2007年06月27日

【お願い】「魔界転生」をご存じない方は是非ご覧ください日記

現在公判中の光市母子殺害事件について、今日の日中に

(乳児を殺し、押入れの天袋に入れたことについて)
「僕の考えではドラえもんの存在を信じていて、ドラえもんに何とかしてほしいと思いました」
http://news.tbs.co.jp/part_news/part_news3595852.html


という法廷レポートをご覧になって目が点になった方も多数おられただろうと思う。

先ほど、動画ファイルの整理とディスク焼きをしながらワイドショーを流していたところ、

・ドラえもんの4次元ポケットに入れればどうにかしてくれると思った
・押入れはドラえもんの居場所だから
(天袋にはいねえ!)

などとワケのわからんことを滔滔と語ったという。

で、弥生さんを強姦したことについて
「死者を蘇生させる儀式」
と述べたのは以前もあったのだが、それについて

「『魔界転生』という本で、性交によって死んだ人間が蘇るという儀式を読んだので、復活のため死体に精液を注入した」

と語っていたというのを聞き、一気に血圧が上がりそうになった。

(ニュースソース:TBS NEWS EYE

元少年は、本村さんの妻・弥生さんを死亡させ、遺体への性的暴行へ及んだことについても証言しました。

 弁護人:「性的暴行はどういう気持ちからですか」
 元少年:「生き返ってほしいという思いからです」

 元少年は、小説「魔界転生」を読んで、死者への性的暴行は復活の儀式だと独自に理解したことを明らかにしました。

 弁護人:「死体が性的暴行により生き返ると思っていたのですか」
 元少年:「その通りです」
 弁護人:「あなたはそれまでに性体験はありましたか」
 元少年:「ありません」



この作品を見たり読んだりしたことのない方には是非知っていただきたい。
山田風太郎作『魔界転生』には、
「死者と性交をしてその死者を蘇らせる儀式」
など一切登場せず
、この荒唐無稽で根拠のない主張は、同作及び原作者の山田風太郎氏、及び漫画化や映画化に関わった方たちを大いに冒涜する発言
であること。
また、あらすじ程度であれこの作品を読んだことがあればまず出てこないであろう発言だということを。

山田風太郎ファンとして、また同氏の代表作ではあるものの、「ドラえもん」に比べれば遥かに作品名や内容の知名度が低い「魔界転生」が誤解されることが耐えがたく、ミスリードのままに誤解が広まらぬよう、このエントリーを書こうと思う。


山田風太郎作「魔界転生」は、もともと「おぼろ忍法帖」という作名で連載されていたものが、単行本になった際に改名された。
タイトルとなった「魔界転生」とは、作中に登場する、森宗意軒の編み出した忍法の名前。死者を魔人として蘇らせる力を持つ「魔界転生」の術で幕府の転覆をたくらむ天草四郎・森宗意軒・由比正雪・荒木又右衛門らの「魔界衆」と柳生十兵衛の戦いを描く、山田風太郎の奇想とエログロなエッセンスが光る名作である。

で、問題の「魔界転生」の術なのだが…

かいつまんで説明すると

・男A、死の前に女Bと交合する。
・しばらく経つと、交合した女Bの体が引き裂かれ、そこから男Aが成人の姿で再生する。
・女Bは再生のための触媒・道具であり、転生とともに「八方に破れた風袋みたいなえたいのしれぬものと化して」死ぬ。


というもの。

さらに、誰でも魔界転生によって蘇ることができるわけではなく、条件は厳しく限定されている。
以下は、田宮坊太郎が転生を果たしたあとの、柳生如雲斎と由比正雪の会話より引用。

