2007年05月15日

マグロに謝れWEBサイト

もう既婚でこの年になって恋愛至上なベクトルもなく(若い頃からあったか疑問だが)、この手の記事を読んでも「頑張っておられるのですねえ(棒読み)」な感想しかないのだが、例えとか論旨があまりに痛々しかったものでついツッコんでみる。

恋もSEXも薄味な“マグロ男”の食し方 -All About[30歳からの女の恋愛]

 最近、恋愛に省エネな男が増えてない? 私の周囲には、わんさかいる。8カ月も付き合ったのに、別れる時はメール一本で済ませようとした男、気になる女性がいても決して自分からは動かない男、落とすまではマメだけど、落としたとたんに急速に冷めていく男、恋人とケンカできない男……etc
 とにかく、恋愛のありとあらゆる局面でエネルギーを費やさない。美味しいことは味わいたいけどメンドくさいことからはすぐに逃げ出だそうとする男たち。恋もセックスも反応がめちゃめちゃ薄味な男を、周囲の30女子は、密かにマグロ男と呼んでいる。

「最近、デートしてる男がまたマグロなの。会話もキスも薄味なんだよね」
「うちの彼は家の中でしかデートしてくれない。マグロくんでしょ?」
「8年も付き合ってたのに、結婚のあいさつに行くのがメンドーだって言い出したのよ。あのマグロ!」……なんて感じで日常的に用いられている。日々、話を聞いていると、今どきの男って総マグロ化してるのか?と思えるほどだ。
そういう男って低エネルギーなだけじゃなく、相手の気持ちが思いやれない身勝手さも持ち合わせているのだろう。反応の薄さは、自分本位で人を愛せないってことの現れでもある。


すまん……三十路女として平身低頭してお願いしたいんだが……
「30女子」はやめてくれないか、「女子は」。
カユすぎて痛いから。お願いだから。
というか、「男が淡白になったから」というよりも、単に熱くなるだけの価値をその人が見出されていないからというだけではないのだろーか……

そもそもタイトルがちとなあ。
「恋もSEXも薄味な“マグロ男”の食し方」とあるが、「男の食し方」とか言う時点でなんかスポーツ新聞のオヤジ向けエロページな表現だし、「マグロ」なのに「薄味」というのも…よほどの味覚障害じゃなければ変なつながりだなあ…
「活性が低くて何もしない」=「マグロ」という言い方は、よくSEXがらみの話題で、「行為中、動きもしなけりゃ反応もなく、ただされるがままで、相手にしてもイマイチ楽しくない」の女性を揶揄して言う表現と同じニュアンスなのだろうけど、文中でそういう意味に通じる表現としてマグロマグロ連発するのは何か下品だ。
私から下品と言われるのだからある意味女として終わってるかもしれない。

この「マグロ」という表現は、冷凍マグロがドシンと鎮座する重量感たっぷりで不動の様子から来ているのだろうが、そもそもマグロは動いてないと死ぬ魚なんだぞ。
「自分から動かなくて活性がない男」の例えに使いおって、謝りなさい!マグロ様に謝りなさい!

見極めのポイントは、その男が過去に「苦労して何かを手に入れた体験」をしているかどうかだ。職業でも趣味でも過去の恋愛でもいい。自分にとって本気で大切なものがあって、それを我慢して修行して手に入れた男は、恋愛にも見込みがある。今は恋のマグロでも後々、成長していく可能性がある……美味しい大トロ男だ。

一方、恋だけじゃなく、仕事や友人関係も省エネで楽したがりな男は、どんなに恋愛経験を重ねても変わる可能性が薄い。たとえるなら、かたい赤身マグロのような男だ。ニートくんはもちろん、エスカレーター式で駆け上がっているエリートくんも、社会のワクにハマって、自分の頭でモノを考えずに生きてきたという点は一緒。お気楽で省エネなのだ。


なんともコドモ舌な例えで噴いてしまった。
市場価格はともかく、旨み成分の濃さで言えば圧倒的に赤身の方が優位なんだけどねえ。
筆者は脂の分かりやすい旨みは分かるけど、赤身のこっくりした美味しさ(たとえばヅケとか)は分からない類の人なんだろうな…と思われても文句は言えまい。

