昨年放映された「アストロ球団」のドラマ、山形では今年になってようやく放映された(だけよかった…)。現在「第4球」(ロッテ戦)の放映が終了したところ。
最初はウォッチ目線で見てやろうと思い録画していたのだが、思いのほかイケる。少なくともスタッフが自ら「アストロバカ」に徹しており、決して半笑いでは作っていないということは伝わってくるのだ。
おかげで現在は、いつの間にか「一週間で一番楽しみな番組」になりつつあり、7日に一度「アストロ球団応援歌(劇中で必ず1回は流れる)」を聴かないと、何というかエナジーが足りないような気にすらなってきてしまった。先週などは、番組時間変更の煽りで前半しか録れず、
「ああ!ダメなのわたくし!週に1回アストロ応援歌を聴かなければダメなの!」という状態に今一歩のところまで達してしまったのだった。恐ろしい番組(白目)…
序盤で何がこんなに心を捉えたかといえば、やはり「ベテラン俳優がこんなトンデモドラマに借り出されているにも関わらず、全力で、むしろ喜々として入魂してる」点が大きいと思う。
一例には、J・シュウロ役の千葉真一の全力っぷり。立ってるだけで濃いったらないのは生まれつきだが、球三郎(
の死体)を(
上空から突き落として)蘇生させる時の、ノースタントな両手放しの喜々としていることといったらもう。
そして石丸謙二郎である。
彼はロッテの監督・カネやん役なのだが、これがもうすごい怪演だった。
言われてみれば石丸氏とカネやん、顔つきがけっこう似ている。それだけでなく、見事に「
あの頃の野球マンガで好き勝手に扱われていたカネやん」そのものになっている。これは凄い事だ。
(若い人にはピンとこないかもしれないので解説しておくと、30年位前の野球マンガには、実名の選手や監督がやたらと登場し、さまざまな役柄を演じていた。当時の超絶人気の影響もあり、巨人の選手・監督の登場率高し。長嶋や王はたいていカッコよく、川上は善人の時もあれば、「アストロ」のように悪人寄りのこともあった。その中にあってカネやんはやっぱり「破天荒で大阪弁」なキャラ設定が多かった。まあアストロがもっとも「やったるでえ」なカネやんではあった。)
イヤに楽しそうにやってるなあ、と思い
ドラマ公式を見てみると、実に腹の底から楽しかったらしいのだ。
(以下、同サイトの「撮影日誌」⇒「バックナンバー」⇒「超人になりたかった僕」より)
昭和28年生まれの石丸氏、気持ちのいいロケ日和の中、テンションが高まり行く。かつてリアルタイムで「アストロ」を読んでいただけでなく、「昭和29年生まれ」なアストロ戦士と一年違い、同世代だ!とハイになっていく。
アストロ超人たちは昭和29年生まれ。僕は28年生まれ。近い!同年代だ!
俺も超人になれるかもしれない!!いや、俺は超人だ!きっと!
「よーし、飛んでやろう!大きく跳んでやろう!」
俺は思ったまま青々と茂った芝生の上 に身を投げた。イメージは完璧。綺麗に飛び込み前転をしている はずだった。
「ブォキィ!!!!!!!!!!!!!」
いやな音がした。
あれっ?イメージと違う。どうしたんだ?何かがおかしい。何が起こったんだ?
…徐々に自分が置かれた状況を理解し始め、愕然とした。右肩がおかしい、激痛が走る。折れたのか?
はずれたのか?
そーっと、立ち上がってみる。やはりおかしい。僕は痛みが激しくなる前にスタッフに頼んだ「すみま せん、肩をやっちゃったみたいです。痛めたみたい…。救急車呼んでもらえますか?」
い、石丸さん……
結局「右肩靭帯断絶による脱臼」だったそうな。なんて人…
でも、画面からはケガの気配など全然感じなかったぜ!ナイスガッツ!カネやん!
この話を読んだ時、ここまでやっちゃう出演者がいて、面白くない筈はないわなー、と妙に納得したのだった。
あと、出番は少ないが、長嶋役の神保智史氏。
まあぶっちゃけあんまり楽しそうにも見えないが、この人、結構人気もあるだろうに、ホンットに仕事選ばないんだなーと感心させられる。
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posted by 大道寺零(管理人) at 14:56
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