(如雲斎)「正雪。……これは男なら、誰にも成ることか?」
(正雪)「いや、それは成りませぬ」
「誰にも成らぬと?」
「左様、まずだいいちに、かかる再生をなすことのできるだけの比類なき体力の所有者でなければなりませぬ。次に、是が非でも再生したいという強烈無比の意思を持たねばなりませぬ
「もういちど生まれ変わりたいという欲なら、この世に生を受けた者なら、誰でも持っておろうが」
「それが、かいなの欲では叶わぬのでござる。人間、普段は不足不満をのべたて、愚痴溜息をはきちらしておるようでござるが、これで存外死するにあたって、ほぼ大過なき人生であったと諦観したり、或いは、この業苦にみちた命の終わるのをかえってよろこびとしたり、いやいや大半の人間は、ただただ気力も体力も喪失し、うつろな目を見ひらいて死んで行くばかりです。ましてや、いま申したような気力体力絶倫の人は、当然満足すべき生を送ってきたものでござれば----」
「満足すべき生----」
如雲斎の眉に、苦笑がにじんだ。それをじっと凝視して、
「されば、この再生を行い得るものは、死期迫ってなお超絶の気力体力を持ちながら、おのれの人生に歯がみするほどの悔いと不満を抱いておる人物、もうひとつ別の人生を送りたかったと熱願しておる人物でなければならぬのでござる。……それほどの人は、存外この世に少ないものでござる」
(略)
「なるほど、死期迫ってなお女と交合するほどの奴は、ただ者ではないのかもしれぬ。----で、もしそれほどの人間ならば、相手の女は誰でもよいと申すのか」
いや、その人間が深く恋慕しておる女に限ります
「ふむ」
さらに、その女に、あらかじめ術をかけておかなければなりませぬ
「術」
「されば、はじめこそ子宮に宿し、やがてその子宮を溶かして腹腔に育て、ついにはその体内全てを子宮と化して、卵を割る鳥のごとくに人を生む女体」
(講談社文庫:山田風太郎忍法帖6「魔界転生(上)」P72〜73より)


要するに、決して「単に交合によって人間を蘇らせる術」ではない。

また、流れが根本的に違う。

光市母子殺害事件の被告人は、
「弥生さん蘇生させるために死姦した
と主張しているわけだが、「魔界転生」においては、

そもそも交合は生きている男女間で行われるのであって、死姦ではない(男性は死を目前にしているがあくまで生きている間に行わねば術が発動しない)
・交合の目的は、「男性が」蘇生すること
・交合相手の女性は必ず死ぬ

のだから、何もかもが全く異なっているのだ。

多分そのあたりは「断片的な記憶が残っていただけて、しかも被告人は当時ひどく混乱していた」だのなんだのと言うのだろうが…
この弁護に当たって「魔界転生」を引き合いに出すこと自体、被告も弁護人も同作を読んでいないことを証明するようなものにしか思えないのだが…(どうせ精神鑑定狙いなのだろうけど)

というわけで、一ファンとして
「『魔界転生』は決して死姦を美化したり、まして推奨するような物語ではない」
「物語内に登場する『魔界転生』の術はそもそも死姦ではなく、作品名を引き出すこと自体が大きな誤りであり、故人である原作者や作品を冒涜する行為」

ということを声を大にして主張したいのである。

「ドラえもん」の引っ張り方も相当おかしいのだが、そちらはウルトラメジャーな作品なので多くの人が分かるだろうし、指摘する人も沢山いるだろうけれど、「魔界転生」について語られる機会は「ドラえもん」に比べて少ないと思われるので…
posted by 大道寺零(管理人) at 16:29 | Comment(15) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
うわ、これは酷い!
「曲解」レベルではなく「捏造」ですね…。
被告人の考える方法だと、「死に際の宮本武蔵がおつうを蘇生させ、自分は死ぬ」という話になってしまう訳で。
十兵衛がおつうと戦ってどうすんだよ、と。