まあこの記事、一条ゆかりの本と内容の紹介なんだが、どこまでが本の内容でどこからが自分の主張や体験なのか分かりづらい文章なので困ってしまう。

結論は、「我慢と努力が足りないマグロなのは男も女も同じ、だからもっと積極的になろう」ということらしいが、次の一節がネット上では反感を呼んでいる。

「男も女も我慢を身につけることが大切。極端だけど、男には他の国みたいな兵役制度みたいなものがあるといいのにって思う。共同生活や訓練でしごかれてしごかれて我慢することを学んだら、甘ったれた若い男も少しは成長するのにね。でも現実には無理だから、今どきの男よりは多少はエネルギーがある女のほうが、男を育てる気概と我慢を持つこと。最初からいい男なんてめったにいないけど、10年も一緒にいれば、育てられるんじゃない?」という一条先生の言葉がしみた。


そりゃ叩かれるわこら。
この部分は一条ゆかりの著作引用なのだが…兵役をボーイスカウトかなんかと同列に考えてるだろ、絶対。

一条ゆかりの「アタクシいい女」言動は今に始まったことではないんだが、流石にこれはスベり過ぎな気がする…
そうでなくてもこの前摂理との関連で騒がれた記憶も新しいんだから、「兵役男性マンセー=韓国マンセーか?」と勘ぐられても仕方ないかもしれんよ。

男も女も、いくつになってもギラギラするんならすればいいと思うが、異性側にばかり「そっちがダメだからろくな恋愛が出来ない!」と押し付けるのはみっともないというか逆効果なんじゃなかろうか。


posted by 大道寺零(管理人) at 22:45 | Comment(7) | TrackBack(0) | WEBサイト
この記事へのコメント
 理系男性を一括して「もてない君」とし、理系のための恋愛講座みたいなのもありますねえ。
読むと「理系だから」じゃなくて、その男性が生育歴等からコミュニケーション不全だったり、書き手(女性)が恋愛や恋人に対する要求度が高すぎる「サービスしろと文句ばかり言うマグロ女」(ここではあえて言う、マグロと!)だったりします。
 まーなんちゅうか、不愉快な記事ですね。だいたいにおいて筆者の個人的体験だけを一般化したものは不愉快ですね。
Posted by Felice at 2007年05月16日 05:55
30女子と美味しい大トロ男に噴いたw
大トロって脂っこいオッサンみたいで微妙な表現なんですけどねw
Posted by しろ at 2007年05月16日 08:51
>>Feliceさん

ほんと、仰るとおりだと思います。特に最近、「恋愛の達人」を自称するようなライターの、かえって女性の存在を貶めるような勘違い記事(「女性が結婚できない、出会いがないのは男性のせい」系の)が目に付くことが多く、女性として「カンベンしてくれよ」と思わされることが多いです。
性や恋愛・それ以外を問わず、人間関係において、自分の思うように行かない原因を他人に転嫁する人間は単に魅力が乏しい、他の美点も損なうと感じるだけなのですが…
「●●系」のように、ラベリングや決め付けが激しく、かつムリヤリなのも共通の特徴ですね…

>だいたいにおいて筆者の個人的体験だけを一般化したものは不愉快ですね。

そうですね。筆者とその周囲だけを同年代女性全体共通の認識のように語るのはやめてほしいものです。ホント迷惑なので。
一条ゆかりも、こんなハンパに引用されていい迷惑なんじゃないでしょうか。それにしても兵役発言はねーよwと思いますが…
例えば韓国を例に出すなら、「朝鮮戦争はあくまで一次停戦であって終戦はしていない」というような状況があっての兵役制なのですが、分かって言ってるんでしょうかね?まして女にモテる男になるために兵役に就くわけでもないのに…モノの例えなのでしょうが、あまりに軽率だと思いました。

内容以前に、「両雄色を好む(原文ママ)」などという幼稚な誤記(というか覚え間違い)を堂々と書いて、チェックもそれを通してしまうあたり、ライターとして、また記事そのもののクオリティが知れると呆れました。
Posted by 大道寺零 at 2007年05月16日 08:53
>>しろさん

大体において、異性に対して「美味しく食す」などという表現を使うあたりが、どうみても「アサヒ芸能」方面のオヤジ臭さを感じますよね…

一昔前にしばしば見られたオヤジ像…
例えば
昼休みにトンカツみたいな脂っこい系しか食べず、ザル蕎麦とか食べてる若手男性に
「なんだぁ、いい若いもんがそれしか食べないのか?だめだぞぉガッチリ肉食え肉!パワーが足りないから普段気合の入らない仕事しか出来ないんだぞぉ」
と筋違いな説教をする光景と同じニオイがしました…

