7:30に、目覚まし時計(が客室常備な宿も珍しい。便利なり。)で起床。
台風が猛スピードで駆け抜けたせいか、天気は良くなっていた。
朝食前に一っ風呂。私は目覚めの朝風呂を済ませてから朝飯というのが好きで、大して運動もしてないのに絶妙の空腹加減になるのがよろしい。
朝は風呂も混んでるか?と思いきや、1Fのヒノキ風呂は両方とも空いていた。他の泊まり客さんたちは早めの出立なのかな?
せっかく空いているので、大きいほうのヒノキ風呂に入ってしまう。贅沢の極み。
朝食時間は8:30。
厨房から「最後のお客様…」という声が聞こえたので、他のお客はやっぱり早めに朝食を済ませてチェックアウトをする予定のようだ。
朝食は和定食で、
・ほうれん草のおひたし(しらすトッピング)
・れんこんの炒め煮
・塩納豆(庄内特有の、麹の入った味付き納豆)
・出来立て豆腐(暖かくて柔らかい、豆乳の味が濃厚)
・塩鯖焼きと大根おろし
・温泉卵
・フノリ入りの味噌汁
・お新香・ご飯
・モカブラマンジェとフルーツ
特に美味しかったのは温泉卵と豆腐とブラマンジェ。
あーどうして温泉の朝ごはんというのはお代わりせずにはいられないかなあ。
朝食後、2Fの喫煙談話室を覗いてみる。書棚(館内貸し出しフリー)とネット可能なノートPCが一台ある。飾りガラスがレトロなたたずまいで雰囲気がいい。
「珠玉や」は全館・客室内禁煙なので、タバコはここでしか吸えない。愛煙家の方にはネックで、相方には不便な思いをさせてしまった。
1Fロビーでは10時までモーニングコーヒーのサービスありなので1人でコーヒーブレイク。竹久夢二の額や飾ってある陶器などを見ながら、女将さんと少しおしゃべり。
男衆は食後に朝風呂に入り、その後お茶を一杯。本当にゆとりある時間を過ごせた。
チェックアウト会計時に、昨晩のうちに注文しておいたおみやげを受け取る。私たちはとち餅、栄帝さんはチェックイン時に振舞われた柿餡の大福を。
最後のお見送りまで気持ちよく、いい宿だった。
総合的に評価すると
・カップル、夫婦、女性、少人数の友人グループや年配の方のゆったり旅行に最適
・持ち込みOKなので、部屋でじっくり飲みたい人には財布に優しい
・部屋も綺麗で、空気清浄機・ウォッシュトイレも嬉しい
・貸切風呂は最高
・時間的にもゆっくりできるので、地元人の一泊リラックスにも最適
・本館にも寄れるので藤沢周平ファンにもお勧め
・食事は美味しいが、食べ盛りの男性には少し食事の量が少ないかも
・愛煙家にはかなり我慢を強いることになるかも
といったところか。良かったです。また寄りたい宿。
荷物を車に置き、本館(九兵衛旅館)に上がらせてもらい、ロビーの展示物(藤沢周平の直筆原稿や女将さんに当てた書簡、写真など)を拝見(結局だれも本館の大きいお風呂には入らないでしまったけどまあ次の楽しみで!)。
その後、映画「たそがれ清兵衛」のロケにも使われた由豆佐売神社へ。といっても散策というほどの距離ではなく本当にすぐ近く。
雨上がりの境内はまたいい雰囲気でコケが綺麗に見える。しかし足元は滑りやすくてちょっとコワゴワ。空気美味しい。
天気が良くなったので、映画「蝉しぐれ」のセットが残る羽黒・松ヶ岡のオープンセットへ。
私たちの前に観光バスが来ていたり、ドライブがてらの見物客が断続的に訪れているようだった。
ここは以前の場所から移築され、来年公開の「山桜」のロケにも用いられたという。
さすが田舎の利点というか、一部の角度以外は電線・電柱などの近代的なブツが視界に入らないようになっているし、適当にカメラを向けているだけなのになぜかサマになってしまうのはそれだけ計算された作りなのだろう。