こんな言い逃れをされても、被告人に全く反省の色がない事が浮き彫りになるだけですな。
Posted by カゼ at 2007年06月27日 22:14
検察側が実際の作品の意図との食い違いを懇切丁寧に解説しつつ冷静に論駁するところを想像して溜飲を下げてみる。…検察にはさすがに無理かなあ。
Posted by トリ at 2007年06月28日 00:45
どうせ誰も“魔界転生”なんて読んでなくて、前回の公判後に「精液を送って蘇生させるなんて“魔界転生”みたいですね」とどこかのバカが言い、「それ、もらった!」と採用したんだろうけど、それにしたってとりあえず読むのが礼儀。

あ、でも礼儀なんて誰も知らないか。
知っていたらあんな事やこんな事はとても言えませんよね(wwwww

しかしこれだけ不快な言葉を垂れ流す作戦が成功したら、私は憤死するかも。
Posted by 文月奈緒子 at 2007年06月28日 01:32
DVDも原作本も持っている一ファンの私としてもちょっと嫌な感じがしますね。っていうかこいつらなんでココまで恥知らずな屁理屈かましてますか?わっかててやってますねこいつら。全くろくな死に方しないと思います。
Posted by manabu1207 at 2007年06月28日 03:42
最初は被害者を母親と重ね合わせて…って感じで言い訳が始まった事でさえムカツクのに、ドラえもんだ魔界転生だとホントよく思い付くものだと呆れた

ドラえもんだって寝床に死体入れられても…って感じだろうなぁ

こんな言い訳を考えつく弁護士もチト頂けない
確かに精神鑑定狙いなのが見え見えだ

殺された人達の冥福をお祈り致します
Posted by 星野 渡 at 2007年06月28日 12:51
>>カゼさん

>被告人の考える方法だと、「死に際の宮本武蔵がおつうを蘇生させ、自分は死ぬ」という話になってしまう訳で。
十兵衛がおつうと戦ってどうすんだよ、と。

まったくです。
十兵衛さまは女性には手出ししづらそうですから意外に良い作戦かもしれませんが…
もしその方法で、宮本武蔵の剣技と無念の魔力を受け継いで転生したおつうはどんな風になるやら。

・翔みたいな目玉グルグル剣豪ちゃん
・松江さま風

後者はもはやお通でもなんでもないですが…

>検察側が実際の作品の意図との食い違いを懇切丁寧に解説しつつ冷静に論駁するところを想像して溜飲を下げてみる。

個人的には冥ちゃんの口から「交合」とか「いたす」とかいう言葉が眉一つ動かさず出てくる様子を想像すると興奮します…って冗談はさておいて。

実際の法廷では、「被告人が『魔界転生』を読んだことがあるかどうか」を確かめる目的なのでしょう、
「あなたの読んだ『魔界転生』は単行本でしたか文庫でしたか」という質問があり、それに対し被告人は
「わかりません」
と応えたそうです。

>文月さん

「ちょうちょ結び」から始まって、「世間では頭がおよろしいとされる弁護士センセイがこんなに雁首そろえて、一人くらい『いくらなんでもコレは』と突っ込む人間がいないのか!」と思っていたのですが…
「21人も大人が揃っていて一人も『魔界転生』をちゃんと読んでいないのか!」と言いたくなりました。
まあその「独自の理解」というところを、記憶や理解力の低さ⇒精神年齢の低さと絡めていく目的なのでしょうけどね。

>しかしこれだけ不快な言葉を垂れ流す作戦が成功したら、私は憤死するかも。

本村さんは法廷で、ほんの数メートル先で、妻と娘を殺した人間が、さらに彼女らを貶めるような発言を繰り返すのを聞いておられるわけで、沈黙と正気を保っているだけで本当に驚異的な精神力だと思います。
恐らく弁護団は、被告人の死刑は免れないと分かっていて、原告や世論を挑発するためにこのようなとんでもない供述をさせているように思えます。
本村さんがキレた言動をしたらしめたもの、またネットの掲示板やブログなどであえて「弁護団や被告人死ね」というような言動を導き出して、「このように人々をヒステリックにさせる死刑制度」とやりたいのではないでしょうか。
本村さん故人に対する攻撃、この間懲戒請求運動が起こったネットへ意趣返しするのが主たる目的のように思えるのですが…