かといって彼女らは、50代くらいの男性には「脂ぎってしつこい」という表現をして、恋愛対象はもっぱら同世代か年下に求めるわけです。
自分たちが同世代↓を好むなら、対象世代の男性だってそら同じ傾向が強い(=基本的に年上女性には積極的ではない)のだから基本的にミスマッチが生じるということを分かれよ、と思うんですけどね…
Posted by 大道寺零 at 2007年05月16日 09:03
なんというかねぇ・・・見込みがあるだの、可能性が薄いだのと上から見下ろす言い方してたらどんな名言し

ても無駄じゃないかなと思う。
育てるとかいう表現自体がなんだか育成ゲームしてるかのような気分をかもしだしてますな。
自分の我侭を満たせる奴隷が欲しいだけなのかなぁ?って勘繰ってしまいそうです。

恋愛は物差しで計るもんじゃなくて、お互いを愛しみ合うもんでね〜の?おたく何様のつもり?って言われて

もおかしくない表現ではなかろうか??
そんな物言いするやつなんざ、どんだけいい女であっても願い下げですな。
マグロの血でツラ洗って出直せと言いたいところです。生臭くなるだけですが。

俺は、相手と目線を同じにして、お互いがお互いを大事に思って一緒に成長していくのが普通ではなかろうか

と思うのですが間違ってるのでしょうか・・・?
尊重しあい、高めあうことができるからいいんじゃないかな〜と思うんだけどね。

反応が薄いとマグロっつーけど、気づいてないってこともあるんじゃないかと小一時間・・・
俺の妻も反応が極端にわかりにくい。が、時間かけてよくよく観察してると案外わかることもある。
自分を表現することに不器用な人間もいるのだから、反応が薄いからといってマグロって言うのはおかしいと

思えますな。むしろ観察力のない自分を恥じろといいたい。
(まぁ、本当にどうでもいいから反応薄いっていうのは除きますけどねw)
ジャーキーみたいに噛むほどに味が染み出る人ってのもあるから、どうだって決めるのは相手のことをちゃんと中身まで知ってからでもええんじゃないかなぁと思うのが結論。

長くてスマソ
Posted by しろ at 2007年05月16日 10:04
マグロに謝れ!!


味が薄いとかも謝れ!(濃い味好きだと長生きしないもん!)
Posted by naporin at 2007年05月17日 11:24
>しろさん

トータルに同意です。

>育てるとかいう表現自体がなんだか育成ゲームしてるかのような気分をかもしだしてますな。

ですね。
しかも「10年かければ育てられるんじゃない?」とシレっと言ってますけど、そのときには自分も10歳年を取ってるということを考えに入れてる風ではないですね。

>むしろ観察力のない自分を恥じろといいたい。

大トロの例えで分かるように、舌も精神もコドモ舌なんでしょうね。分かりやすい味しかイイと思わない。人間関係でも、自分をリスペクトして好意を示せ!と要求する割には自分からは動かない受身ですし。

30代後半〜40代前半の女性は、若くて社会的にチヤホヤされがちな時期にバブルがあったわけです。恋愛のマニュアル化、女性の持ち上げ、男性は尽くして当たり前という風習、商材としての恋愛至上主義などがあって、まあ大半の人間は崩壊後もう10年も経っているのですからとっくに夢から覚めているわけですが、中にはまだ寝ぼけているか、あえて寝床にしがみついている勘違いな人もいるわけです。この記事を書いた人はまさに「バブル後遺症」の匂いがプンプンしますね…
この人の他の記事もチラっと読んだのですが、タイトルを見ただけでゲンナリするものが多く、また「結婚への固執」のレベルが異常だと感じました。
自分を取り巻く恋愛や人間関係がうまくいかないのは相手のせいにして、自分からは対して動かない待ち受けなのはイタいですね。

>naporinさん

>味が薄いとかも謝れ!

マグロの赤身の味が薄いとか言い出すのであれば、とうてい白身魚の味なんかわかんないんでしょうね。可哀想に思いました。

>濃い味好きだと長生きしないもん!

ドキッ
Posted by 大道寺零 at 2007年05月17日 15:18
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:[基本的に空欄を推奨します。詳細はこちらをご覧ください。]

ホームページアドレス:

(コメント投稿後、表示に反映されるまで時間がかかる場合がございますのでご了承の上、重複投稿にご注意ください。)
コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック