2005年06月14日

混ぜるな危険雑記

ITmediaニュース:SNS「mixi」が支える恋――オタクとキャリアの物語

「モテ系キャリアが、モテないオタクと恋をした」

というキャッチフレーズが冠された本・「59番目のプロポーズ」に関する記事。
「バリキャリ≠オタク」ではないのは、当たり前のこと。
だがこのフレーズだと、どうしても、この「モテ系キャリア」は「モテないオタク」と対比されることで、「非オタク」という印象を受ける。で、その格差で読者の興味を引こうというフレーズなのだろう。

しかしこの記事を読んでみると、実は単にオタク同士の恋愛であることが容易に明らかになる。

だいたい、ハンドルネームが「アルテイシア」という時点でオタクだし。

バーで2人を結んだのはアムロの着ボイス。アルテイシアさんの携帯が、「間違いない! メールだ」と静寂を破った時、冒頭のように(注:「--アムロか?」)声をかけられた。


ぶは、恥ずかしくないかその着ボイスは…
私でも入れられないが。PCにすら。

 59番さんのガンダム知識は、ガンダム好きを自認するアルテイシアさんを超えていた。「マクベの鉱山のおかげでジオンはあそこまで強くなったんですよ」「ランバラルの奥さんのハモンが、昔はマクベの女だったって知ってます?」――そんな会話は、とにかく楽しかった。


三十路の男女がバーでのデートでその会話って一体…
私が周りの客だったら、さっきの「メールだ!間違いない」「アムロか?」のやりとりを聞いただけでドッ引き、というか「敬礼出たよ!」的な気分になって店を変えるかもしれん。私のようなオタクですらそう思うぞ。
せめて居酒屋かカラオケボックスでやって欲しい。

 それが恋のようなものに変わったのは、酔った勢いで誘ったコンパ。二次会のカラオケで「哀戦士」「シャアが来る!」を、59番さんとデュエットした。酔っ払ったアルテイシアさん、「『めぐりあい宇宙』の最後のセリフをあれほど完璧に言ってくれた男の人って初めてかも……」と「ちょっとぽーっとなった」。



先生!会話の内容や行動がまるっきりどオタクです!
この人は本当にモテ系だったんスか?という疑問がよぎる。
(58人から告られたというのがモテの根拠らしいが、58人と別れたってのもスゴイ話で。まさか58人が58人「付き合ってみたらなんかオタク」というのに気付いて離れていったわけでもないだろうけど)
いや、「オタク≠非モテ」という定義は成り立つわけではないが。
(見た目が良くておしゃれを楽しめてもてるオタクだってたくさんいる)
しかしなあ。

要するに、無自覚的「隠れオタク(こんな着ボイス入れてる時点でちっとも隠れてねえ気もするが)」だった女性が、これまでは興味の無かったオタク男性と交際してみたら、自分よりも「よりオタク」である彼の前では自然体でオタク成分を開放できて楽しい、ということに気付いた、というわけか。
もっとまとめてしまうと、巷によくある「オタク同士がくっついた」だけかと。

売る側は、キャリアとオタクのミスマッチを押し出して「電車男」の柳の下のドジョウを狙っているのだろうというのが露骨に見えるわけだが…
とりあえず記事を読んだだけでかなりの氷点下な気分に…
もっと言えば、この人の「自分泥酔」しか伝わってこない。

「キャリアはオタクと相性がいい」とか、誤解を招く発言はオタクにもキャリアにも迷惑だと思う。
「オタクがオタクと相性がいい」だけなんだってば。
この人の話だと、「キャリア=隠れオタク因子がある」ってことになってしまいそうな決め付けだし。混ぜるな危険。

アルテイシア氏は、自分を隠れオタクと自覚はしているようだが、

 「『なんだったけ、あのハモンさんが乗っていたやつ?』ときいて『キュイ』って答えてくれる人は、頼もしいし、信用できますよね


とか言っちゃったり書いちゃったりできる人は、やっぱりちっとも隠れてないというかどオタクだろ。
「よね」とか言われても。

<追記>
冷静に思い出してみると、キュイに乗ったのはランバ・ラルとクランプ他であって、ハモンさんは乗ってないよな。ギャロップとマゼラトップだったはず。
そんなウソを語る男・記憶があやふやな男は信用できないぞ。
ついでに言えば、ハモンさんは元マ・クベの女じゃなくてギレンの女だったし、そっちは小説版の話だったよな。
小説版を混合していいんであれば、冒険王版だって混同していいってことになっちゃうし、そしたらマ・クベがゾックで宇宙に出撃だ。区別して語ろうね。