Posted by 大道寺零 at 2007年06月28日 14:42
>>manabuさん

案の定、ネットでは「藤子先生に謝れ!」という声はあっても「山田先生を冒涜するな!」という意見はきわめて少数、中には「『魔界転生』って『女神転生』のパクリ?」などという悲しすぎる書き込みまでありました。しくしく。
第1審・第2審では殺意や強姦の意思を認めていたのに、ここにきて「ドラえもんがなんとかしてくれると思った」ではどう考えても通らないと思うんですけどね。
精神分析(をした大学教授も死刑反対派)によれば、「12歳の頃に母が自殺して、精神年齢がそこで止まっていた、18歳の判断力は身についていなかった」と言い出していますが…
普通の12歳はドラえもんの実在を信じてないでしょう(というか、心底信じている人間が「自分はドラえもんを信じている」という言い方はしないように思います)し、逆に「魔界転生」はあまり読まないでしょう。
水道屋のコスプレをして家に侵入する発想もなければ、お母さんに甘えて性欲が亢進することもないと思うのですが…
それ以前に、こんな風に引き合いに出される被告人の母親が浮かばれませんよね。第一、親を事故や自殺で亡くした経験があっても真っ当に生きる人間が大多数な訳で、その全員に対し失礼極まりない話です。

>>渡くん

そもそもドラえもんは、「死んだ人も未来の道具を使えば生き返るよ」なんてことはしていませんよね。
初期原作で、タイムマシンを使ってまだ生きていた頃に戻り、しずかちゃんの愛犬に薬を飲ませて生き返らせた以外はないはずで、「未来の道具やタイムマシンで死んだ人が生き返る」というようなシチュエーションやストーリーは避けていたはずです。

今回の法廷では、「精神年齢の未熟さ、認識の幼さ」「記憶の混乱がようやく最近になって収まってきた」などと持ち出して、1審・2審での供述内容を無効化するのが狙いのようですね。(しかしこういうのは法廷侮辱罪には当たらないのでしょうか…)
どんな悪質な被告人でも弁護士をつける権利があり、それを否定することは決してできませんが、この法廷戦術(と呼べるやら)や被告人にさせている供述の内容は本当にひどいですね。
裁判自体に勝つ気は恐らく低く、この被告人もまた「死刑廃止」アピールに利用されているだけだと思います。

この高裁で死刑判決が出たならば、彼らは最高裁に上告するでしょう。それが棄却されればはじめて死刑判決が確定します。まだ先は長く、それまで同じように亡くなられた母子が、被告弁護団による冒涜を受け続けなければならないのですから、被告人の心労と憤りはいかばかりでしょうね…想像すらできません。本村さんは本当によく耐え忍んでおられますよね…
Posted by 大道寺零 at 2007年06月28日 14:43
山田風太郎といえば「黒幕」しか読んでないんですが、これはひどすぎですね。人権屋にいいように利用されてます。

死刑制度うんぬん、裁判員制度うんぬんの前に、私的救済制度の禁止〜の修正として、「仇討制度の復活」の方が国民感情に合致してるように思うのは私だけでしょうか?(汗)
Posted by きたかZ at 2007年06月28日 16:08
この記事とここ数日のTV見てますが、酷すぎるの一言ですねぇ(苦笑
こー言うアホな人権屋の奇行は見るに耐えません。

結局のところ、今の制度って被害者より加害者の人権が優先されているような気がしてなりませんよ、ええ。


個人的には死刑廃止するんだったら恩赦・特赦無しの終身刑を設けろと言いたいです。
実際、無期懲役でも15年くらいで出てくるらしいですし。
あと、殺人等人の命にかかわる罪に関しては少年法の適用外にしてもいいと思いますよ、ええ。
Posted by 橘みづき at 2007年06月28日 23:32
>>私的救済制度の禁止〜の修正として、「仇討制度の復活」の方が国民感情に合致してるように思うのは私だけでしょうか?(汗)

