、ファッション誌業界では既に実現していたのだ。
ジジイになるな。
Zになれ!
「Z」は、みんなに尊敬される
カッコイイ粋Z(いきジー)を
応援するファッション雑誌です。
だそうです。
「ズィー」ではないあたりに、55歳以上の限界を感じないでもない。
そんな素敵な雑誌の素敵なウェブサイトはこちら。
冒頭のフラッシュは、このサイトに限ってはスキップしちゃダメ!
既にいい味出しまくってます。
●雑誌「Z」とは?
『Z(ジー)』は粋な爺(じぃ)を目指すためのファッション雑誌です。 この雑誌では、ファッションもライフスタイルもカッコイイ、55歳以上の粋な爺たちを尊敬の意を込めて『ジー』と呼び、 『Z』になるための洗練されたファッション情報、知的なライフスタイルを提案します。
このページにある「Z十か条」の最後、
一、生涯を終えるその直前まで完全燃焼!
ってのがすごい。
そもそもファッション雑誌で「生涯を終える」というフレーズが出ること自体日本初だと思う。
<創刊号>
キャッチフレーズ:本当の人生はここからだ!!
●特集:新しい人生を彩るZファッション大特集
瑞々しい、金沢で蘇る。
魯山人の愛した山代温泉、武家屋敷から、近江町市場まで
金沢の厳選ジースポットをめぐる旅。
●日本文化の真髄がここにある!
伊勢の神宮
〜第62回式年遷宮への道
●ここぞという時のとっておきスイーツ
●男、ひとり旅ファッション
ある日突然、列車に乗って旅に出る。
●ビジネスクラスの機内食
●映画DVD付録つき!
「雨に唄えば」
雑誌は創刊号のインパクトが大事!という大原則を外さない、というかインパクトありすぎ。
かつて表紙にでっかく「伊勢神宮」という文字が躍ったファッション誌はなかっただろう。
そしてさりげなくすごいフレーズをしれっと言ってのける(オレンジ文字)オヤジセンス。
「ある日突然、ひとり旅」……
20年以上前になるが、隣の家のおっちゃんが、家族にも誰にも何にも言わず、仕事へ行く途中にいきなりその進路を替え、数日後隣県で発見された(その間のおっちゃんの記憶はほぼ無し、なぜそういう行動に出たのか自分でも認識できていない)、そんな「一人旅」を思い出した。分かりやすい言葉で言えば「徘徊」だけども…
<第2号>
●新しい人生を開く、粋なZファッション大特集
雄雄しい鹿児島で、人生の第2章を始める。
●本当に旨い芋焼酎
●特集
粋Zの初詣
全国有名神社大特集!人生と心の参拝
●粋Zにベストマッチなあったかコート
まだまだ寒い冬だから。
●今、話題の美しい温泉宿へ泊まる!箱根の温泉宿
●生き直す。粋に直す! 日本サッカー協会キャプテン川淵三郎(70)
●粋Z感動インタビュー ジャズピアニスト ハービー・ハンコック(66)
●地球と共に生きるZ世代 柳生博(69)
●旅をして途方に暮れて
●在宅医療という選択
●Z的遺産贈与のススメ
表紙のどの文字よりも「初詣」が大きい。
通常のファッション誌が基本的に「やせ我慢して季節を先取り」を提案するのに対し、防寒・保温を重視するのもすばらしい。
そしてインタビューやルポの対象選択もナイスだ。
現役選手などに用はない、脇目も振らずに川渕チェアマン!
そして、扱った有名人のあとに(年齢)が入るのも「Z」ではデフォ。
そして「在宅医療」「遺産贈与」というリアルでシビアなタームも目次に踊る。ファッション誌なのに。
うん、この世界がだんだん分かってきたんだぜ!
そして昨日発売されたばかりの最新3号の中身はコレ!
<第3号>
●2007年春 粋Zファッション大特集 in沖縄
●京都で湯豆腐。沖縄で泡盛。
こんなに寒い季節だからこそ
暖かい食べ物&暖かい場所!
●湯治をはじめよう!
玉川温泉・酸ケ川温泉ほか 秋田・青森の湯治名所に編集部が体験取材
記録的暖冬も、Zさんたちには関係ない!
特に理由はない、寒いときに暖かいものが美味いのは当たり前!
おっしゃる通りでございます!
この、決して「冷や水」などとは言わせない、無理ややせ我慢をしないナチュラルライフスタイル。ファッション誌業界においては実に斬新な提案なのではないだろうか。
そして「あたたかさ」の極めつけ、「湯治特集」。
すごいぜZ。
是非この先も末永くお達者で頑張ってほしいぜ!
私が『粋Z』の存在をはじめて知ったのは、たしか2月1日放送の「うたばん」で粋Zとして、モト冬樹、黒沢年男、峰竜太が出演した時でしょうか。
すごい雑誌が創刊されてしまったものだと衝撃を受けました。
昔、ポパイやホットドッグプレスのようなマニュアル本が好きだったZ達が購入するのかしら。
私には「Z」世代かそれ以上の知人が結構沢山いますが、コレ、薦めると叱られそうです。バカにするな、とか言われそうで。ギャグとしては面白いですが。購読者の存念を聞いてみたい・・・
>筆文字なので、はじめは『乙』って書いてあるのかとw
私も思いましたよ〜w
この雑誌、TVで紹介されていたとは知りませんでした。黒沢年男はモロに「Z」の路線だと思いますが、峰竜太でファッションといわれても今ひとつピンと来ないものがあります。
それは多分私の中に、「西部警察」で蝶ネクタイ君だった峰竜太のイメージが未だに強いからだと思いますけども…
>ポパイやホットドッグプレスのようなマニュアル本が好きだったZ達
ホットドッグプレス…確かに客層がかぶりそうな気がしますね。
「ファッション雑誌」とは言いつつも、実際は「サライ」が半分以上入っているような印象を受けました。今後神社系とかお寺めぐり系(「1から分かる仏像の見分け方」とか)が多い号だと、「歴史群像」、時には「大法輪」あたりまで入ってしまいそうな可能性もあるのではないでしょうか。
>>ネコトシさん
>薦めると叱られそうです。
ああ、それはとってもありそうです!
自分で興味を持って手に取るブツであって、第三者から「これなんかどうです?」って言われたら、怒るか考え込んでしまいそうですよね…
年齢が高めの人を狙った雑誌というのは、女性向きだと「家庭画報」などをはじめとして色々あるのですが、男性向けというとあまり思いつかないんですよね。どちらかといえば、それぞれの趣味の専門誌を購読するという印象です。
そういう意味では、面白い試み(ファッション多目の、男性版「クロワッサン」的な位置とでも言えるのかどうか)なのだと思いますが、当の50〜60代男性はどう受け止めているのか興味がわきますね。