2007年10月03日

オバQ絶版事情漫画

代表作なのに絶版されて久しい書籍の代表格と言っていい「オバQ」原作漫画。(最近では「MASTERキートン」も仲間入りだが…)
「その理由は、藤子不二雄A・F両氏の親族同士の揉め事+権利争い」という説がある。

オバQ絶版の理由・・・F夫人とA姉の確執が原因!?(アマ・ジャナ)

『オバQ』の絶版については、著作権問題や差別表現問題などさまざまな説が浮上したが、2006年にノンフィクションライターの安藤健二氏が『封印作品の謎2』で、「藤子両人の周囲で起きている感情の問題」が復刊できない最大の理由であると、取材を通して明らかにした。

そして、今月『封印作品の謎2』を文庫化した『封印作品の闇』がだいわ文庫から発売され、単行本ではさわりしか触れられなかった『オバQ』封印の理由の詳細が明らかにされている。それによると、藤子・F・不二雄(藤本弘)夫人である藤本正子氏と、藤子不二雄A(安孫子素雄)の実姉で藤子スタジオ社長の松野喜多枝氏との確執が原因だというのだ。

なぜ両者が対立に至ったのか、その経緯についてまでは不明だが、関係者の証言によれば、藤子スタジオを松野氏が取りしきるようになってから、藤子スタジオ内でのパワーバランスが崩れ、社内の雰囲気が悪化したという。それがやがて、藤子不二雄のコンビ解消につながったようで、小学館の役員が「分裂」を阻止しようと藤子スタジオに働きかけていたことが明らかにされている。証言した関係者は、「親族のどちらかが亡くならないかぎり、絶版は無理だろう」と復刊に絶望的な見方を示している。



「当人同士(AとF本人同士)の物別れ」というならまだしも、「姉と夫人の諍い」なのか…
創作の現場に限らず、各種流派とか実業界・個人商店レベルでもありがちな展開だけれど、なんとも興ざめで残念な話だ。(これならまだ「キャンディ」のいがらしVS水木の版権闘争の方が納得できるというか…あれもファンにとっては迷惑な話だろうけども…)

それほどまでにお前はオバQが読みたいのか、と言われれば別にそうでもないんだけども、「周囲同士の不仲で一つ(じゃすまないかもしれない?)の作品が世に出られない状況」には一人の漫画読みとしてやっぱり腑に落ちない部分はあるわけで。
その諍いが銭ゲバ方面なのか単なる感情的なものなのか、多分後者のほうがやっかいな気がする。
posted by 大道寺零(管理人) at 01:02 | Comment(2) | TrackBack(0) | 漫画
この記事へのコメント
自分が稼いだわけではないのにそこまで金に執着するというのは何か女に多いような気がする。
もらえるものは何でも貰う浅ましい感じがなんかイヤですねぇ。
漫画家同士は目指すものが違うとか言って別れたはずですし、そもそも変な確執があるような感じは無かったような気がします。
まぁくだらない話ですねぇ。

差別用語の問題は、何かこれもナンセンスな問題と思えます。
言われた本人がイヤな気分だと思うとか言うのは分かる気がするが、当事者でない他人が変な気を回して規制するのはナンセンスと思います。
これは身障者に対しても症状が違うとか細かいことを言いながらせっかく浸透した言葉をなくそうとする動きにも言えると思います。
そうやって変えた言葉もまた浸透すれば差別用語だと言われてしまうのですから。
そもそも抑揚を変えれば形容詞はすぐに差別語みたいになってしまうような気がしますしね。
Posted by at 2007年10月04日 19:17
>>風さん

>自分が稼いだわけではないのにそこまで金に執着するというのは何か女に多いような気がする。

ぎくっ。一応自分も女性なのでそう言われるとちょっとモニョモニョしてしまわないでもないです。とはいえ資産管理とは持てる人ほど面倒なわけで、そこを担当して切り盛りし、仕事や余暇に専念できるようにするのもサポートのうちではありますね。
まったくの当て推量ですが、「コンビのうち片方が故人で片方が存命(どうしても故人側が不利?)」という状況が対立をややこしく、激しくしているのかもしれないと思います。

とはいえ、なぜことさらに「オバQ」の復刊だけがこうも難しいのかという謎を完全に説明できるものでないようにも思えてきますね。
「差別用語云々」と言われますが、「ジャングル黒べえ」レベルの、作品の根幹に関わる問題ならまだしも(私は黒べえ好きだったので、放送禁止状態にあるのは悲しいのですが…)、セリフ・表現の差し替えは「ドラえもん」でも「パーマン」でも沢山ありますし、どうしてもヤバい話はカットすればいいことですしねえ。そんなに表に出せないものかという疑問は濃く残ります。
ヤバい表現満載の「天才バカボン」が復刊できて「オバQ」が無理というのは、「差別表現」が理由とするならば間尺に合わない話なんですよねぇ。

>差別用語の問題は、何かこれもナンセンスな問題と思えます。

いやもう仰るとおりだと思います。
オールドマンガ・アニメ愛好者として、これまで何度出版社やテレビ局の腰の引けた過剰な自主規制=言葉狩り・絵狩りで呆れたり、お蔵入りに怒ったりしたことか、枚挙に暇がありません。セリフを無理矢理変更して前後のつながりが意味不明になったマンガとか、本当になんぼでもあります。
また、日本語変換ソフトも、差別用語や粗暴とされる単語を変換候補に出さないように規制されており、特に歴史に関する記述などを行う際に非常に不便を強いられています。

過去そういう問題について何度かエントリを書いたので、もしよろしかったらご覧くださいませ。
http://zerodama.seesaa.net/article/24771034.html
http://zerodama.seesaa.net/article/24773213.html
http://zerodama.seesaa.net/article/24002531.html
Posted by 大道寺零 at 2007年10月05日 02:11
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