去年のバレンタインは生チョコを作ったのだが、今年はさてどうしよう?と考えた末に、「オーブン計画の一環として、焼き菓子系でいこう」と決定。ケーキとクッキーどっちがいい?と聞いてみたらば「せっかくだから俺はこのガトーショコラを選ぶぜ」という返事だったので初のチョコケーキ作りに。
手持ちのフードプロセッサー料理本にある簡単レシピだったのだが、好み&手持ちの型に合わせて量を変更などしたために、けっこうドッテドッテと騒ぎながら作った。
<前フリ>
・ちゃんと製菓用の無塩バターを選んで買ったはずが、家に帰って袋を開けてみたれば有塩(つまり普通の)バターだった。何を言っているかわからねーと思うが以下略。
よくある失敗で、「無塩バターの列から、奥にあるものを手に取った(その段階で確認しなかった私も勿論ダメダメ)ら実は隣の列の有塩バターでした」ということで…くそぅ「びっくり市」の罠に…とはいえこの手の仕業の大半は、手に取った後に正確な場所に戻さない客が原因なのだけどもね。
家に帰って気づいてからよっぽどレシートを持っていって交換しようか・近くの店で無塩バター買って来ようかと迷ったが、検索してみると、「濃厚さを出すためにあえて有塩バターを使う」というレシピもあるので、「まあいいことにしとけ!ガソリンももったいないし!」ということで「有塩でやってみる」ことに。こんなところにも確実に原油高が影を落としているとかなんとかニュース風の言い回しでごまかしてみる。
・当然のことだが、チョコレートや生クリーム・グラニュー糖などを買うだけでわりといい値段になってしまう。特にこの連休は3連休なので手作りという人が多いらしく、製菓材料コーナーでは植物性クリーム(安い)はほぼ品切れ・100均でもグラニュー糖売り切れなどすごい勢いで売れていた。
そんな人たち(私含む)を尻目に売り場に並ぶ「チョコレートスポンジケーキ 1ホール398円」。まあこれにデコレーションやトッピングをするのが最も限りなく正解に近く(失敗しようがないという意味で)安価なんだろうな〜と思いつつ。
[レシピ]
<材料:18cm型1個分(カッコ内の分量は21cm型用に掛け算したもの。参考までに)>
・チョコレート 80g(112g)*市販品。製菓用でなくても普通の板チョコでいい。味はミルクでもビターでもお好みで。ただし高カカオ系のものはおすすめしない。
・無塩バター 80g(112g)
・ココアパウダー(無糖) 1/2カップ(0.7カップ)
・薄力粉 大さじ2(大さじ2.8)
・ベーキングパウダー 小さじ1.5(小さじ2.1)
・砂糖 3/5カップ=80g(約0.8カップ=112g)
・卵 4個(5.6個)
・生クリーム 1/3カップ(1/2カップ弱)
[分量外]
・マーガリン 少々(バターやサラダ油でもOK)
・粉砂糖 少々
食べ応えのあるケーキなので、4〜5人なら18cm型で十分だと思う。
1:指にラップを巻いて、マーガリンをケーキ型の内側に塗り、底と側面にオーブンシートか敷き紙を貼る。
(塗りやすいので私はマーガリンを使っているが、勿論分量外のバターやサラダ油でもいい。これは単に接着剤の役目なので、アクのない油ならなんでもいいし、樹脂加工の型ならばいらないかも。でも油分でつけておいたほうが作業しやすい。)
2:オーブンは180度で予熱。
3:チョコレートを適当に手で砕き、フードプロセッサーで回して細かくする(1分くらい)。羽は一般的なカッター羽(この後のフードプロセッサー作業全て)で。
4:耐熱の容器に移し、適当な大きさにきったバターを加えて電子レンジで1分ほど加熱して溶かす。レンジの大きさによって加熱具合が違うので、少し様子を見ながら。「まだ塊があるかな?」と見えても、かき混ぜるとけっこう溶ける。
5:Aの粉類をフードプロセッサーに入れて30秒くらい回し、空気を含ませる
(多分これが粉ふるいの役目もかねているのだと思うが、私は一応粉類は全部ふるっておいた)
6:溶かしチョコ・卵・生クリームを入れて1分ほど回して攪拌する。
7:型に生地を流し、表面をならす(型を何回か落としたり、回したりするといい感じ)。
8:180度のオーブンで35分焼く。
9:型からはずして紙を取り、網の上に載せて冷ます。
10:冷めてから茶漉しで粉砂糖を振る。
[実際の作業]
・チョコレートはちょっと奮発して、やまやで売っているドイツのオーシャンビターチョコシリーズの「NOIR72%」を(といっても100g198円とリーズナブルなんだけど)。このシリーズはお気に入りで、食べる分には85%が一番好きなのだけども今日は少し苦さを抑えてみた。
しかしこれが湯煎にかけてもなかなか溶けず苦戦。また結果的にカカオ分の多さが重さになってしまった感もあるので、「よかれと思って高カカオチョコを選ぶのは、製菓には多分不向き」と書いておこう…
・18cm型用の分量を21cm用に換算してみたのだが、内心「フードプロセッサーにおさまるかな…」とちょっと危惧していた。うちのフードプロセッサーは購入当時、家庭用としては一番大きな容量のものだったので大丈夫かと思ったのだがやっぱり大丈夫ではなく、生地が下から流れ出してちょっとした惨事に。幸い早めに気づいてボウルに移し、結局人力攪拌。少し生地が流れ出し、余っていた卵液と生クリームを少しだけ足してみたのだが、そのせいで当初予定された生地バランスと違ってしまった部分がある。
そんなわけで、「一般的なフードプロセッサーを使うなら18cm型容量で!それ以上は人力で!」とも書いておこう…
焼きに入ってからは順調にふくらみ、規定時間通りで串を刺してみても生地がついてこないので終了。しばらく冷ます。
焼きたてはふんわりしているのだが徐々にかさがしぼんで落ち着いてくる。軽い口当たりが好きな人は焼きたてのほうがいいかもしれない?
