収録公演は1998年パルコ劇場(阿部寛主演)版。
「熱海殺人事件」は、三浦洋一や風間杜夫・映画版では仲代達矢が主役を演じた元祖バージョンが広く知られているが、1990年代以降いくつもの「バージョン違い」が作られ、主人公やキャラクターの背景の設定(木村部長刑事が女性のバージョンもある)や事件の状況・ストーリーが大きく変わっている。
阿部寛演じる木村伝兵衛は、「バイセクシャル(とは言いつつほとんどゲイ寄り)で超ナルシスト」と、アブノーマル性をこれでもかと前面に押し出したキャラ作りになっており、オネエトークやウホウホな動作は序の口、女装はするわ、男とキスするわと実にハンパない。
一方で
・熱海で一人のブス女が殺された事件が軸となって展開
・木村と平刑事・木村の愛人である女刑事・容疑者の4人がインドアで繰り広げるドラマ
という「熱海殺人事件」の骨子ともいえるフォーマットはそのまま継承されている。
続きを読む