2008年04月15日

モンスターネイバー日記

まことハウス裁判→毎月10万円の賠償金支払いに変更(テレビ朝日系 - Yahoo!ニュース)

 楳図かずおさんの「まことハウス」の裁判で動きがありました。建物が完成したことで、住民らは請求の内容を建築差し止めから毎月10万円の賠償金の支払いに切り替えることにしました。

 漫画家・楳図かずおさんの新築の自宅をめぐっては、デザインが近隣の景観を損ねるなどとして、住民2人が建設中止を求めて提訴していました。しかし、先月中旬に建物が完成したことから、原告住民らは請求を変更しました。赤と白のストライプの外壁をすべて撤去すること、撤去するまでの間、原告側に毎月10万円を支払うこと、また建物から突き出る塔の窓部分に目隠しをすることを新たに求めています。さらに、原告側は建物が完成して以降、見物客が押しかけ、住環境が一層悪化しているなどと主張しています。


まだ諦めてなかったのか……
以前この家ができたときに書いた記事のタイトルを「壁に関谷がいるじゃなし」と付けたのだが、関谷だってここまでがめついことはしないんじゃないかと思い始めた。ちょっとごめん関谷。

表面的にこの件関連の記事を見ると、「近隣住人や町内会からの多数の反対」という「一般的」な"住民"の姿を想像しがちなのだが、たった2人。
そして何より問題とされるべきなのは、この手の訴訟は「原告が少数だから無視されるべきことではない」のは当然なのだが、本当の近隣住民の大多数は楳図先生の家のデザインを許容しているのに対して、原告は「近隣」ではないらしいということだ。(記事の表現が「近隣住民」ではなく、単に「住民」となっているのはそういう事情なのだろうか)

原告の氏名住所のソースを確認したわけではないので噂程度の話なのだが、どうやら原告2人の女性のうち、少なくとも一人は、駅をはさんで隣町、直線距離で2km離れた所に住んでいるのは確からしい。(もう一人については、近隣であるとも、やはり隣町とも言われておりちょっとまだ定かではない)
そんなに離れているなら、もはやNIMBYですらないな。

住んでもいないのに、「けばけばしくて耐えられない」「精神的苦痛」とか訴えていたわけで、「どんな千里眼(というよりもはや透視能力)だよ」「そもそもわざわざ吉祥寺まで見に来なければいいじゃないか」という話。大体、訴える利害自体が存在していないのでは?と誰でも思えるのだが…

・建物から突き出る塔の窓部分に目隠しをすること

は、過去の訴訟内容にも登場していたのだが、これまた電波が入っているとしか言えない主張で、

「あんな建物は色彩の暴力であり形の暴力」

 こうまくしたてるのは、仮処分を求めた住民2人のうちの1人。楳図さん側から提出されたデザインのスケッチを手に、「あの方にとって赤白はトレードマークかもしれませんが、ここはテーマパークではありません。心に赤と白のペンキを塗られた気分です」と怒りは収まらない。

 屋根に取り付けられる予定の「まことちゃんの塔」も火に油を注いでいる。高さ2メートル、直径1.5メートル(いずれも推定)の円筒型で、正面に直径30センチほどのまことちゃんの目をイメージした丸窓が設置される。楳図さんがそこから外を眺め、物思いにふけるという。

 「飾りの煙突かと思っていたら、まさかそんな塔だったとは…。(塔を指さしながら)あの丸窓から、毎日あの方の顔が見えるのは、耐えられませんと、露骨に不快感を示している。ただ、この住民は楳図さんの顔も作品も見たことがない。
ZAKZAK


「毎日あの方の顔が見えるのは」って…
見に来なければ済む話じゃないですか…
(というかこの談話自体、統合失調症の類を疑うに十分なくらいだが)

一方本当の近隣住民は

楳図ハウスの真裏に位置し、庭の西側を紅白壁面でふさがれる女性でさえ、「西日は当たるし、まったく気にしません。(反対運動に)参加するつもりもありません」と他人事のように話す。


今回、「月10万円」という具体的な数字でタカりの様相が露骨になったことで、「結局金かよ」という反応の割合が増えている。完成した家の実際の写真を見て「この人たちが騒ぐほどでもないじゃないか」という感想を持った人が多いことも関係しているだろう。

吉祥寺を生活空間とする人からは、

・楳図家自体がわりと奥まった所にあり、よっぽど近づかなければ見えない
・さらに樹木で囲う形になっている
・野次馬の騒音やゴミがひどいと主張しているが、そういう野次馬には会ったことがない

という書き込みもあり。

大体にして、

見物客が押しかけ、住環境が一層悪化している


のは、その2人のトンデモ訴訟で騒ぎ立てたからだろうに。

前回の訴えで和解金を取り損ねたせいか、単に引っ込みがつかなくなったのか、あるいはそこまでして楳図かずおという人間が憎いのかは分からないが、この要求が通らなくても一生何らかの形の嫌がらせが続きそうな予感。
楳図先生ももういい年齢(今年で72歳)で、「終の棲家」として建てた家なのだろうに、こんなにケチがつくのは本当にお気の毒な話だ。(週刊誌のインタビューでは「せっかく建てた家だが一連のトラブルにウンザリで正直引っ越したくない」と語っていたらしいし)
posted by 大道寺零(管理人) at 18:16 | Comment(6) | TrackBack(1) | 日記
この記事へのコメント
しかし人のうちよく見ている人たちですねぇ。
どこに争点があるか何が目的かすら分かりません。