私も感情的なところではそう思います。
でも、実際に仇討ち制度ができたとして、仇討ち許可の正当性を争う裁判や審査のための時間がかかってしまったり、また殺人罪や銃刀法との乖離をどうするかですね。また昔は殿様や奉行所が赦免状を発行していましたが、現代に置き換えると首長や裁判所の権限ということになるんでしょうかね?
もし死刑反対派の人が首長になったら仇討ち制度がストップしたり…
また一方で、仇討ちが完遂しないうちは家督が告げなかったり国元に帰れなかったりもしたわけですし、そもそも「孝行の一つ」としてのアイデンティティをもっていた仇討ちなので、肉親が加害者(父が母を殺したとか)の場合にどう適用するかなど、問題山積みですね。
…なんてことはきたかさんにはまさに釈迦に説法ですね。要するに、きたかさんにそれを言わせるまでに万人の神経を逆撫でする供述だということですよね。
また、煽るだけ煽って物騒な世論を引き出した上で、「こんなに感情的に制裁を叫ぶ人たちに裁判員なんて任せられない」と言い出し始めそうな気もします。
いずれにせよ、裁判は裁判、最終的な判断は検察側と司法の良識に委ねるほかなく、祈りながら期待したいと思います。弁護内容や供述そのものが法廷や裁判そのものを愚弄しきった行為に感じられますので、今後のためにも厳しく処分して欲しいのですが。

>>みづきさん

>こー言うアホな人権屋の奇行は見るに耐えません。

本来「人権」というのはとても重みと尊厳のある言葉のはずなのですが、最近は加害者や有責者の人権を守る人権屋のせいで、随分言葉のイメージを落としているように思います。
「死者に人格権は存在しない」というのが多くの判例にみる原則のようですが、そもそも殺人自体が被害者の人権をこれ異常なく損なうものであり、その上このような妄言や暴言(もはやセカンドレ●プと呼ぶのも生ぬるいでしょう)ですからね。

>個人的には死刑廃止するんだったら恩赦・特赦無しの終身刑を設けろと言いたいです。
実際、無期懲役でも15年くらいで出てくるらしいですし。

さらに少年の場合は(被告人が手紙にも書いていた通り)7年程度で出てきます。
私は、メシだのフロだの与えるだけで国費の無駄遣いだと思うので終身刑はあまり推したくないところなのですが、文字通りの「無期懲役」は必要でしょうね…どうにか金がかからない形でできればいいんですが。

>あと、殺人等人の命にかかわる罪に関しては少年法の適用外にしてもいいと思いますよ、ええ。

同感です。
昔、中国や日本では、罪状によって体に刺青を入れられたのですが、そのうち一時期の中国では、凶悪犯の場合、額に誰が見ても分かるような刺青を入れたそうです(それこそ殺人犯⇒「殺」のような)。
この元少年も、額や頬に「光市のアレ」とでもでっかく刺青を入れるというのなら20年くらいで出てきてもギリギリでアリかなとも考えたり…
彼の場合、更生なんて無理じゃないですかね?ミジンコぐらいに残っていた更生の可能性も、最強の弁護士軍団が見事に消し飛ばしましたし。

Posted by 大道寺零 at 2007年06月29日 09:35
「ドラえもんがなんとかしてくれる」的な思考をしたのが本当だとしても、その場合「魔界転生」を理解できないのではないかと思う。

少なくとも、多くの人に感動や影響を与えるような作品を稚拙な「言い訳」「ごまかし」に使って欲しくはない。
26にもなろうという大人の言っていい台詞ではないでしょうと思います。
Posted by しろ at 2007年06月29日 16:10
先生すみませーん!ちょっとやんちゃが過ぎる発言でした〜!(テヘ)

