2007年03月28日

「どろろ」冒険王版設定漫画

用事の帰りに三川の戸田書店にて色々購入。
シグルイとジャイアントロボだけ買ってサクッと帰る筈だったのに、ついつい毎回予定外のものを買ってしまう。戸田に行くといっつもそうだな…

そして肝心かなめのシグルイ8巻は売り切れだし。
ジャスコの本屋でも売切れだし。もっと仕入れて担当者さん。

でもまー、発売一週間後って、まだ増刷かかるわけでもなし、一番買いっぱぐれやすい時期でもあるな。というわけでそちらはネットで注文。

*「手塚治虫 原画の秘密」手塚プロダクション編
 (新潮社 とんぼの本シリーズ)

単なる「漫画の原画はこうなってます!」みたいな内容かと思って手に取ったら意外にディープ(切り張りの跡を透過したりとか)で、単行本未収録原稿などについても言及が多かったので購入。
何しろ単行本にしたり、版を換えるときに切りまくり変えまくりの作家だからネタは尽きないのだろう…

中でも目を引いたのは、「どろろ」冒険王連載時の、後の単行本収録時にはオミットされた設定(当然単行本では数ページがすっぱりとなかったことになっている)だ。

「どろろ」は少年サンデーに連載され、その後「冒険王」に掲載誌を移したのだが、その際に設定が変更されたという。以下にその相違をまとめてみる。

秋田書店サンデーコミックス&秋田文庫版・全集版に共通して、百鬼丸の体の設定は、

・父が野望をかなえるために、まだ生まれていない百鬼丸の体を生贄に魔神と契約をする
・百鬼丸、体の48箇所の部分を魔物たちに奪われ、手も足も目もない姿で産まれる
・体のパーツは48匹の魔物が持っており、魔物を一匹倒すごとに1つずつ自分の体のパーツが回復していく

というものなのだが、「冒険王」初出連載時には、

百鬼丸の48か所の身体パーツをまとめて一つの体に作られたのが誰あろうどろろである
・どろろを殺せば、百鬼丸の体は一気にもとの姿に戻る

・殺さないなら1匹ずつ倒さなければならない(作中では「一生かかってもむり」と、困難さが強調されていた)

という要素がプラスされ、驚きの設定になっていた。

そのため、「万代との戦いに傷つき、雨に打たれて意識を失ったどろろを殺してしまおうと思い悩み、しかし葛藤の末、結局は殺せない百鬼丸」というドラマが挿入されていたのである。
(なお、この版では、百鬼丸の腕が戻るシーンではどろろはまだ目覚めておらず、気がついたら既に百鬼丸の腕が生えていたというように変更されている。
 現行版では、腕が回復する現場をどろろが見ているという違いがある。)

この本には他にも、やはり「冒険王」連載時に追加された、「百鬼丸の両親が過去を振り返ってあらすじを解説補助する」シーン2ページ分も紹介されている。

結局は追加設定はオミットされて、当初どおりの設定で単行本に所収、今に至るというわけだ。

その他購入物

・「フロントミッション ザ・ドライブ」 太田垣康男/studioSEED
・「ジャイアント・ロボ〜地球の燃え尽きる日」1 戸田泰成
・「時事ネタ」 とり・みき
・「るくるく」7 あさりよしとお
・「楽しきわが家」 宇山あゆみ
・「江戸の劇画・妖怪浮世絵」 中石瑛
・NHK「知るを楽しむ」テキスト
 「ほとけさまが教えてくれた 仏像の技と心」 薮内佐斗司


posted by 大道寺零(管理人) at 21:56 | Comment(3) | TrackBack(0) | 漫画
この記事へのコメント
知らなかった!!どろろが「百鬼丸から出来たピノコ」だったとは。私、少年サンデー(でした?)連載時に読んでたのに、冒険王時代のことは全然知りませんでしたよ。

 今でも「どろろのおっ母ちゃんが死ぬ」ところなんて、当時の哀しみが甦ります。実写映画はあまり観たいと思いませんが、「漫画・どろろ」は私には大事な作品。情報、ありがとうございます。

 益々、後の「ブラック・ジャック」につながる作品の感も強くなりました。
Posted by ネコトシ at 2007年03月29日 00:55
>>ネコトシさん

「どろろ」は「サンデー」連載後に「冒険王」に掲載誌移動したようですね。(記事を少し修正しました)
秋田サンデーコミックスには、「少年サンデー連載」としか書かれていないので、私も冒険王に移ったことは知りませんでした。今度どこが境目なのか調べてみようと思います。

仰るとおり、「ブラック・ジャック」との関連が強いですよねー。私もこれを知って、「まるっきりピノコだ!」と驚きました。
もともと百鬼丸自体がピノコとBJの設定を併せ持っていますからなおさら感じますね〜。
多分、この冒険王設定だと、終盤明らかになる「どろろの正体」と齟齬が生じてしまいます(余剰パーツが出てしまう…)からオミットしたのかな〜、あるいは「BJ」にかぶりすぎてしまうからかな〜とか色々憶測したり。

私も「どろろ」は大好きです!手塚作品で一番好きかも知れません。年代や性別を問わず勧めやすいですし。
「水木しげるや白土三平を意識して企画した」作品らしいですが、そのおかげか百鬼丸のハードなキャラも立ち、いい意味で「手塚臭くなく」仕上がっていますし、手塚治虫の個性も結果的によく出ているのではないでしょうか。

実写映画は見ていませんが、私のどろろのイメージはもっと幼い男の子なので抵抗が強いです。
アレだとまるっきり「汚い格好した女」でしかなくて…

記事にしたページは、同書の116〜119Pに掲載されていますので機会があれば是非ご覧になってみてください。
Posted by 大道寺零 at 2007年03月29日 13:58
>>ネコトシさんへ追加コメント

「冒険王」掲載分は、「ミドロの巻」からのようです。
Posted by 大道寺零 at 2007年03月29日 15:53
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:[基本的に空欄を推奨します。詳細はこちらをご覧ください。]

ホームページアドレス:

(コメント投稿後、表示に反映されるまで時間がかかる場合がございますのでご了承の上、重複投稿にご注意ください。)
コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック