2007年04月15日

違いの分かる男漫画

先日、ラーメン屋で待ち時間の間に「ゴルゴ13」を読んでいた。
飲食店の暇つぶし用にゴルゴが置いてあるのはよくあることだが、普段あまり手が伸びない。その日なんとなく棚から持ってきたのは本当に偶然、気まぐれだった。

コンビニ版の「見えない翼」編。
恐らくこのエピソードを読んだら必ず誰もが目を留めてしまうコマだと思うのだが…

話の序盤、いつものように美女がゴルゴに近づいてきて、いつものようにベッドイン。
そこでゴルゴは女の正体を見破る。
その女はフランス人だと称していたのだが、

「香水で体臭はごまかしても…括約筋はロシア女のものだ…KGBか?」


さすがアッチも超達人(本人はちっとも気持ちよさそうじゃないんだが)のゴルゴ!アレだけで人種はおろか国籍までも見破ってしまうとは…
そして「ロシア女の括約筋」の特色とはいかなるものか。ルーズ寄りなのかタイト寄りなのか?勿論そこまで饒舌に語らないのがゴルゴのゴルゴたる所以である。

同時に、
「これが小池一夫の漫画だったら、最低でも見開き2ページは費やして、"人種別・括約筋の違い"について延々と薀蓄を展開するに違いない」
とも思った。

で、実際にロシア女(スラブ人ということか?)の括約筋とはいかなるものなのか?
検索してみると、鈴木邦男氏もこのくだりが気になって、さいとう氏に質問したことがあるという文章が出てきた。

 「ウーン、そんなことがあるのかな」と思い、「ゴルゴ13」の作者・さいとうたかをに訊いた。『ゴルゴ学』(小学館)の巻末で作者にインタビューした時に訊いたんだ。「括約筋でフランス女かロシア女か分かるんですか?」。ところが、さいとうたかをの答えは何と。「分かるわけないでしょう。あれは劇画だから。それに僕は外人女とはしたことがないし…」。ガックリきましたね。長年の疑問だったのに、こんなに簡単に否定されちゃって。訊かなきゃよかったな、と思いましたね。

(「主張159」)


やはり、もっともくさいセリフや薀蓄は、それとして作品内で楽しむのが華ということですなあ。

それにしても、「ロシア女 括約筋」で検索すると、上位は見事にゴルゴのこのエピソードに関するものばかりがHITする。
やっぱり皆気になるんだな。
そらーあんなに自信たっぷりに断言されたんじゃ、気にもなるよね…
posted by 大道寺零(管理人) at 16:07 | Comment(4) | TrackBack(0) | 漫画
この記事へのコメント
漫画家さんにとって、それがリアルかどうかであるよりも、漫画にしたときアリかナシかっていうことはあるようで
島本和彦先生が、取材先で「ふんふんなるほど」と頷いておきながら、漫画の中ではそれを覆しちゃったり
さらには取材中に「いやそれは違うだろう!?」と説教始めちゃったり、というエピソードが思い出されます。

そういやラーメン屋の漫画で思い出しましたが
地元チェーンの可も不可もない大衆的なラーメン屋にて、本棚見たらclampの「X」が並んでて、頭の中が「?」でいっぱいになった記憶が。

あと、たまーに行く喫茶店に久々顔出して、3段ボックスの本棚見てみたら、漫画はいっぱい詰まってるのに、
「はじめの一歩」「頭文字D」「湾岸ミッドナイト」だけがそれぞれ全巻揃っており
「実質3択かよ!」と突っ込んでみたりとか。
Posted by 鳥酋長 at 2007年04月16日 01:34
現代の外交諜報戦を扱った『インテリジェンス』という本では、外交官としてロシアに滞在している間に「現地女性と夫婦になるのは避けておいたほうがいい」というくだりがありました。精力盛んな若い頃はいいとして、年がいってから、あちらからの要求に応えられなくなるのであとあと大変、という大変現実的な理由に基づくものらしいです。
上記新書の著者のひとり、外務省のラスプーチンこと佐藤優氏の経歴こそ、ゴルゴかマスターキートンかという感じですね。彼はむこうでモテたんじゃないかなあ。
Posted by いしのいぬ at 2007年04月16日 10:55
ウホッ(*^o^*)
零さんはこういうネタもイケるんですね。

ゴルゴと言えば裏情報なんだけど。
漫画家のアシスタントで食べてる知り合いがいるのね。
その人に聞いた『業界裏情報』なんだけど、お披露目するよ。
ゴ○ゴの漫画家さんは『目』しか描かないそうです!
体とか背景とか全部アシスタント担当なんだって(笑)
いや〜、漫画って『目が命』なんですねぇ。
Posted by 力音 at 2007年04月16日 11:09
>>酋長さん

>漫画家さんにとって、それがリアルかどうかであるよりも、漫画にしたときアリかナシか

すげーーわかります!しかもそれが漫画として総合的に見た場合に大アリの大正解だったりするから困るというか。
今のテニプリもそうなのだろーか。

>ラーメン屋にclampの「X」

これは大体察しが付きます。
ラーメン屋・飲食店にある漫画単行本は

・店主やおかみさんの趣味
・趣味に関係なく、それっぽいものを本屋や古本屋でまとめ買い(よくブックオフのタグが付きっぱなしになってます)
・息子・娘や親戚の子供が読み飽きたものを並べる

という3パターンがあるのですが、きっと3番目だったのでしょう。意外に幼年向け・少女・女性向けのものが多かったりするのはこのケースです。個人経営度・大衆度が高くなればなるほどよくあります。
娘さんが一時期クランプ好きだったんじゃないでしょうかね。

明らかに子供のだ!と思ったのはとある食堂で「こどものおもちゃ」を手に取った時でした。
記名・書き込み・塗り絵は当たり前、気に入った(らしき)コマがガシガシ切り取られており、もはや単行本の体を成していませんでした(その一部は客のガキんちょがやったのかもしれませんが)。この状態で客用の本棚に並べる店主もある意味凄いと思いました…

>実質3択かよ!

それもまた珍しいパターンだ…
明らかに店主の趣味ですねw

>>いぬ師匠

そうか…括約筋は置いといて、そんなにロシア女性は激しいのですか…;
ぐぐってみたら、「男性と同程度の性欲」と出てきました。本当だろうか…
そしてついでに、 「和服旅館のロシア女将 女体盛り」まで出てきましたよ………orz。
製作が2004年……日本にもまだ細々とベタポルノの伝統は息づいてるんですね…

>>力音さん

>零さんはこういうネタもイケるんですね。

実生活では「こういうネタばかり」とも言いますw

>ゴ○ゴの漫画家さんは『目』しか描かないそうです!

さいとう・たかを氏は、昭和35年からずっとプロダクション分業制を導入しており、脚本・ストーリー部門、作画部門にそれぞれ千人のスタッフが降り、業務も細分化しています。
絵で言えば、背景担当・メカニックや小道具担当、仕上げ担当…もちろんキャラクター担当のスタッフもいます。
単行本やエピソードの終わりには、必ず参加スタッフのクレジットが付いてますよ。
要するに、さいとうプロでは、さいとう・たかを氏は「総監督」という立場で、要所要所のチェックをするのが仕事というわけなので、この人に限って言えば、「目だけ描く」ような状況は至極当然なのでした。(実際は目も描いてないかもしれません。そのくらい氏の絵柄を使いこなせるスタッフがいるということですな。)
漫画製作現場のスタッフは、「大変だけど薄給」というところが多い中で、さいとうプロは、ゴルゴのような長期連載を安定した仕事っぷりで請け負っている(事実、数十年間原稿を落さなかったらしい)ことで、早くから破格の待遇・スタッフの生活の安定を実現させていたそうです。出版部門(リイド社)で利益を得ていることもあるでしょうけどね〜。

さいとう氏は別格として、「主人公の顔しか描かない」「メインキャラの数人以外は、絵柄が全然違うけどもアシまかせ」という作家はやっぱり多いですよ。山岸涼子なんかもココ10年くらいはそんな感じですし。漫画の現場には、たいてい一人くらいは「先生とほとんど変わらない絵柄を使いこなせるチーフアシ」がいることが多いです。そうでないとなかなか週刊連載とかを切り盛りするのはきついらしい。
でもガラスの仮面のように作品自体がストップするよりはずっといい……と思います。
Posted by 大道寺零 at 2007年04月16日 14:19
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