個人的には裁判員制度には反対なんですよ。
量刑を決めるがための制度であるならば、「自分の意見で被告を殺してしまうかも」という後味の悪さから積極的に「死刑」という選択をするのを躊躇する人が多数なように思うんですよね。あくまで想像ではあるんですが。

おそらく一番いいのは、「実際に殺された人間が(死刑制度に対して)どう思っていたか?」を尊重することであって・・・遺言の形式のように生前なんらかの意思表示をしておいて(「自分は死刑制度に反対である」等)、死後その意思を最大限に尊重する〜ってのが一番いいんじゃないか?とは思うんですが、これはこれで「対象者が複数人いた場合どうするのか?」とか「(反対にしろ!とかの)強迫を受けた場合どうするのか?」とか「未成年者の場合、親権者の意思に任せていいのか?」とか穴だらけなんですよね(大汗)

ああん先生!私、人権屋が嫌いなんで、またぞろ趣旨にはずれた書きこみでごめんなさいでした!お詫びに今度ファンタおごらせてください〜!!
Posted by きたかZ at 2007年06月29日 16:36
>>しろさん

山田風太郎の文章自体は平易なので、12歳でも歴史もの好きな子なら読めてしまうでしょうけど、小学生でもこんな誤読はしない、っていうかできないですよね。
いずれにしろ、創作物をこのような詭弁のダシに用いることはしろさんの仰るとおり言語道断だと思います。

>>きたかさん

いわゆる「人権屋」っていう人たちは、人権という言葉を語りながら、誰よりも人権を踏みにじっているように思えます。私も嫌いです。

>量刑を決めるがための制度であるならば、「自分の意見で被告を殺してしまうかも」という後味の悪さから積極的に「死刑」という選択をするのを躊躇する人が多数なように思うんですよね。

なるほど、運用のあかつきには十分に考えられる状況ですね。
「自分の判断が人の命を左右する」というシチュエーションにあって、ここぞという時に「それでも死刑!」と決定するガッツは確かに一般人にはないかもしれませんね…実際、歴代の法務大臣もまた、死刑執行命令書にサインを躊躇することがままあったわけですしね。
本来、裁きを下すのは、感情や利害に左右されないトレーニングと、法知識や判例の完璧なデータベース、正確な判断力を持ち合わせたプロでなくてはならないという原則から考えると色々問題は残っているのだろうなと思わされます。目前に迫っている話なのですが、想定できる問題は山積みですね…

きたかさんのお話はとても参考になりありがたいので、またいつでもご意見くださいませ!
Posted by 大道寺零 at 2007年06月30日 11:58
テレビの報道から検索ワードで参りました。
申し訳ないのですが、作者の方は知りませんでした。
しかし、もし自分の好きな作品がこのような形で
引き合いにされたらと考えるとたまらないです。

報道だけでは、エロ小説かと思ってしまう人もいるでしょう。

主さん、ありがとうございました。
Posted by たま at 2008年04月27日 10:34
>>たまさん

コメントありがとうございました。管理人でございます。
あの公判の報道が出てすぐに、憤りにまかせて書いたエントリですが、「魔界転生」をご存知でない方々に読んでいただけて本当によかったと思っております。
この件は、被告が「内容を歪曲して記憶してしまった」のであれば仕方がないことですが、弁護側・及びマスコミは、その「記憶の混乱(=原典には沿っていない)」ということも併せて強調してほしかったところです。

>報道だけでは、エロ小説かと思ってしまう人もいるでしょう。

山田風太郎の忍者・伝奇小説はエロチシズムや妖しい雰囲気が大きな売りではありますが、それが主題ではなく、たとえば「魔界転生」も、エロチックなシーンより「生への執念」がテーマとなっている小説です(その意味では被告にはふさわしいのかもしれませんが)。おっしゃる通り報道だけでは、変態エロ小説と誤解してしまう方も多いと思いました…
Posted by 大道寺零 at 2008年04月27日 21:11
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