2007年11月09日

父の石榴日記

先日実家の両親がふらっと遊びに来た時、父親に
「もしヒマがあったら、小さいサイズでいいのでザクロの絵を描いてくれないか」
と頼んでいたのだが、その絵ができたらしく昨日送られてきた。

なぜにザクロの絵かといえば、鬼子母神信仰に代表されるように、ザクロは「子宝祈願におけるシンボル」の一つで、「ザクロの絵を飾っておくと子供が欲しいという願いがかなう」というジンクスがあるんですな。
よく同じ願いを持つ方のサイトなどを見ると、ご自分で描いた物をUPしたり、または「成就した人が描いたものが縁起がいい」のでそういう人に描いてもらったり、出産後に譲り受けたりしたものを公開したり、まあよく見かけるアイテムなのだ。
たいていそういうところは「ダウンロードフリーなのでどうぞどうぞ」なのだけども、やっぱりねえ。
正直ちょっと悔しいというか、描くなら自分で描くわいと思っていたのだが、ここ数年父親が水彩画のサークルに入って熱心にやっているので、秋というのは文化系サークルには忙しい時期なのだけど、「ヒマがあったらお願い」と頼んだのだった。

父はもともと絵が好きで、学生時代は美術部で油絵を描いたりもしていた(若い頃に描いた油絵が長らく我が家に飾ってあったこともある)。
仕事が現役の頃は忙しく、改まって作品を仕上げるということはなくなっていたけれども、私が小学生の時には夏休みに湖や山に写生に行って一緒に風景を描いたり、TVを見ながら手遊びにチラシの裏にちょいちょいと何かを描いているようなことはよくやっていた。(年賀状の絵も、大体の年は父のイラストやレタリングを入れていた)
あまり漫画の類は描かなかったけれど、「略画」の心得は多少あったようで、小さい頃は私が描くイラストにちょこちょこ指導したりもしてくれた。

60代後半になって第二の職場勤めも終え、ようやく悠々自適の生活ということで、父は水彩画に、母は写真にと、「体の自由がまだ利くううちに」をスローガンにあちこち飛び回っているようだ。いいことだと思う。

上手く言えないが、これを機会に、「父が私のために描いてくれた絵」を一枚持っておきたいと思った。子宝祈願云々よりも、その気持ちのほうが大きかったように思う。

で、色紙に描いてくれた作品がこれ。

石榴.jpg
(クリックで拡大表示します)


贔屓目だけど、そこそこ味があっていい絵じゃないかなと。
早速昨晩電話してお礼を言う。ありがとう父。大事にします。

「本当は色紙に、何か気の利いた一言でも書こうかと思ったけど考え付かなくて白いままにしてしまったよ」と父。
「仲良きことは美しき哉」みたいなやつ?と言うと、「そうそう、その手のやつ!」と笑っていた。

(もし「ザクロ」等のキーワードで検索してこのエントリにいらして、気に入った方がいらっしゃいましたらご自由に使っていただいて構いません。)

実家の庭には数年前までザクロの木があって、毎年ちゃんと実も成っていたのだけど、ちょうど場所が隣家との境目あたりで、枝が伸びたり、細かい葉が落ちたりしてバツが悪いので、毎年かなり大胆に伐採せざるを得ず、そうこうしているうちにほとんど花も咲かなくなってしまったという。ちょっと寂しいがご近所の手前仕方ない。


父の絵で、幼い頃一番印象に残ったのが、幼稚園か小学校低学年の頃、クリスマスプレゼントの中に入っていた「サンタさん直筆イラスト入りカード」だった。
ヒイラギやらもみの木やら星を散りばめた背景の前にバックスバニーみたいなバタくさいウサギがいて、「いつもいい子にしている●●ちゃんにサンタさんからのプレゼントだよ!」というような定番セリフが吹き出しの中に書かれていた。
それはいいとして、問題は、父の字はとても独特な形をしているため、子供が見ても一発でソレと分かってしまうことだった。
まあその頃には大体「クリスマスのしくみ」も内心分かっていた時期だったので、
「あれ〜?サンタさんの字、お父さんの字に似てるねぇ??」
とか、一応可愛く演技を交えつつも、
「父ちゃんもツメが甘いんだからなぁ」

と思いながら、それでもそのカードはなんともほほえましくてかなり長い間机の中に保存していた思い出がある。
posted by 大道寺零(管理人) at 16:59 | Comment(2) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
タイトルから、ちょびっとホラーな想像をしちゃったです。
うまいですよー!料亭とかに飾ってあっても違和感ない感じですっ。
ザクロは好きなくだものなんですが、売ってるものは割れてない海外ものがおおいんですよー。割れるとどうしても中に虫が入るので商品として売るのは忌避されるんでしょうかねえ・・・。
Posted by きたかZ at 2007年11月09日 20:38
>>きたかさん

>ホラーな想像

その場合は、「父を石榴」「父が石榴」でしょうかw
いかに私が外道でもそこまでのことはwww
ともあれ、お褒めいただきありがとうございます。お世辞でもきっと父も喜びますわ〜。

海外の石榴は、イランなどのものが多いですね。確かに割れてからだと潰れたり果汁が出ちゃいますから流通が難しいのでしょう。
小さい頃は、「嫌いな味じゃないけど、何しろ実が少なくて食った気がしない、実を食ってるんだか種食ってるんだかわからん」と思い微妙でしたが、大人になってから無性に懐かしくなります。お酒にするとこれがまた美味しいのです。
Posted by 大道寺零 at 2007年11月10日 16:51
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