あらー、そうすると、こんな小っ恥ずかしい間違いが堂々と本になって書店に並んじゃうわけか。他人事なのにものすごく恥ずかしいぞ。

<追記の追記>
mixiでアルテイシア氏の日記をちょっと読んでみた。そちらには「ギレンの女」と書いてあり、「マ・クベの女」は記事ライターの誤記と思われる。
でもキュイじゃないから。


posted by 大道寺零(管理人) at 02:09 | Comment(5) | TrackBack(1) | 雑記
この記事へのコメント
ねぇ。「よね」とか言われても。
ちょうどこの本のことを書こうかと思ってたら、零先生がドンピシャに書いてくださってたもんで、トラックバック貼らせていただきました。事後報告許されたし

「『キュイ』と答えてくれる人が頼もしくて信用できる」というのであれば、「『虚構船団』のホチキスの攻撃が」と言っただけで「コ、コ、コ、」と答えてくれるウチの師匠もかなり頼もしいぞ(笑)
Posted by at 2005年06月14日 22:57
鴨女史、コメントありがとうございます。
文中の「見た目が良くておしゃれでモテで仕事も出来るオタク」と言う部分は正直あなたのことをズバリ想定して書いたので、コメントもらえて嬉しいです。しかもトラックバックまで。感謝感激。

>虚構船団のココココ
うわ〜〜〜なつかし〜〜〜w
お師匠さまは筒井康隆お好きなのですか?機会があったらお話に混ぜていただきたいです。

>「『キュイ』と答えてくれる人が頼もしくて信用できる」というのであれば
追記にも書いたのですが、これは間違いだったはず。
それで「すごーい」とのぼせてこんな本出しちゃって…いえ、本人たちは幸せなんだからいいんですけど、オタクのはしくれとしては恥ずかしいですわ、なんか。
Posted by 大道寺零 at 2005年06月15日 00:16
うーん、何をしてキャリアというかは別として、あれだ、「外見」がオタ臭くない女性がオタク話を聞いてくれるうえに、オタク話を一緒に出来てしまうというのは、ある意味オタク男の夢ではあるのではないかと。
だからこそ、彼女はその層に支持されたんじゃないかなぁと思ったりもします。
なんだただのオタップルじゃん! というツッコミを入れたくなるのは痛いほどわかりますが(笑)
Posted by ぽち at 2005年06月15日 01:05
ぽちさん、コメントありがとうございます。

>「外見」がオタ臭くない女性がオタク話を聞いてくれるうえに、オタク話を一緒に出来てしまうというのは、ある意味オタク男の夢ではあるのではないかと。

そうですねー。考えてみればオタク女から見てもそういう一面はありますよね。
その場合、「相手がオタ話を聞いてくれて、かつオタとしての深さは自分ほどではないので、『へえ〜、そうだったのか〜』と感心したり尊敬してくれる」というのもオタク心情としては重要なポイントだと思います。
彼らは見事にそれらのポイントを満たしていますね。
エントリーを書いていてどうしても気になったのは女性側の自意識の問題なんですよね。

>オタップル
という言葉をはじめて知りましたw
mixiでアルテイシアさんを検索して、ご本人の日記そのものを読んでみたんですが、「彼氏のオタ度自慢」に終始していて、まあこう言っては悪いんですが気持ち悪くてあまり続けて読めなかったです。
ええ、ご本人たちがすごく幸せなのはよく伝わってきましたし、第三者がアレコレ言うことではないんですが。
ただ自分には、ああいうHの状況は耐えられないだろうなあ〜
Posted by 大道寺零 at 2005年06月15日 10:22
女性側の自意識については、なんというか、いろいろ書きたいことも無きにしも非ずなのですが、それを書いてしまうとなんというか身も蓋もなくなるというか。
一言でまとめると「あぁ浮かれてるんだね」としか。
Posted by ぽち at 2005年06月15日 19:25
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