夕食後に切った時(撮影の前に横一文字に切れ目を入れてしまった;)の状態と、サーブした姿。
めいめいに切り分けた後、残った生クリームをゆるめに立てて添えてみた。
表面はさっくり、中のほうはカカオ分が多いこともあってけっこうどっしりした食感でかなりボリュームがある。まあこれは本の写真もそんな感じだったので失敗ではないと思う。
バターが有塩だったこと、使ったチョコレートがかなりビターだったこともあって、本には「濃厚すぎず」とあったけれどもかなり濃厚。私や相方はこのくらい苦いのが好みだが、家人の好みに合ったかどうかは不明。不明だがこれをもって義父へのバレンタインも完了と言うことにさせてもらうんだぜ?まあ感じ感じ。
今日の夕食は久々の「完全手作り餃子」。話題になっている中国産がどうこうということでもなく、「久々にやりたくなったので」。
皮の生地作成&のし作業(彼の趣味)&餡練りは相方、餡の材料刻み&包みは私。久しぶりなのでけっこう時間がかかってしまったが、手作りの趣があるどっしりした皮+ジューシーな餡はやっぱり満足度がある。
皮は薄力粉メインに強力粉・それに少量の片栗粉を配合。いつもと比べてかなり薄め&コシのある皮に仕上げたつもりだけど、やっぱり調理すると市販の皮よりは厚い。でもこれも手作りの醍醐味だと思っている。
餡の中身はベーシックに、ひき肉・白菜・ニラ・生姜・ネギ・干し椎茸・きくらげ・刻みサクラ海老+ごま油・塩・こしょう。ニンニクですか?ええ、入れ忘れましたが何か…
そのほかに、サイドメニューで使ったイカゲソを刻み、片栗粉少々とキムチの素であわせて練ったイカゲソ餃子もちょっと試作してみる。
ホットプレートで焼き餃子+野菜中華スープ(ナンプラー入り)で水餃子。おいしゅうございました。
ガトーショコラと最後まで迷ったのが、相方がニコニコで見て感動した
「一から作るチョコスフレ」。これも美味しそうだったので迷ったのだけど、以前調理実習でチョコスフレを失敗(うまく膨らまなかった)して以来どうもスフレは成功する気がしなくてなあ。
ニコニコ動画料理タグの人気者・「一から作る」さんのシリーズはどれも見ていて楽しい。男性(本職ではないらしい)なのだが、
・いつ見ても清潔なキッチンと器具類
・ちょっとめんどくさそうな料理をサラッと気負いなく作る
・ツボを押さえつつもこだわりすぎず、いい意味で適当さがある作業
・テキパキとした手際のよさ
・長い指・美しい手の優雅な動き(試食の手つきもなかなか優雅で上品)
で人気があり、「ニコニコのサンジ」とも呼ばれている。
この人の使うキッチンはIHなのだが、アンチIHの私と相方も、IHならではの特性や、特長を生かした作業を見ていると色々勉強になる面はある。
(調理台自体が熱くなるわけではなく、またまっ平らなので、調理台にまな板やボウルを置いて作業台として利用できるし、作った後はテーブルとして食器を置いて使うことも出来るなど)
特にお菓子作りは、「バターを室温に戻す」「もったりするまで混ぜる」「泡をつぶさないように混ぜる」などの独特の言い回しがあり、具体的な写真を添えた本もあるけれども、特に生地の混ぜ具合を見て知るにはやはり動画が一番ありがたい。
そのうち機会があればこのスフレにもトライしてみたい。
・「一から作る」さんの動画リスト