法律に違反していないから云々とかマスコミもはじめは原告側に迎合するような感じでしたが、これを言うなら最近うちの近所に多い1軒の家を壊してそこに敷地ぎりぎりに3件も3階建ての家を建てる行為の方が迷惑なきがしますよ。
でも他人の家に文句なんて言えないですものね。

物見遊山の人が集まって住環境が・・・。
天下の大通り、文句は言えまい。
迷惑行為するなら別だが。
Posted by at 2008年04月15日 18:37
向かい三軒両隣だけでも問題の無い住人を探すのは大変なのに2km先まで気を配らなければならないとは・・・・・。

楳図先生には新たな場所に建築してもらい、問題になっている吉祥寺の家はしょこたんが住むのが良い手かも。
Posted by クマ at 2008年04月15日 23:46
>けばけばしくて耐えられない
あまりにも個人的な主観によるものだと思う・・・
あれが「ケバい」のであれば祝いの席(紅白の垂れ幕)はケバケバしっぱなしやし、大阪のおばちゃんの服装の方が致命的だと思うんだが・・・w

>毎日あの方の顔が見える
「直線距離で2km離れた所に住んで」いてどうやったら直径30cmの窓の向うに顔が見えますか?
わざわざ苦情を言うためだけに望遠鏡で覗き込むのだろうか?(そのほうが「プライバシーの侵害」で訴えられると思うが)

景観保護地区で役所から苦情をあげるならともかく、そうでなければ放っておけばいいのに・・・
マスコミが取り上げるから余計混乱するってことをいい加減理解しろよって感じですね
Posted by ZYX at 2008年04月15日 23:54
国が音頭を取って、各都道府県に景観条例なるものを作らせている時勢なので、他人事ですが興味深く見守っています。これで原告が勝つような事にでもなれば・・ま、そんな事はないでしょうが、ちょっと面白いなと思います。
Posted by cake at 2008年04月16日 00:27
トンでもない記憶が甦りました。「あの方の顔が見える」云々のところで、です。
 私方では、以前物置だった所を改築し、3階建ての「離れ」にして使っております。隣はアパートですが、そこの住人の一人が「お宅の庭を眺めて楽しんでいたのに、改築されて、庭が見えなくなった。迷惑だ。どうしてくれる」と言ってきたのです。我が家の庭を「覗く権利」を主張してるのか?覗くなよ!!(怒)モンスターネイバーっているもんなんだ、としみじみと・・・
Posted by ネコトシ at 2008年04月16日 01:26
>>風さん

>どこに争点があるか何が目的かすら分かりません。

そうなんですよね。そもそも近隣でない時点で利害そのものが存在していないと思うのですが…

最初は、「そうはいっても実際に隣だったらやっぱイヤだろ」という意見と「いいじゃないの」という意見が半々だったんですが、実際に完成した家(の写真)が公開され、さらに原告の馬脚が現れるにつれてだんだん割合が変化しているように思います。何しろ近所ですらないのだから当然ですけど。

>>クマさん

>問題になっている吉祥寺の家はしょこたんが住むのが良い手かも。

原告2人が男性だったら訴えを取り下げるかもしれませんね(残念ながら女性ですが)。
しかしそうなった場合、「しょこたんハウス」を一目見ようと訪れる人の数がとんでもないことになりそうではあります。

>>ZYXさん

>あれが「ケバい」のであれば祝いの席(紅白の垂れ幕)はケバケバしっぱなしやし、大阪のおばちゃんの服装の方が致命的だと思うんだが・・・w

たまに「創価三原色」の帯が塗られた住宅やお店を見ますけども、それも「原色で目がちかちかする」と訴えることが可能になるのでは…と思います。

>「直線距離で2km離れた所に住んで」いてどうやったら直径30cmの窓の向うに顔が見えますか?

「毎日あの方の顔が見えるのは」と言ってますけども、その一方で「楳図かずおの顔は知らない」って…業者とか単なる来客だったりするかもしれないのに…

>>cakeさん

>国が音頭を取って、各都道府県に景観条例なるものを作らせている時勢なので、他人事ですが興味深く見守っています。

景観条例がある地区では、ちょっとしたリフォームや屋根の直しなどをするだけでも色や素材の縛りが厳しくて大変なんですよね。しかしそれがステイタスだったり、あるいは観光資源になっている・文化遺産であるということで地元の人が承認しているものならばあっていいと思います。
問題になっている楳図邸のある地区はそういう地域でもない(普通の住宅地)ので、「マイ脳内景観条例」をふりかざされてもお門違いなわけで…

>>ネコトシさん

>隣はアパートですが、そこの住人の一人が「お宅の庭を眺めて楽しんでいたのに、改築されて、庭が見えなくなった。迷惑だ。どうしてくれる」と言ってきたのです。

「どうしてくれる」って…そ、それはひどい;;
庭の手入れを手伝ったり、補助してくれたわけでもないのに、本来なら「折々の花や木を楽しませていただいてました。今までありがとう。」と言ってバチは当たらないところでしょうに…
木の枝や落ち葉が敷地内に入ってしまって争議というのはよく聞く話ですが、珍しいパターンですね。多分隣人の脳内では長い間、「隣は俺の目を楽しませるために庭の手入れをしている」ということになっちゃってたんですかね…
Posted by 大道寺零 at 2008年04月16日 21:13
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