藁葺き屋根の民家が3棟、その他の大道具(小屋や民具類)が配置されている。
うち、「牧文四郎の家」だけはスリッパを履いて中にあがれるようになっており、囲炉裏や長持・屏風・台所周りなどにそれっぽい古道具が置かれている。
「ふくの家」は畳が挙げられており、もう一つの民家の中は屋根のわら置き場になっていた。
なかなか雰囲気はあったけれども、正直ココ単体で300円の入場料は高いかなぁ…
今回は行かなかったが、映画資料館は500円、石倉オープンセット(「ジャンゴ」に使用)は700円なのは、まあ維持費なんだろうけども(冬はかなり傷むだろうし)、地元民としてはかなりボられてる感がぬぐえない。共通チケット1000円くらいで妥当だと思うのだけど…
昼食。
「2日続けて蕎麦でも大丈夫?」と栄帝さんに尋ねたところ無問題ということだったので、「漬物の里」併設の蕎麦屋「福湊庵」へ。
ここは羽黒農協が経営している漬物工場の直売物産店と並びの蕎麦屋なのだが、リーズナブルな料金で手打ちの10割そば(つなぎなし)が食べられる上に、美味しい漬物食べ放題というおまけ付き(並んでいる量が「試食」のレベルではなくて本当に太っ腹!)でお気に入りの店。
休日のお昼はかなりの人気で、順番を待つ間にお土産スペースで暇をつぶしながら物色するのがセオリー。
そしてそばも手打ちしてからゆでるので多少時間がかかる。待つ間に並んでいる漬物を好きなだけ取って、そば茶とともにつまみながら待っていると、比較的薄味な漬物ということもあって、つい普段ではあり得ない量の漬物を食べてしまう。
(私の好物は山芋醤油漬け・わらび醤油漬けと赤かぶ漬け)
で、気に入った漬物は帰りに売店で購入できるという寸法。
栄帝さんは三色(そば・麦きり・モロヘイヤ麺)合い盛り板、私と合い方は二色合い盛り板。3人ともそばは太打ちで。ここのそばはかなり気合の入った固めの田舎そばで好みが別れるところなのだが、栄帝さんがそういうのもイケる口、しかもけっこう蕎麦なら量を食べられるということで何より。
いつもここに来ると、漬物を食べ過ぎてしまって麺の最後のほうは苦しくて後悔するのだけれど、今回もまた学習することなく最後が苦しかったのだった。
そしてここは、蕎麦湯が濃いのが嬉しい。
酒田方面へ。
お土産選びもかねて山居倉庫へ向かったのだが、丁度農水産祭りを開催中でけっこうな人出。ちょっと騒がしかったかな。午後にはもう水産品や芋煮などの料理の出店はほとんど売り切れており、野菜や花類しか残っていなかったようだ。
庄内米資料館に入って見学。なんだか今回はやたらに古民具ばっかり見せまくったような気がする…
お土産の菓子などを物色して時間が過ぎ、酒田駅にお見送りしてお別れ。
なんだかあっという間の2日半、わざわざ遠いところを逢いに来てくれたというだけで本当に嬉しかった。
今度はこちらから行きたいと思っているのだけどなかなか先立つモノが!鎌倉とか箱根とか、神奈川って行きたいところ一杯なんだよねぇ。でもいつか必ず。
家に帰り夕食後に、土産のとち餅を食べる。
とち餅、デカい。そしてトチの実の風味が強くて美味しい!
とち餅は庄内一円で好まれる素朴な餡入り餅だが、今まで食べたどこのものよりも美味しかった。「とち餅は湯田川に限る」とこだわるファンがいるというのもうなずける話だ。感動。これで10個1000円は実に安いよ。
夜、ROに入る。
栄帝さんをお迎えしたことを知っているギルメンからは揃って、「相方さん大丈夫でしたか???(性的な意味で)」と心配された。大丈夫だったよ(メイビーパハップス)。