この企画、「フランスとの共同企画」「監督がりん・たろう」「キャラデザが荒木伸吾」ということでわりと期待されており、1980年代前半のアニメ雑誌には何度か登場していたので、当時その手の雑誌を購入していた方には覚えがあるかもしれない。
しかもその画像がけっこうキレイで、断片的なシノプシスの安直さに「それってどうよ」という危惧も含みつつ、「しかし、りん・荒木ルパンというのも見てみたくはある」という興味をかき立てるものではあった。
しかし結局、何年経っても具体的な話が出されず、話題すら雑誌に載らなくなり、当時小坊・中坊ながらに「まあ、ポシャッたんだろうなあ…」と思って月日は過ぎに過ぎた。
アニメ化はポシャッたものの、実は「100てんコミックス」でマンガが掲載され、単行本にもなっていたのだそうだ。
内容は以下のリンクに詳しい。
a Black Leaf:ルパン8世とルパン小僧
……このコミック版がどのくらいアニメ版の企画内容に忠実だったかは今となっては不明だが、忠実だったとするならば、形にならなくて正解だったのかもしれぬと泣き濡れるのみ…
キャラ設定や台本まで出来ているので、相当の段階まで進んでいたんじゃないかと思われるのだが。
調べるとこのコミック版、「原作:モンキー・パンチ/作画:おりはるこん」となっているそうだが…
誰なんだろう、「おりはるこん」先生…
ルパン研究サイトとしてとても内容が充実している「TYPER’Sルパン三世探索隊
」のコンテンツでは、
・ルパン8世設定画
・「甦みがえれベネツィア」台本
が公開されており、とても貴重な資料である。
特に設定画は、意外なほどにイイ線行ってると思うのだが…女性が得意な荒木キャラということで期待された不二子ちゃんは、おとなし過ぎかな?という印象。
上記Blogで触れられている「ルパン小僧」は、近年コンビニ版で復刻されていたものを購入。もともとの知名度も「8世」よりは高かったかな?と思われるのだが…んーーー……まあ、
「ルパン好きだから一応コレクションとして持っておこう」ってな程度ということで、お察しを。要するにレビューのとおりということで…今回ビックリしたのは、「8世」のコミック版の存在もそうなのだが、「押井守ルパン(こちらは3世)」という企画が存在していたこと。
詳しくはこちらの
WEBアニメスタイル COLUMN 「編集長のコラム」 第15回
「『ルパン三世』の話(5) 歴史の分岐点・押井守版『ルパン』」
を参照のこと。
『PARTIII』放映中の1984年秋、「アニメージュ」10月号(vol.76)に押井守監督による劇場『ルパン三世』の制作決定の記事が掲載されました。その記事で「現在決定しているスタッフ」として名前が挙がっているのが、以下のメンバーです。
監督・脚本/押井守
脚本/伊藤和典
アート・ディレクション/天野喜孝
画面構成/金田伊功
原画/森山ゆうじ、山下将仁、北久保弘之、森本晃司、庵野秀明
演出助手/片山一良
ぐはぁ〜〜〜
信じられるかこのメンバー!な豪華さ。
豪華さ故に、どんなものになっていたのかさえ想像がつかないほどだが、もしもこの企画が実現していたなら、確かにコラム内で編集長が語るように、現在のような定番化してヘタレたTVスペシャルが放映されるような哀しい「ルパン」状況にはなっていなかったかもしれない。
時期を考えると、もしかしたら「ビューティフル・ドリーマー」以前にはっちゃける押井ワールドをルパンで見れたかもしれないわけで、幻企画としては相当最強の部類に入るだろうなあ、コレ。
ゆえに想像もつかないが、少なくとも今の押井守のイメージだと、「P3」ばりに「ルパンが出ない話」とか平気で作りそうかな?とか、色々妄想してしまう。